住民税 節税

住民税の控除について!控除額の計算方法や確定申告の手続きなど

更新日:

今回は住民税の控除について取り上げます。
住民税の控除の説明や計算方法を始め、寄附金税額控除や扶養控除など住民税の節税に関係する話題にも触れます。

本記事をご覧になれば、住民税の控除に関する基本的な知識を得ることができます。
更に、「ふるさと納税をしたら住民税はどれぐらい安くなるか?」といった節税に関連するよくあるお悩みも解決することができます。

まずは、住民税の控除についてから見ていくことにしましょう。

住民税の控除額と計算方法について

住民税の控除の説明に入る前に、なぜ住民税の控除を知ることが重要なのでしょうか?
住民税の所得割額は以下のように算出するのでした。

所得割額 = (所得 - 必要経費 - 所得控除)× 税率 (基本は10%)- 税額控除

上の式をご覧になって分かるように、住民税の税額を求めるためには所得控除税額控除といった控除額を求めなけば計算することができません。
なので控除項目については、その中身についてしっかりと知る必要があります。

そして、住民税の控除について知れば、その税額も計算できるようになるだけでなく、節税といったテクニックに応用することができるようになります。

まずは、住民税の所得控除から見ていくことにしましょう。

住民税の控除額と計算方法(所得控除について)

住民税の所得控除は全部で13種類あります。(寡婦控除と寡夫控除を同じ種類の所得控除としています。)
順番にその内容と控除額をご紹介いたします。

基礎控除

  • 内容
    各納税者本人に対して一律に適用される控除項目です。
  • 控除額
    33万円

配偶者控除

  • 内容
    生計を一にし、かつ年間所得が38万円以下である配偶者 (控除対象配偶者)を有する納税者に対して適用される控除項目です。
    ※納税者本人の年間所得金額が1,000万円以下でなければなりません。
  • 控除額
    納税者が有する控除対象配偶者の年齢、及び納税者自身の年間所得金額によって控除額が変わります。(平成31年度から)

    また、控除対象配偶者は年齢によって以下のように区分されます。
    ⑴ 70歳未満の控除対象配偶者・・・(一般の)控除対象配偶者
    ⑵ 70歳以上の控除対象配偶者・・・老人控除対象配偶者

    上記のことを踏まえて以下、表形式にして詳しく確認してみましょう。

    納税者の年間所得金額 控除額(一般の控除対象配偶者) 控除額(老人控除対象配偶者)
    0万円以上 900万円以下 33万円 38万円
    900万円超え 950万円以下 22万円 26万円
    950万円超え 1,000万円以下 11万円 13万円

    ※平成30年度までは納税者の年間所得金額が1,000万円以下であれば、
     ⑴一般の控除対象配偶者のとき・・・33万円
     ⑵老人控除対象配偶者のとき・・・38万円
    というよう控除額が設定されていました。

配偶者特別控除

  • 内容
    先述の配偶者控除は生計を一にする配偶者の年間所得金額が38万円を超えてしまうと、適用されません。

    しかし、その配偶者の年間所得金額が123万円未満である場合に、配偶者控除に代わって適用されるのが配偶者特別控除です。
    ※納税者本人の年間所得金額が1,000万円以下でなければなりません。

  • 控除額
    配偶者特別控除の控除額は、納税者の年間所得金額と配偶者の年間所得金額に応じて細かく区分されます。
    また、平成31年度からはその控除額が変更されます。
    以下、表形式にして詳しく確認してみましょう。

    配偶者の年間所得金額 納税者の年間所得金額
    900万円以下 900万円超え 950万円以下 950万円超え 1,000万円以下
    38万円超え 90万円未満 33万円 22万円 11万円
    90万円以上 95万円未満 31万円 21万円 11万円
    95万円以上 100万円未満 26万円 18万円 9万円
    100万円以上 105万円未満 21万円  14万円 7万円
    105万円以上 110万円未満 16万円 11万円 6万円
    110万円以上 115万円未満 11万円 8万円 4万円
    115万円以上  120万円未満 6万円 4万円 2万円
    120万円以上 123万円未満 3万円 2万円 1万円

