年金制度

確定拠出年金企業型の仕組みとそのメリットとは?

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皆さんは確定拠出年金企業型というものをご存知ですか?

もしかしたら皆さんの知らないうちに、給与や退職金から確定拠出年金が引かれているかもしれません。
今回は、耳にしたことが少ないであろう、確定拠出年金企業型の具体的な仕組みを知り、自分自身の確定拠出型年金について考えてみましょう。

そもそも確定拠出年金とは

確定拠出年金とは、企業や加入者が毎月一定額の掛金を納付し、それを自分で運用するという年金制度のことです。
納付した掛金を金融機関で運用する確定給付企業年金とは異なり、掛金を運用するのはあくまで自分です。
また、この確定拠出年金には「個人型」と「企業型」2つがあります。次に、それぞれの大まかな違いについて見ていきましょう。

確定拠出年金個人型とは

確定拠出年金個人型とは、通称、iDeCoと呼ばれており、自分の意思で任意加入でき、自分で掛金の金額を定め、拠出する年金制度のことを言います。
掛金の納付や運用商品の選択等、基本的に全て自分で行います。

確定拠出年金企業型とは

確定拠出年金企業型とは、通称、企業型DCと呼ばれており、企業が退職金制度として導入している場合(※加入が選択できる場合もある)に加入でき、企業が決まったルールに基づき、お金を拠出する年金制度のことを言います。
掛金の納付や運用商品の用意は会社が行ってくれます。  

 

その他の年金制度はこちらで紹介します。

知らなきゃ損!公的年金の3つの活用法と企業年金の種類

今回は、確定拠出年金企業型に焦点を当て、その具体的な部分を学んでいきましょう。

確定拠出年金企業型の特徴とは

確定拠出年金企業型は、①企業が掛金を拠出し、加入者が運用する、②年金資産は個人ごとに管理される、③個人ごとの運用成果により、将来の受給額が変動する等の特徴があります。

また、下記に基本となる主な事項を示しておきます。

基本事項

項目 加入対象 資格喪失 拠出限度額 運用商品 税制 給付
確定給付企業型 制度導入企業の従業員 60-65歳 下記記載 預貯金、投資信託等 基本非課税 60-65歳に開始

これら以外にも、細かな特徴や事項が存在するので、それらを紹介していきます。

加入の種類と制限 

加入の種類

基本的には、企業が掛金を拠出するが、従業員の給与や退職金から掛金を拠出する「選択制」という制度が存在します。

「選択制」の制度のもとでは、

A)会社が掛金を拠出せず、従業員が給与や退職金の一部を減額して、掛金を拠出する

もしくは、(B)選択制の確定拠出年金に加入せず、その分を給与や賞与として給付してもらう

という選択が可能です。

加入の制限

確定拠出年金企業型の加入資格は、規約に定めない場合、厚生年金被保険者の全てが対象となりますが、多くの企業では、加入者となりうる資格を規約に定めています。

皆さんも加入する前に以下の規約がないか確認してみましょう。

以下、4つが規約に定めることが可能な制限です。

①一定の職種
営業職や事務職等、一定の職種に属する従業員のみを対象者とすることができます。

②一定の勤続期間
一定の期間働いた者に、退職金を支払うという日本の労働慣行があるように、確定拠出年金企業型にも同様の規定を設けることが可能となっています。

③一定の年齢
50歳以上の従業員」を確定拠出年金企業型の対象外とし、旧制度での給付を保証するといった取り扱いが可能です。

④加入の選択
加入そのものを選択できるようにすることも可能です。

掛金のルール

掛金の上限

確定拠出年金の掛金には、拠出限度額が設定されています。
これを超えて掛金拠出することはできません

拠出限度額の具体的な学に関しては以下の図の通りです。

採用制度 ひと月あたりの拠出限度額
企業型DC のみ 55,000円
+ 退職一時金
+ 中小企業退職金共済
+ 確定給付企業年金 27,500円
+ 厚生年金
※企業年金の併用をし、かつ、退職一時金制度も採用している場合は月額
27,500円

マッチング拠出制度

マッチング拠出制度とは、「拠出限度額と企業が負担する掛金との差額」かつ「企業の掛金額を超えない金額」の範囲で、従業員も自ら掛金を追加拠出できる制度のことです。
マッチング拠出した金額に関しては、その全額が所得控除の対象となり、所得税や住民税の負担が軽減されます

