債券型投資信託とは? 仕組みや買い時、メリットについて徹底解説!

債券 投資信託

皆さんは債券型投資信託と言う金融商品をご存知でしょうか?
債券については理解していても、債券型投資信についてはよく分からない人もいるのではないでしょうか。
ここでは、債券型投資信託の仕組みや通常債券との違い実際に投資をする上でおすすめの債券型投資信託について紹介します。

目次

債券型投資信託とは?仕組みについて

債券型投資信託とは、債券を対象にした投資信託です。
投資信託(ファンド)には様々な種類があり、債券の他には株式、REITを対象にした投資信託があります。

投資信託は信託と言う言葉通り、資産運用の専門家(ファンドマネージャー)に運用を任せる投資の事を言います。
投資家は資産をまとめて、ファンドマネージャーに運用を委託すれば、投資先はファンドマネージャーが選定します。
投資先を専門家が選定するので、投資信託は投資初心者にもオススメの金融商品です。

ただし、専門家に資産を運用して貰う為の手数料として、信託報酬が発生します
投資信託に投資する際は、信託報酬が出来るだけ安い銘柄に投資する事をお勧めします

債券との違い

では、債券型投資信託と通常の債券の違いは一体何でしょうか。

例えば、通常の債券投資を行い、A社の債券を購入したとします。
この時、A社と言う一つの発行元のみに投資をしている事になります。

しかし、債券型投資信託に投資をする場合は、ファンドマネージャーが選定した複数の債券に分散して投資をする事になります。
債券型投資信託に投資するだけで、A社、B社、C社と言った複数の発行元に投資ができるわけです。

債券型投資信託
通常の債券は、一つの債券に対して投資しています
しかし、債券型投資信託は複数の債券に分散して投資しているのです

複数の発行元の選定を行うのもファンドマネージャーの仕事になります。

債券投資についてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
債券投資とは?利回りやリスクの関係とおすすめの債券投資について

債券型投資信託のメリット

債券型投資信託には3つのメリットがあります。

1つ目は、分散して投資をする事で債務不履行によるリスクを軽減する事が出来ます。
2つ目は、値動きが安定しており時価売却における元本割れのリスクが少ない点です。
最後に、ファンドマネージャーが銘柄を選定するので、投資初心者も始めやすいです

ここからは、債券型投資信託のメリットについて一つずつ説明していきます。

債務不履行によるリスクを軽減

債券型投資信託は、分散して投資をする為、債務不履行のリスクを軽減する事が出来ます。
例を挙げるなら、通常の債券投資においてA社の債券を保有していたとします。
しかし、A社が倒産した場合、債務不履行となり、元本と利益が貰えなくなってしまいます

A社を含む債券型投資信託を保有していたのであれば、A社だけでなく複数の債券に投資している事になります。
つまり、A社債の元本と利益は貰えなくなりますが、他の投資している債券の元本と利益は保証されます

債券型投資信託は分散して投資することによって、債務不履行によるリスクを軽減しています

値動きが安定している

債券型投資信託の値動きは、株式を対象とした投資信託よりも緩やかなのが特徴です。
つまり、価格が下がった際の元本割れのリスクが少ないです。

投資信託は売却のタイミングもファンドマネージャーが考えて実行してくれます。
その為、投資初心者であっても適切なタイミングで売却する事が出来ます。

値動きが安定していて、損をする可能性が低い点はメリットであると言えます。

投資初心者も始めやすい

債券型投資信託は、投資初心者にもオススメな投資方法です。
まず、銘柄の選定、売買のタイミングもファンドマネージャーが実行してくれます。

投資信託には株式型もありますが、どちらも値動きの幅が債券よりも広いです。
値動きの幅が広い分、売買差益による利益を生みやすいメリットはあります。
しかし、元本割れをした際のリスクも大きいです。

債券型投資信託は、投資信託の中でも最も投資初心者にオススメな金融商品と言えます。

債券型投資信託のリスク

債券型投資信託にも注意が必要なリスクが存在します

1つ目は外国債券を対象とした債券型投資信託に投資した場合、為替リスクが発生します。
2つ目は信託報酬などの手数料が高い場合、利回りが少なくなってしまう場合があります。

ここからは、債券型投資信託のリスクについて説明していきます。

通常の債券のリスクに関してはこちらの記事をチェックしてください。
債券のリスクとは?ひと目でわかる4つのリスク

為替リスクが発生する場合がある

債券型投資信託には、外国債券を対象にした債券型投資信託があります。
しかし、外国債券を対象とした債券型投資信託に投資をする場合、為替リスクが発生します

為替レートによっては、為替差損が発生してしまい、損をする可能性があります
債券型ETF(上場投資信託)の場合は、海外債券を対象としたETFが多くを占めます。
しかし、債券型投資信託であれば、国内債券を対象とした投資信託を選ぶ事が出来ます。

