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債券価格や利回りの計算方法とは? 計算シミュレーター付き!

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債券 利回り 計算

債券を実際に購入して運用する際、どれだけの利益を得られるのでしょうか
株式などの売買差益を利益とする他の金融商品とは異なり、債券の主な利益は利回りになります。
そして、債券の利回りは簡単な計算式で求める事ができます。
この記事では債券価格や、債券の利回りを具体的に求める方法について紹介していきます。

債券利回りと価格の計算について

債券の利回りは、同じ債券であっても購入したタイミングによって異なります
利回りは、購入したタイミングの表面利率、残存期間、債券価格によって決定されます。

基本的に投資家は、債券の最終的な利回りを判断して購入します
最終的な利回りを知る為には、債券の利回りの計算方法について知る必要があります。
また、利回りの計算が出来る様になると債券価格の計算も出来る様になります。

まず、債券の利回りについて詳しく説明していきます。

利率(表面利率)と利回りの違い

利率と利回りは、似ている様で異なる事を示しているという事はご存知でしょうか?
債券投資をする為には、利率と利回りの違いを明確に区別している事が重要になります。

利率は、債券の額面金額に対して年間で受け取る事が出来る利息の割合の事です。
例を挙げるなら、額面金額100円の債券の利率が2%であれば、1年で2円、5年で10円の利息が発生します。

債券の利率は発行するときの金利水準や、発行体の信用によって変動します。
基本的に、発行体に信用のある債券の利率は低く、逆に発行体に信用が低い債券の利率は高いです。
ただし、信用が低い債券は債務不履行に陥るリスクも高いです

利回りは、利息収入を含めた債券全体の年間収益の割合の事です。
例えば、額面金額100円で利率が2%、残存期間が5年の債券を95円で購入したとします。
この場合の収益は債券の利息収入だけでなく、額面金額(100円)-購入価格(95円)=5円も債券の利益になります。
何故なら、債券が満期になった償還日に受け取れる償還金は債券の購入金額ではなく、債券の額面金額に基づくからです

これを償還差損益と言います。
償還差損益も収益の割合に含める事が利率との違いです

残存期間と利回りの関係

残存期間は債券の現時点での償還日までの残りの日数の事を指します。
基本的に、この残存期間が長ければ長いほど、債券の最終的な収益は高くなります

仮に、債券価格100円で利率が3%、残存期間が5年の債券があり、同じ価格と利率で残存期間が10年の債券があったとします。
最終的な収益は、残存期間が短い5年の債券の利息は15円なのに対して、10年の債券は30円です。

債券の利回りを考えるには、債券を購入してから償還日までの残存期間も考慮する必要があります

債券価格と利回りの関係

債券価格が値上がりすると、償還時の利益は減るので、利回りは低くなります
例を挙げるなら、額面金額100円の債券が105円に値上がりすると、償還時の利益は5円少なくなる為、利回りも減ります。
債券の需要が高まり、その債券が欲しい人が増えたのであれば、価格を高くして利回りが少なくなったとしても買う人がいると言う事です。

逆に、債券価格が値下がりすると、償還時の利益は増えるので、利回りは高くなります
例えば、額面金額100円の債券が95円に名下がりすると、償還時の利益は5円多くなる為、利回りが増えます。
債券の人気がなくなり、買う人が減った場合は、価格を低くして利回りを高くする事で買う人を集めると言う事です。

債券の利回りは、表面利率と残存期間と債券価格によって決定されます。
ここからは、これらの値を使って実際に債券の利回りを求めていきます。

債券価格と利回りの仕組みについて、もっと詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
債券価格と金利(利回り)の関係とは?誰でもわかる債券の仕組み

債券利回りの計算方法

ここまでの事柄をまとめると、利回りは債券を運用した時に発生する利子を含めた年間収益の割合の事です。
この割合を求めるためには、年間で発生する利子と償還差損益を足した値が債券の年間収益になります。
この収益を購入価格で割ったものが債券の利回りになります。

計算式にすると、利回り={表面利率+(額面金額-購入価格)÷残存期間}÷購入価格×100となります。

また、債券の利回りには3つの種類があります
応募者利回り所有期間利回り最終利回りです。

詳しい説明は後述しますが、簡単な説明をします。
応募者利回りは、債券の発行から満期まで債券を運用した際の利回りです。
次に、所有期間利回りは、債券を購入し、満期になる前に売却した際の債券の利回りの事です。
最後に、最終利回りは、既に発行されている債券を購入し、満期まで債券を運用したした際の利回りとなります。

この3つの利回りを分かりやすくまとめると下記の図のようになります。

応募者利回り

応募者利回りとは、新規発行の債券(新発債)を発行日に発行価格で購入し、満期まで保有すると仮定した場合に受け取れる利回りの事です。
債券には、新規に発行される新発債と、既に発行されている既発債があります。
つまり、応募者利回りは既発債ではなく、新発債を購入した際に受け取れる利回りの事を言います。