扶養控除

  • 内容
    生計を一にし、かつ年間所得が38万円以下である親族等 (扶養親族)を有する納税者に対して適用される控除項目です。
  • 控除額
    控除額は扶養親族の年齢などによって異なります。
    以下、表形式にして確認してみましょう。

    扶養親族の種類 控除額
    一般の扶養親族(16歳から18歳、23歳から69歳) 33万円
    特定扶養親族(19歳から22歳) 45万円
    老人扶養親族(70歳以上) 38万円
    同居老親(納税義務者又はその配偶者の直系尊属) 45万円

    ※同居老親とは老人扶養親族の中で、納税者や配偶者と同居し自分より前の世代に直通する系統の親族の方を指します。(例えば、父母、祖父母など)

障害者控除

  • 内容
    納税者自身が障害者である場合か 、障害者である控除対象配偶者又は扶養親族を有する場合にその納税者に対して適用される控除項目です。
  • 控除額
    控除額は、その障害の度合いなどによって異なります。
    以下の表で確認してみましょう

    障害者控除の種類 控除額
    普通障害者(身体:3級から6級 知的:軽度から中度 精神:2級から3級) 26万円
    特別障害者(身体:1級から2級 知的:重度 精神:1級) 30万円
    同居特別障害者 53万円

寡婦控除

  • 内容
    納税者が寡婦である場合に、その納税者に対して適用される控除項目です。
    しかし、一口に寡婦といっても寡婦控除におけるその条件は、複雑です。
    以下に、その条件を列挙してみましょう。

    ⑴夫と死別した後婚姻をせず、かつ年間所得金額が500万円以下である方
    ⑵夫と離婚・死別した後婚姻をせず、かつ扶養親族、または総所得金額等が38万円以下の生計を一にする子を有する方
    ⑶夫と離婚・死別した後婚姻をせず、子を扶養していて更に年間所得金額が500万円以下である方

    ⑴、⑵のいずれかに該当する方を一般の寡婦と呼びます。
    一方、⑶に該当する方を特定の寡婦と呼びます。

  • 控除額
    一般の寡婦の場合・・・26万円
    特定の寡婦の場合・・・30万円

寡夫控除

  • 内容
    妻と離婚・死別した後婚姻をせず、子を扶養していて更に年間所得金額が500万円以下である納税者に対して適用される控除項目です。
  • 控除額
    26万円

勤労学生控除

  • 内容
    納税者本人が学生で年間所得金額が65万円以下かつ給与所得以外の所得が10万円以下である納税者に対して適用される控除項目です。
  • 控除額
    26万円

雑損控除

  • 内容
    住宅家財等について災害又は盗難若しくは横領による損失を生じた場合、又は災害関連支出の金額 がある場合に納税者に対して適用される控除項目です。
  • 控除額
    次の⑴、⑵のうち金額が大きい方が控除額となります。

    ⑴(損失額-保険などによる補てん額)-総所得金額等 × 10%
    ⑵(損失額-保険などによる補てん額)のうち災害関連支出の額 - 5万円

医療費控除

  • 内容
    納税者が自身の、又は納税者と生計を一にする配偶者や、その他の親族の医療費を支払った場合にその納税者に対して適用される控除項目です。
  • 控除額
    以下の式で医療費控除の控除額を計算します。

    医療費控除額 = 支払った医療費の額 - (①10万円 または ②年間所得金額の5%)

    ※①、②は金額が少ないほうを一つだけ適用します。

社会保険料控除

  • 内容
    納税者が社会保険料を支払った場合に適用される控除項目です。
  • 控除額
    支払った社会保険料の金額全て

小規模企業共済等掛金控除

  • 内容
    納税者が小規模企業共済掛金、確定拠出年金に係る企業 型年金加入者掛金、個人型年金加入者掛金及び 心身障害者扶養共済掛金を支払った場合に適用される控除項目です。
  • 控除額
    支払った金額全て