手取りでの貯蓄とマッチング拠出の月額の税金の違い(月10,000円貯金した場合)

  給与所得 課税所得 税金 貯蓄(月額)
手取りでの貯蓄 200,000 200,000 40,000 10,000
マッチング拠出 200,000 190,000 38,000 10,000

税制優遇措置

確定年金拠出企業型には、拠出時、運用時、受給時に税制の優遇措置が受けられます。
掛金の拠出時、マッチング拠出を利用したら、掛金は給与所得とみなされないので、所得税や住民税はかかりません。

また、企業型の事業主掛金は社会保険料の算定対象にもなりません。
資産の運用時においては、得た利益に関して全額非課税となります
ちなみに、一般的な金融商品で運用した場合、
運用益に対して約20%の税金がかかります。

最後に、受給時において、積立してきた年金資産は
60歳以降になると、一時金か年金の形式かで受け取ることができます。
そこで、どちらの場合においても、それぞれ「退職所得控除」、「公的年金等控除」が受けられ、税負担を軽減することができます。

確定拠出年金企業型に加入する上で

確定年金拠出企業型に加入する上で、それが任意加入である場合、そのメリットや注意点に関して十分に吟味するべきです。

そこで、加入によりどういったメリットがあるのか、また、加入の前後で注意するべき事項に関して見ていきましょう。

加入におけるメリット

確定年金拠出企業型に加入に関しては、加入者である従業員のメリット、企業のメリットがそれぞれありますが、今回は加入者のメリットに焦点を当ててみましょう。

加入者のメリットは以下の通りとなっています。

さまざまな商品の中から運用方法が選択可能、自身のライフプランに合わせた運用設計ができる

自分の年金資産残高を常に把握ができる

社会や経済の情勢に合わせて、柔軟な運用方法に変更でき、それを実践できる

税制優遇が受けられる(2−3.税制優遇措置 参照

自分の返金資産残高の把握が常時可能である

上記のように、確定拠出年金企業型の加入におけるメリットは多くあります。

ただ、このようなメリットを得ていく上で、いくつか注意点があるので、次はそれを学んでいきましょう。

加入における注意点

確定拠出年金企業型の加入において、注意しなければならない具体例を以下に示していきます。

Q.積立額は途中で引き出すことはできるの?

 A.原則として60歳まで積立額を引き出すことができません

Q.仕事を辞めたらどうなるの?

 A.原則として確定拠出年金は続けることになります。確定拠出年金はそれまで積み立てたお金を持        ち運ぶことができます。しかし、金融商品の形では持ち出すことはできません

Q.企業型から個人型にしたらどうなるの?

 A.企業型では発生していなかった手数料が発生するようになります。個人型では、手数料は自己負担です

Q.運用で失敗する可能性もあるの?

 A.結論から言ってないわけではありません。高いリターンを狙う分、リスクも高くなります。
値動きのある投資信託で運用すると、
自分が積み立てた資産の価値は常に変動し、運用次第では積み立てた金額よりも受け取る金額が下回る恐れもあります
しかし、確定拠出年金企業型で運用する商品は、途中での変更が可能なので、運用状況に応じて上手に資産づくりをしていきましょう。

以上が確定拠出年金企業型を利用する上での注意点です。
皆さんもこの注意点をしっかり見つめた上で、利用していきましょう。

確定拠出年金企業型をおすすめする人

確定拠出年金企業型では、会社で加入するため、加入対象者が決められていたり、加入を選択できるといったケースが多くあります。
そこで、加入を選択するような場合においては、老後にもらえる年金に不安があったり、資産の運用に取り組んでみたい人にはおすすめできる制度といえるでしょう。

また、実際に運営する際には、安定型と積極型がありますが、安定型はリターンが0.01%とかなり低いです。
ある程度リスクを背負って積極的に運用することで、投資の知識を身につけるとともに、大幅な資産の増加を狙っていけるでしょう。

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まとめ

今回は、確定拠出年金企業型に関して説明しました。
確定拠出年金企業型は、企業が決まったルールに基づき、お金を拠出する年金制
ではありますが、税制優遇や投資の型式によってその効用は大きく変わりますが、税制優遇だけでもかなりお得です。
元本保証のための定期預金でも十分と思われるかもしれませんが、老後の資金計画を考えたら、有効な選択肢になります。
運用商品は自分で決めることができるので、加入の際は自分に合った運用方法をよく吟味してみましょう。

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