投信・株・債券 2018.11.17

債券市場とは? 誰でも分かる債券市場の仕組み

皆さんは債券市場という市場がある事はご存知でしょうか。
債券市場は、株式を取り扱う株式市場と共に金融市場の中心となる市場です。
この記事では債券市場の概要と仕組みについて詳しく説明します。

債券市場とは?

国債、政府保証債、地方債、社債などの債券を取り扱う市場の事を債券市場と言います。
債券市場は金融市場の中の長期金融市場(証券市場・資本市場)に属する市場です。

金融市場はお金を取引する場所の事であり、取引の期間、取引の対象によって市場が分けられています。
長期金融市場は取引期間が1年を超える市場の事を言います。
債券市場と株式市場が長期金融市場に該当します。

逆に取引期間が1年未満の市場を短期金融市場(マネーマーケット)と言います
インターバンク市場
オープン市場が短期金融市場に該当します。

債券の種類について知りたい方はこちらの記事をチェックしてください
債券の種類を徹底解説!債券の分類からわかりやすくご紹介
また、債券市場の中でも、債券の発行タイミング債券現物か債券先物か債券の売買が取引所か店頭(相対)か債券の発行が国内か海外か、により4つの区分(種類)に分けられます

市場区分 市場 概要
発行タイミングによる区分 発行市場 新発債を取引する市場
流通市場 既発債を取引する市場
現物か先物による区分 現物市場 債券現物を取引する市場
先物市場 債券先物を取引する市場
取引所か店頭(相対)かによる区分 取引所市場 取引所を通して取引する市場
店頭市場 取引所を介さず取引する市場
国内か海外かによる区分 国内市場 日本で発行される債券を取引する市場
海外市場 海外で発行される債券を取引する市場

発行市場と流通市場

債券市場の発行タイミングによる区分には、発行市場流通市場があります。

発行市場(一次市場)はプライマリーマーケットとも呼ばれます
発行市場は新発債を取り扱っています。
新発債は国や企業によって新たに発行される債券の事です。

流通市場(二次市場)はセカンダリーマーケットとも呼ばれます。
流通市場は既発債を取り扱っています。
既発債は発行市場によって既に発行された債券を取り扱っています。

原則、発行市場で発行された債券は満期まで保有する事が前提です。
何故なら、債券は途中解約をする事が出来ないからです。
債券を手放す場合は流通市場で売却する事が必要になります。
流通市場は債券の取引をより円滑にする為に必要な市場になります。

発行市場で取り扱われる新発債は必ず額面通りに取引されます。
しかし、流通市場で取り扱われる既発債はその時の景気や経済情勢によって金利と価格が変動します

債券の金利と価格の関係についてはこちらをチェックしてください。
債券価格と金利(利回り)の関係とは?誰でもわかる債券の仕組み

債券市場はこの2つの市場が機能する事によって値段の形成や円滑な取引を行う事が出来る様になります。

現物市場と先物市場

債券市場は現物か先物かによる区分で現物市場先物市場に分かれます。

現物市場は現物債券が取引される市場です。
ここでの現物債券の意味は実際に発行されている債券の事を指します。

先物市場は債券先物が取引される市場です。
債券先物は購入した時点では架空の債券です。
債券先物取引は、未来の取引を約束する債券の取引方法です。

債券先物について知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
債券先物を徹底解説!現物債との関係からご紹介します!

現物市場と先物市場は債券の形態による区分です。

取引所市場と店頭市場

債券市場は取引所か店頭(相対)で取引するかによって、取引所市場店頭市場に分かれます。

取引所市場は債券を取引所を通して取引する市場の事です。
国債や一部の社債などが対象となります。

店頭市場は債券を取引所を介さずに取引します。
基本的に全ての債券が取引の対象になります。

店頭市場では相対取引(店頭取引)が用いられます。
取引所市場で取引する事を取引所取引と言います。
取引所取引は取引所の中で決められた相場で取引する事が出来ます。
相対取引は売り手と買い手の当事者同士で価格や売買数量を取り決めて取引します。
また英語ではOver The Counter(OTC)と表記される事もあります