為替リスクを避けるには、国内債券を対象とした債券型投資信託を選ぶのが一番です。
また、日本円と対象となる外国債券の通貨のレートをあらかじめ決めておく事が出来る為替ヘッジが存在します。
為替ヘッジのある投資信託に投資をした場合、為替リスクを避ける事が出来ますが、為替ヘッジにも手数料が掛かります

債券型投資信託を選ぶ際は、対象の銘柄をしっかりと確認しておきましょう。

債券型ETFや、為替ヘッジについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
債券ETFとは? 債券ETFの特徴と銘柄を徹底解説!

信託報酬などの手数料が掛かる

債券型投資信託は、銘柄の選定、売買のタイミングをファンドマネージャーが決定している為、その為の手数料が発生します
この手数料が高い場合、利回りが大きく減ってしまい、利益が少なくなってしまう可能性があります

また、外国債券を対象にした為替ヘッジありの債券型投資信託に投資した場合、為替ヘッジの手数料も掛かります
手数料が多く発生する事によって、最終的な利回りが減少する事にも注意が必要です

債券型投資信託に投資する事で発生する利回りは、信託報酬などの手数料も考慮して投資計画を立てる必要があります。

おすすめの債券型投資信託について

実際に債券型投資信託を購入する際はどの銘柄を購入するべきでしょうか。
まずは国内債券を対象とした債券型投資信託か、外国債券を対象にした債券型投資信託のどちらを購入するか決める必要があります。
ここからはその中でも人気が高く、信託報酬が0.15%~0.25%の信託報酬が安い債券型投資信託の銘柄を紹介していきます。

国内債券型投資信託

国内債券型投資信託は、外国債券型投資信託と比べて、信託報酬も低く、為替リスクもない金融商品です。
利回りは外国債券型投資信託と比べて少なくなる傾向にありますが、より安定した投資をしたいのであれば国内債券型投資信託をお勧めします

下記の表におすすめの国内債券型投資信託の銘柄の概要をまとめました。

ファンド名 管理会社 信託報酬 基準価格
たわらノーロード国内債券 AMOne 0.15% 10,404円
ニッセイ 国内債券インデックスファンド ニッセイ 0.15% 10,490円
三井住友 日本債券インデックスファンド 三井住友 0.17% 13,052円

※信託報酬、基準価格は2019年2月1日現在のものです。

たわらノーロード国内債券

たわらノーロード国内債券はAMOneが管理する国内債券型投資信託です。
投資の対象は、国内の公社債を対象にしており、国債が8割を占めています
つまり、信用性の高い債券を集めた債券型投資信託と言う事になります。

参考価格は、2月1日時点で10,404円、取引単位は一口からになります。
信託報酬は0.15%となっています。

たわらノーロードは外国債券、株式を対象とした投資信託もあり選択の幅が広いのが特徴です。

ニッセイ 国内債券インデックスファンド

ニッセイ 国内債券インデックスファンドはニッセイが管理する国内債券型投資信託です。
投資の対象は、全て投資適格債となっています。
投資適格債とは、格付け会社の基準によって信用性があると判断された債券の事を言います。
つまり、債務不履行によるリスクに強い銘柄であると言えます。

参考価格は、2月1日時点で10,490円、100円から申し込む事が出来ます。
信託報酬は0.15%となっています。

ニッセイ 国内債券インデックスファンドは申し込み価格の低さが国内債券型投資信託の中でも魅力であると言えます。

三井住友 日本債券インデックスファンド

三井住友・日本債券インデックスファンドは三井住友が管理する国内債券型投資信託です。
投資の対象は、国債が対象となっております。
対象が全て国債である為、債務不履行になる事は基本的にありません。
つまり、債務不履行のリスクをほぼ0にした債券型投資信託となります。

参考価格は、2月1日時点で13,052円、取引単位は一口からになります。
信託報酬は0.17%となっています。

三井住友・日本債券インデックスファンドは債務不履行へのリスク管理が他の国内債券型投資信託以上に行き届いているのが魅力です。

外国債券型投資信託

外国債券型投資信託は、国内債券型投資信託と比べて、種類も多く、利回りが大きい金融商品です
ただし、為替リスクによって資産が大きく減ってしまう可能性もあります

外国債券型投資信託は銘柄の選択の幅や、リターンも大きいですが、リスクも大きい商品です。
為替リスクを避ける為にも為替ヘッジの有無も確認しておきましょう。

下記の表におすすめの外国債券型投資信託の概要をまとめました。

ファンド名 管理会社 信託報酬 為替ヘッジ 基準価格
たわらノーロード先進国債券 AMOne 0.21% 9,627円
ニッセイ 外国債券インデックスファンド ニッセイ 0.18% 10,847円
iFree新興国債券インデックス 大和証券 0.23% 11,101円