実際に、債券利回りの計算式を使って、応募者利回りを求めてみましょう。
額面金額100円で購入価格(発行価格)が99円の債券があったとします。
また、債券の残存期間は10年で、表面利率は2%であると仮定します。

この時の計算は利回りの計算式に当てはめると
{2+(100-99)÷10}÷99×100=2.1%(少数第2位を四捨五入)となります。
つまり、この債券の応募者利回りは2.1%になります。

 

新発債や既発債などの債券の種類についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
債券の種類を徹底解説!債券の分類からわかりやすくご紹介

所有者利回り

所有者利回りとは、債券の購入から債券の売却時点までの所有期間で受け取れる利回りの事です。
購入のタイミングは発行時であっても、発行後であっても構いませんが、満期まで保有せずに途中で売却する事を前提としています

実際に、債券利回りの計算式を使って所有者利回りを求めてみましょう。
この時、額面金額は売却金額、残存期間は所有期間に置き換えます。
計算式にすると、利回り={表面利率+(売却金額-購入価格)÷所有期間}÷購入価格×100となります。

この計算式を元に、ある債券の所有期間利回りを求めていきます。
売却金額が105円の購入価格が100円の債券があったとします。
表面利率は2%、所有期間は5年であると仮定します。

この時の計算は先ほどの式に当てはめると
{2+(105-100)÷5}÷100×100=3%となります。
つまり、この債券の所有者利回りは3%になります。

最終利回り

最終利回りとは、既発債の購入から、債券を満期まで保有したと仮定した場合に受け取れる利回りの事です。
新発債ではなく、既発債を購入し、その後、満期まで持つことを前提としています

実際に、債券利回りの計算式を使って最終利回りを求めてみましょう。
額面金額100円、購入価格95円の債券があったと仮定します。
また、債券の残存期間は5年で、表面利率は2%であると仮定します。

この時の計算は利回りの計算式に当てはめると
{2+(100-95)÷5}÷95×100=3.2%(小数第2位を四捨五入)となります。
つまり、この債券の最終利回りは3.2%になります。

ここまでの利回りの計算について理解していただけたでしょうか。
債券の利回りを計算するシミュレーターも作成しましたので、より深く理解する為に実際に計算を行ってみてください。

直接利回りと計算方法

直接利回りは直利とも呼ばれ、償還差損益を考慮せず、年間で発生する利息だけを収益として考えます。
利息収入のみを考慮して、購入価格に対して毎年何%の収入になるのかを計算するのが直接利回りになります。

直接利回りは、直接利回り=(表面利率÷購入価格)×100で求める事ができます。

実際に直接利回りを求めてみましょう。
表面利率2%で購入価格95円の債券があったと仮定します。

直接利回りは(2÷95)×100=2.1%
つまり、この債券の直接利回りは2.1%になります。

債券の利回りの中でも、直接利回りはこの様に簡単に求める事が出来ます

債券価格の計算方法

債券価格の計算方法は、債券利回りの計算式を使うと求める事が出来ます。
まず、債券利回りの計算式は、利回り={表面利率+(額面金額-購入価格)÷残存期間}÷購入価格×100でした
今回はこの式の購入価格を求める事になるので、購入価格を債券価格に置き換え、債券価格を求める式に展開します。

計算式は、債券価格={(額面金額+表面利率)×残存期間}×100÷{(額面金額+利回り)×残存期間}となります。

実際に例を挙げて解いてみましょう。
額面金額100円の表面利率2%、残存期間10年、利回りは2.1%の債券があります。
この債券の価格は、先ほどの計算式に当てはめると、
{(100+2)×10}×100÷{(100+2.1)×10}=99.9円
債券価格は99円になります。

この債券は応募者利回りで例に出した債券と同じ条件の債券なので、そこで仮定した99円と言う値が出た事から計算が正しい事も分かります。
またこの価格計算の式を見ると、利回りが表面利率を超えた場合、債券価格は額面金額よりも安くなり利回りが表面利率を下回った場合、債券価格は額面金額よりも高くなる仕組みである事が分かると思います。

つまり、利回りが増えることは債券価格の下落を示しており、利回りが減ることは債券価格の高騰を示しています。
債券価格と利回りの関係で説明した通りの関係になっています。

債券価格を求められる事は債券の仕組みを理解するのに必要な事ですので、出来る様にしておきましょう。

まとめ

債券の利回りの計算方法について理解していただけたでしょうか。

利回りの計算が出来る様になると言う事は、債券を運用した際の年間収益をしっかりと把握出来ると言う事です。
金融商品がどれだけの収益を生むのかを知っておく事は、投資をするかどうか判断をする上で最も重要な事です。

債券の利回りを理解し、計画的な投資を目指していきましょう。

そして、債券投資についてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
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