生命保険料控除

  • 内容
    一般生命保険料、個人年金保険料、介護医療保険料(平成24年1月1日以後、対象となりました)を支払った納税者に対して適用される控除項目です。
  • 控除額
    控除額は、その生命保険をいつ締結したかによって異なります。

    一般に、
    ①平成24年1月1日以後に締結した保険契約・・・新契約
    ②平成23年12月31日以前に締結した保険契約・・・旧契約
    と区分し控除額をそれぞれ定めています。

    上記のことを踏まえ、以下で詳しく控除額を確認してみましょう。

    ①新契約の場合における控除額
    新契約の場合は以下の表にある計算式で、一般生命保険料、個人年金保険料、介護医療保険料それぞれについて控除額を計算します。

    年間支払保険料 控除額
    12,000円以下 支払額全額
    12,000円超え 32,000円以下 支払額×1/2+6,000円
    32,000円超え 56,000円以下 支払額×1/4+14,000円
    56,000円超え 28,000円

    そして最後に、これら全てを合算した額が生命保険料控除額です。
    ※合算額が7万円を超える場合は、控除額が7万円(控除限度額)になります。

    ②旧契約の場合における控除額
    旧契約の場合は以下の表にある計算式で、一般生命保険料と個人年金保険料それぞれについて控除額を計算します。

    年間支払保険料 控除額
    15,000円以下 支払額全額
    15,000超え 40,000円以下 支払額×1/2+7,500円
    40,000円超え 70,000円以下 支払額×1/4+17,500円
    70,000円超え 35,000円

    そして最後に、これら全てを合算した額が生命保険料控除額です。
    ※合算額が7万円を超える場合は、控除額が7万円(控除限度額)になります。

    ③新契約と旧契約の両方を支払っている場合
    一般生命保険料、個人年金保険料といった各控除枠について以下の方法で計算をし、控除額が最大になる方法を選択適用できます。

    (a)旧制度適用契約の控除額の合計のみで控除する。※各控除枠の限度額は35,000円
    (b)新制度適用契約の控除額の合計のみで控除する。※各控除枠の限度額は28,000円
    (c)旧制度適用契約と新制度適用契約の控除額の合計で控除する。※各控除枠の限度額は28,000円

地震保険料控除

  • 内容
    地震保険料を支払った場合にその納税者に対して適用される控除項目です。
  • 控除額
    支払った保険金額の1/2が控除額となります。(控除限度額は25,000円です。)

    また、平成18年末までに締結し、保険期間・共済期間が10年以上で満期返戻金などがある旧長期損害保険を支払っている方は地震保険料控除として住民税の控除を受けることができます。
    控除額は以下の表のようになります。

    年間支払保険料 控除額
    5,000円以下 支払額全額
    5,000円超え 15,000円以下 支払額×1/2+2,500円
    15,000円超え 10,000円

    地震保険料と旧長期損害保険料を両方支払っている場合は、その合計額が全体としての地震保険料控除額となります。(控除限度額25,000円)

住民税の控除額と計算方法(税額控除について)

税額控除とは、冒頭でお見せした式の通り、所得控除をした後に算出した額からさらに控除する額のことです。
その内容を順番に見ていくことにしましょう。(控除額は各地方自治体によって異なります。)

配当控除

  • 内容
    総合課税となる一定の配当所得がある場合に適用される控除項目です。
    その配当所得金額に一定の率を乗じた金額が控除されます。

外国税額控除

  • 内容
    外国において生じた所得で、その国の所得税や住民税に相当する税金を課税された場合に適用される控除項目です。
    一定の方法により計算された金額が控除されます。

寄附金税額控除

  • 内容
    地方自治体や一定の団体等に対して2,000円を超える寄附金を支払った場合に適用される控除項目です。
    原則、2.000円を超えた金額が控除の対象額となります。