たわらノーロード先進国債券

たわらノーロード先進国債券はたわらノーロード国内債券と同様にAMOneが管理している外国債券型投資信託です。
投資の対象は、日本を除く世界の先進国の公社債で、米国債券が半数を占めています
ただし、先進国債券は日本国内債券と比較すると値動きは激しいので注意が必要です。

同じ銘柄でも為替ヘッジ有りの債券投資信託と無しの債券投資信託を選択する事が出来ます
参考価格は、2月1日時点で9,627円、取引単位は一口からになります。
信託報酬は0.21%となっています。

たわらノーロード先進国債券は為替ヘッジの有無が選択できるのが魅力と言えます。

ニッセイ 外国債券インデックスファンド

ニッセイ 外国債券インデックスファンドはニッセイ 国内債券インデックスファンドと同様にニッセイが管理している外国債券型投資信託です。
投資の対象は、日本を除く主要国の国債です。
国債への投資の為、他の公社債が含まれている外国債券型投資信託よりも安全であると言えます。

ただし、為替ヘッジはないので、為替リスクを回避する事は出来ません
参考価格は、2月1日時点で10,847円、取引単位は100円から申し込む事が出来ます。
信託報酬は0.18%となっています。

ニッセイ 外国債券インデックスファンドは信託報酬が外国債券型投資信託の中でも低く設定されているのが特徴です。

iFree新興国債券インデックス

iFree新興国債券インデックスは大和証券が管理する外国債券型投資信託です。
投資の対象は、新興国の国債が9割以上を占めています。
先進国債券ではありませんが、国債への投資である為、比較的安全と言えます。

為替ヘッジはないので、為替リスクは避けられません
参考価格は、2月1日時点で11,101円、取引単位は100円から申し込む事が出来ます。

iFree新興国債券インデックスは新興国債券に投資するのであればオススメの金融商品です

債券型投資信託の利回り

債券型投資信託の利回りはインカムゲインとキャピタルゲインの2種類があります。
インカムゲインには、分配金として定期的に支払われる利益があります。
キャピタルゲインには、売却した際に生じる、購入価格との差額である売買差益があります。

この2つの要素に、購入手数料、信託報酬、為替ヘッジ(外国債券型投資信託に投資した場合に限る)が加わります。
これらの手数料をインカムゲインやキャピタルゲイン等の利益から引いた額が、債券型投資信託の利回りになります

債券 投資信託 利回り

外国債券に投資した場合で為替ヘッジがない場合は、為替レートも考慮する必要があります

債券型投資信託は値動きによっては年間の利回りがマイナスになる事もあります。
しかし、長期的に投資をした場合は、利回りはプラスになる場合が多いので、普通債券同様、長期的に投資をする事が重要な金融商品です

債券型投資信託の買い時とは

債券型投資信託を良いタイミングで購入するには、株式市場の動向にも注視する必要があります
債券市場と株式市場は、逆の相関関係になる事が多いです。

株式市場が低迷し、株価が下がると、債券の価格は上がる傾向にあります。
また、株式市場が活発になり、株価が上がると、債券の価格は下がる傾向にあります。

株価が下がり、景気が悪くなると、株式を売却し債券を購入する人が多くなります
一方、株価が上がり、景気が良くなると、今度は債券を売却し株式を購入する人が多くなります
これが、債券市場と株式市場が逆の相関関係を持つ理由です。

また、海外の景気が悪くなり、日本国内の景気が良い場合は、日本国内債券の購入が盛んになる可能性があります

ただし、これらの要因は100%債券価格が上がることを示唆するものではありません
債券型投資信託を購入する際は、様々な要因を考慮して購入しましょう。

まとめ

債券型投資信託について理解していただけたでしょうか?

債券型投資信託は通常の債券投資よりも、投資しやすく分散投資でリスクも軽減できる金融商品です。
ファンドマネージャーが運用してくれるので、投資初心者にもおすすめの投資方法と言えます。

少額からの投資も出来るので、まずは、この記事でおすすめした債券型投資信託の銘柄を実際に証券会社で確認してみましょう。

債券型投資信託に投資をする事で、リスクが低くより計画的な投資生活を目指していきましょう

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