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医療保険の必要性とは?医療保険に入るべきかどうかのポイントをご紹介!

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国民健康保険や被用者保険(健康保険)などの公的医療保険があるなかで、はたして民間の医療保険は必要あるのでしょうか

今回は、公的医療保険と民間の医療保険の違いを踏まえた上で、民間の医療保険の必要性について徹底解説したいと思います。

公的医療保険と医療保険の役割

医療保険の必要性を考える上で、一番ポイントになるのは、国民健康保険や被用者保険(健康保険)である公的医療保険でカバーしきれない部分があるかどうか、です。

日本では、国民皆保険制度(すべての国民が何らかの公的医療保険に加入する制度)があり、会社員・自営業者・その扶養家族など、どのような立場の人でも、これらの公的医療保険に加入する必要があります。

つまり、公的医療保険ではカバーしきれない、医療保険ならではのメリットがあるのであれば、医療保険に入る必要性がある、と言えるでしょう。

そこで、今回は公的医療保険と照らし合わせながら、医療保険の必要性について説明していきます。

公的医療保険の役割

公的医療保険の役割としては、主に3つです。

 

公的医療保険の役割・医療費の3割負担
・高額療養費制度
・傷病手当金

 

医療費の3割負担

病院等にかかった場合の医療費の自己負担が3割になります
※義務教育就学前と70歳以上で所得が一定以下の方は2割負担となります。

 

高額療養費制度

高額療養費制度とは、医療機関などで支払った医療費が、暦月(月の初めから終わりまで)で一定額を超えた場合に、その超えた金額を支給する制度です。

70歳未満の一般的な所得の人は、暦月ごとの医療費の自己負担額のうち「80,100円+(10割相当医療費-26万7,000円)×1%」以上かかった分については、払い戻しを受けることができます。

例えば、70歳未満の一般的な所得の人が、100万円の医療費がかかり、そのうち医療機関の窓口で医療費を30万円(保険適用により100万円の3割負担)負担した場合、高額療養費制度を適用すると21万2,570円が払い戻されることになります。

負担の上限額:80,100円+(1,000,000円-26万7,000円)×1%=87,430円
高額療養費の支給額:300,000円-87,430円=212,570円

なお、これらの金額は所得と年齢により代わります。

ただし、入院時の食費負担や差額ベッド代、病院への交通費、入院時の身の周り品の購入費などは高額療養費の対象になりません

 

傷病手当金

被保険者が病気やケガのために働くことができず、連続して3日以上勤めを休んだときに、4日目から、1日につき標準報酬日額の3分の2が支給されます

ただし、期間は1年半が限度です。

また、これは被用者保険(健康保険)のみであり、国民健康保険ではこれは適用されないため、基本的にサラリーマン以外の方は対象外となります

医療保険の役割

医療保険の役割は、主に下記の2つです。

 

医療保険の役割・入院給付金および手術給付金
・その他追加できる保障

 

入院給付金および手術給付金

医療保険における基本的な保障は、病気やケガで入院した時に受取れる入院給付金保障と、手術をした時に受取れる手術給付金保障の2つです

入院給付金は、ケガや病気で入院した際にもらえる給付金です。

入院給付金は基本的に、「1日あたりいくら」という設定金額を入院していた日数に乗じて保険金額が決められます。

例えば、「入院したときに1日あたり6,000円」という医療保険に加入している人が、病気で20日間入院した場合、6,000円×20日間で120,000円の保険金を受け取れるイメージです。

ただし、適用される入院の日数には、1回の入院では60日間、保険期間中の通算では1000日のような制限があります

一方、手術給付金は「実際に手術にかかった費用」で決定するのではなく、「入院給付金日額に一定の給付倍率」をかけたものを給付するタイプが一般的です。

例えば、「入院給付金が1日あたり10,000円で、手術給付金が入院給付金の20倍」という医療保険に加入している方が手術を受けたときには、手術給付金として20万円を受け取ることができます。

保険金支払いの対象となる手術は、あらかじめ保険会社や保険商品ごとに決められていますが、今では公的医療保険との連動型が多くなっています。

「公的医療保険との連動型」とは、「この医療保険では公的医療保険で対象になる手術はすべて保障します」という意味で、約1,000種類の手術が保障の対象です。

なお、手術給付金については、手術の回数に基本的に制限はありません。

ちなみに、このような入院給付金や手術給付金については、すべての保険会社や保険商品で一律の基準があるわけではありまんので、保険ごとに条件や保障内容などはしっかり確認して下さい

 

その他追加できる保障

入院給付金と手術給付金以外の保障も医療保険にはあります

例えば、女性特有の病気で入院した時は入院給付金日額が増額されるような保障、先進医療による治療を受けた場合は先進医療技術料相当額を受け取れる保障、がんに対する保障、死亡の保障等があります。