調整控除

  • 内容
    平成19年度の税源移譲に伴い生じる所得税と個人住民税の人的控除額※の差に基づく負担増を調整するため、一定の算式により求めた金額が所得割額から減額されます。

    ※人的控除額の差とは、障害者控除・寡婦(寡夫)控除・勤労学生控除・配偶者控除・配偶者特別控除・扶養控除・基礎控除の所得税と住民税における控除額の差のことをいいます。

  • 控除額
    調整控除額については、共通した算式が存在するので、以下の表で確認してみましょう。

    区分 控除額
    合計課税所得金額が200万円以下 次の1,2のうち少ないほうの金額の5%
    1:人的控除額の差額の合計
    2:合計課税所得金額
    合計課税所得金額が200万円超え 次の1から2を差し引いた金額の5%
    (2,500円未満の場合は2,500円) 
    1:人的控除額の差額の合計 
    2:合計課税所得金額-200万円

    ※「合計課税所得金額」とは、課税総所得金額、課税退職所得金額、課税山林所得金額の合計額をいいます。

配当割額及び株式譲渡所得割額の控除

  • 内容
    配当又は株式等譲渡に係る所得に対しては、配当割、株式等譲渡所得割として他の所得とは区分して、分離課税が行われます。

    申告義務はありませんが、このように特別徴収された所得を申告した方に適用される控除項目です。

    この場合、所得割(申告分離課税)で課税され、特別徴収されている配当割額・株式等譲渡所得割額が所得割額から控除されます。

    控除しきれない場合は、均等割に充当、又は還付されます。

住宅借入金等特別税額控除(住宅ローン控除)

  • 内容
    平成21年から33年12月末までに入居し、所得税の住宅借入金等特別税額控除を受けている方で、所得税において控除しきれなかった住宅借入金等特別控除額がある方に適用される控除項目です。

    所得税における住宅借入金等特別控除可能額で、所得税において控除しきれなかった額が個人住民税所得割額から控除されます。

住民税の控除において確定申告以外の手続きは必要?

結論から申し上げますと、不要です。
しかし、住民税と確定申告の関係は詳細に把握しておかなければならない話題です。
以下で、もう少し詳しく見ていくことにしましょう。

「確定申告」と「住民税の申告」

確定申告とは所轄の税務署に対して申告書を提出する作業のことです。
この作業の目的は「今年1年間の自分の所得を確定し、国に報告することで所得税を支払う」ことにあります。

したがって、確定申告は所得税を支払うために行うもののことで、本来的には住民税とは別の申告となります。

しかし所得税にしろ住民税にしろ、用いる情報は同じ「納税者の所得」の情報です。
このことから、住民税の場合でも確定申告をすることで税務署(国)から地方自治体にその所得情報が伝達され、それを元に地方自治体も住民税の税額を計算する、という仕組みなっています。

したがって、住民税の場合は確定申告以外の手続きは不要ということになります。

一方、「住民税の申告」はどういうものでしょうか?
確定申告をすれば住民税の申告を済ませたことになることをご説明いたしました。
したがって、確定申告を済ませていない人がしなければならない作業が「住民税の申告」です。

以下で「住民税の申告」が必要になる条件をより詳細に確認してみましょう。

「住民税の申告」が必要な人とは?