債券には銘柄数が数万以上存在しています。
これらを取引所だけで取引する事は不可能です。
店頭市場は取引所市場で扱っていない銘柄を取引する事が可能です。
その為、債券の取引は取引所市場よりも店頭市場が中心になっております。

相対取引をするメリットは他にもあります。
当事者同士で価格を決める為、価格変動リスクを避けやすい事も挙げられます。
一度に非常に多くの債券を取引所で取引する場合、市場の価格にも影響を及ぼす可能性があります。
相対取引ではそのリスクをある程度避ける事ができます。
しかし、相対取引は売り手によって価格が異なるので損をする可能性もあります

取引所市場と店頭市場は取引の形態による区分です。

国内市場と海外市場

債券市場は国内か海外かによる区分で国内市場海外市場があります。

国内市場は日本で発行される債券を主に取り扱っている市場です。
しかし、例外的に米国債などの一部の海外の債券を取引する事は可能です。

海外市場は海外で発行される債券を主に取り扱っている市場です。
こちらも例外的に日本国債を取引する事は可能となっています。

国内債券を取引する場合は為替の影響を受ける事はありません。
しかし、海外債券を購入する場合は為替の影響を受ける事があります

国内市場と海外市場は国内債券を扱うか海外債券を扱うかによる区分です。

債券市場の主な参加者

債券市場の参加者は証券会社、銀行の参加者が多くを占めております。
参加者には債券ディーラー、債券トレーダー、債券ブローカー、機関投資家、個人投資家がいます。

  1. 債券ディーラー
    債券ディーラーは、ディーリング(証券会社が自社の資金を債券に利用する)を行う人の事を言います。
  2. 債券トレーダー
    債券トレーダーは、他の会社の注文を受けて、執行、仲介する役割を持ちます。
  3. 債券ブローカー
    債券ブローカーは、買い手と売り手を繋ぎ取引を成立させます。
  4. 機関投資家
    機関投資家は、顧客から集めた資金を運用、管理する法人投資家の事です。
  5. 個人投資家
    個人投資家は、個人の力で投資活動を行う人の事です。

債券市場においては個人投資家は少なく機関投資家の参加者がほとんどを占めています

債券市場の変動要因

債券市場は様々な要因で変動します。
変動要因としては、各国の国際情勢、債券の需給バランス、金利の見通し、テクニカル要因などが挙げられます。

  1. 各国の国際情勢
    各国の国際情勢によって国債などの債券の価値や信用性が変動する場合があります。
  2. 債券の需給バランス
    債券には流動性リスクがあります。
    同じ銘柄の債券が多く流通していると、価格が下がったり、相対取引で売買する相手が見つからない可能性があります。
    債券の需給バランスが債券市場に影響を与える一つの例と言えるでしょう。
    なお、債券のリスクについてはこちらの記事で紹介しております。
    債券のリスクとは?ひと目でわかる4つのリスク
  3. 金利の見通し
    金利がこれから上がるのか下がるのか多くの投資家の間で判断ができる場合があります。
    もちろん、その判断が必ずしも正しいものであるとは限りません。
    しかし、実際の金利の上昇、下落に関わらず価格の低下や買い手が見つからない事があります。
  4. テクニカル要因
    過去の価格動向を分析して現在の価格の分析をする事をテクニカル分析と言います。
    この分析をもとに買い注文が多くなる事や売り注文が多くなる事をテクニカル要因と言います。

債券市場はこれらの要因によって常に変動しています。
これらの変動要因を踏まえた上で、よりリスクの少ない債券投資を考えていきましょう。
債券の投資に関して詳しく紹介した記事は下記のリンクから見る事が出来ます。
債券投資とは?利回りやリスクの関係とおすすめの債券投資について

まとめ

債券市場について理解して頂けたでしょうか。

債券市場は金融市場の一つの長期金融市場に株式市場と共に属しています。
また、債券市場にも区分(種類)があります。

区分は、発行タイミング、現物か先物か、取引所か店頭(相対)か、国内か海外かによって分かれています。
取引所を介さずに取引をする相対取引も重要な取引の方法です。

債券市場の概要や、仕組みを知ることは債券に投資をする上でも非常に重要です
債券市場について詳しい知識を身に着けて、より良い債券投資を目指していきましょう。

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