これらの保障は特約であることが多く、必要に応じて付加できるようになっています。

医療保険への加入状況

生命保険文化センターが発表した「平成27年度 生命保険に関する全国実態調査〈速報版〉」によれば、何らかの民間生命保険に加入している人のうち、医療保険にも加入、または生命保険の医療特約をつけている人は、世帯主で85.1%、配偶者では69.6%となっており、世帯ベースでは91.7%となっています

上記の通り、ほとんどの世帯は、もしも病気をしたときの医療費や入院費、万が一のときの家族の生活保障、などの理由で、医療保険や生命保険の特約などで医療保障を準備しています

医療保険の必要性について

公的医療保険の役割と医療保険の役割を見たところで、改めて医療保険の必要性を考えると、公的医療保険ではカバーできない医療費に対する備え、入院中の雑費など医療費以外への備え、傷病によって収入が途絶えることへの備え、の3つが主な医療保険への必要性となるでしょう。

 

医療保険の必要性・高額療養費制度の補填
・働けない期間に対する生活費の補填
・高額療養費対象外の費用の補填
・社会保障制度改悪への備え
 

高額療養費制度の補填

「1.公的医療保険の役割」でも説明した通り、公的医療保険には、高額療養費制度があり、70歳未満の一般的な所得の人であれば、自己負担額の上限は月8万円~9万円で済みます。

しかし、これらの入院が長期に渡った場合や、複数回入院を繰り返した場合には、しっかりとした貯金がある人でないと、お金が足りなくなってしまいます

また、後述しますが、入院中は医療費以外にも、差額ベッド代や食費、交通費など様々な支出がかかるため、高額療養費制度だけでは安心とは言えません。

働けない期間に対する生活費の補填

被用者保険(健康保険)に加入しているサラリーマンの方などは、働けなくなった期間、傷病手当金がもらえますが、自営業の方などで、国民健康保険など傷病手当金の給付がない公的医療保険に加入している人の場合、働けない期間の収入がないため、生活費が足りなくなる恐れがあります

なお、こういう場合は、医療保険とは別に、働けない期間の所得を補償する「所得補償保険(就業不能保険)」などを検討してみるのも一つの手です。

また、傷病手当金が受け取れる方でも、傷病手当金の支給額は「被保険者の標準報酬日額の3分の2に相当する額」なので、足りなくなる恐れはあります。

高額療養費対象外の費用の補填

食事代・雑費・交通費

入院時の食費負担、病院への交通費、入院時の身の周り品の購入費などは高額療養費の対象になりません

これらの支出負担は意外に大きく、生命保険文化センターの平成28年「生活保障に関する調査」によると、公的保険適用内の自己負担分も含め、平成28年度の入院時の1日あたりの自己負担額の平均は約20,000円となっています。

先進医療・自由診療

安全性は高いがまだ健康保険の適用対象になっていない最新鋭の医療技術を「先進医療」と言います。

先進医療の治療は、主にがん治療に行われることが多くみられ、具体的には、陽子線治療や重粒子線治療などがあります。

これらの先進医療は、健康保険の適用対象ではないため、受けた時の費用は、患者が全額自己負担することになります

実際の費用として、過去の実績から、陽子線治療は約268万円、重粒子線治療は約308万円の費用が発生しており、そのすべてが自己負担となります。

一方、自由診療とは、患者と医療機関が個別に契約して行われる診療で、厚生労働省が承認していない治療方法や薬を使った治療が可能となります。

こうした治療法や薬を使った自由診療には当然、公的健康保険は適用されませんが、民間医療保険のなかには自由診療による医療費を保障してくれるものもあります。

差額ベッド代

よりよい医療を受けるために特別な設備や環境の整った「特別療養環境室(差額ベッド室・特別室)」があり、希望すれば入室できます。

このときにかかるのが「差額ベッド代」です。

差額ベッド代は公的医療保険や高額療養費の対象にはならないため、全額が自己負担となります

4人部屋で1日約2,500円、2~3人部屋で1日約3,000円、1人部屋で1日約7,000円、病院によっては1日10,000円以上かかる場合もあります。

社会保障制度改悪への備え

近年の日本の財政や高齢化社会など、日本の情勢を見ていくと、今の社会保障制度がこのまま続くでしょうか?

医療費は年々、増加傾向にあり、2015年には過去最高の41.5兆円にまで膨れ上がりました。

廃止にまではならないかもしれませんが、自己負担限度額が増す恐れは十分に考えられます

あとで、医療保険に入ろう!と思っても、保険料は年齢を重ねるごとに上がっていき、自分の健康状態によっては最悪、加入できない可能性もあります

こういったことも考慮すると、医療保険の必要性としては納得できるものがあります。

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まとめ

今回は、民間医療保険の必要性についてご紹介しました。

こうしてみると、多少のけがや病気であれば、公的医療保険で賄えますが、長期の入院や手術が必要な場合や重い病気にかかったときなど、本当に保険の力が必要なときほど、公的医療保険では物足りない印象があります。

また、高齢化や医療費の増大など、今の日本の状況を考えると、ますますその必要性を感じずにはいられません。

皆さんにとって、医療保険が本当に必要かどうか、今一度慎重に考えてみていただければ、と思います

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