「住民税の申告」が必要になる人は確定申告をしておらず、かつ以下の条件の何れかを満たす方のことを指します。
以下の条件を満たす方は必ず住民税の申告をするようにしましょう。

  • 給与所得以外の所得が20万円以下の方
    所得税の場合、「20万円以下申告不要ルール」と一般に呼ばれている規定があります。
    よって、給与所得以外の所得が20万円以下の少額である場合、確定申告をする必要がありません。

    しかし、これはあくまでも所得税に関する規定なので住民税の場合は所得が発生している以上、住民税の申告をしなくてはなりません。

  • 年末調整をしていない給与所得者
    通常、会社に勤め年末調整をしてもらい、その会社以外に給与を受け取っていないのであれば確定申告をしたことと同じであり、したがって住民税の申告も済んだことになります。

    しかし、退職等をし会社を離れ、年末調整をしていない方は今まで会社側で扱っていた控除を自分で把握し、手続きしなくてはなりません。
    それゆえに、住民税の申告も必要になります。

  • 年間の給与所得が100万円以上103万円以下の方
    まず、年間の給与所得が100万円以下であれば住民税の非課税限度額の制度より、住民税は非課税です。
    一方、年間の給与所得が103万円以下であると、所得税が非課税ということでした。

    よって、年間の給与所得が100万円以上、103万円以下であるということは住民税だけが課税されるという状態です。
    したがって確定申告は不要ですが、住民税が課税される以上、住民税の申告が必要になります。

  • 課税・非課税証明が必要になる方
    課税証明書、及び非課税証明書は住民税の課税額を公に証明するものです。
    したがって、確定申告をしていない方で住民税の申告をしていないと、住民税の額が定まらず、発行ができません。

    これらの証明書が必要な方は必ず住民税の申告をしましょう。

  • 年金以外の所得があった方
    公的年金を受け取っている方で、「確定申告不要制度」を利用されている方がいらっしゃるかと思います。
    ある一定の条件を満たすことでこの制度を利用することができるのですが、確定申告は所得税に関係する作業です。

    確定申告不要制度を利用している場合でも住民税を納めなければいけない状況は多々あります。
    今一度、自分に住民税が発生しているかを確認し、住民税の申告が必要であるか判断するようにしましょう。

住民税の扶養控除について

「節税」という観点から特に重要になる控除項目の一つとして、所得控除の中の扶養控除が挙げられます。
既にご説明した通り、住民税の場合における扶養控除の控除額は最大で45万円で、大きな額となっています。
さらに扶養控除は多くの納税者が容易に受けることができる控除項目です。

したがって、その対象となる条件を今一度明確に、かつより詳細に確認してみることにしましょう。
そして最後に、扶養控除を受けている場合とそうでない場合での所得割額も確認し、扶養控除の重要性を把握しましょう。

扶養控除を受けるための条件

子供や両親などを養っている人は、そうでない人と比較すると、生活費などがかさみ、それに住民税などを納めるとなると非常に苦しいです。
そのような人々の痛税感を和らげるために、扶養控除が存在します。

それでは、扶養控除の対象となる家族はどのような人々を指すのでしょうか。
以下の条件を全て満たす方が扶養控除の対象となる家族になります。

  • 16歳以上の親族(6親等内の血族、もしくは3親等内の姻族)
    具体的な例を挙げると、本人から見た場合、祖父母、父母、兄弟姉妹、子供、孫が当てはまります。
    また配偶者の父母や兄弟姉妹、祖父母などもこれに当てはまります。
  • 納税者と生計を一にしている
    「生計を一にする」という単語はしばしば見受けられます。
    生計を一にするとは、納税者と同居しているのか別居しているのか、ということではありません。
    生活の財源が一緒であることが生計を一にすることの条件です。
    別居であっても、仕送りなどをしている場合は生活の財源が同じであることを意味するので、生計を一にしていると言えます。
  • 年間の合計所得金額が38万円以下
    給与所得のみの場合は年収が103万円以下であることと同じ意味です。

扶養控除で所得割額はどれほど減らすことができるのか?

最後に、扶養控除を受けている場合とそうでない場合での所得割額を簡単に比較してみましょう。

前提として、今回のモデルケースでは給与所得が400万円である場合を考えましょう。
そして、扶養控除以外の控除項目は基礎控除を想定して計算することにしましょう。

  • 扶養控除を受けていない場合(単位:万円)
    所得割額 = (400 - 33) × 0.1 (10%) = 36.7
  • 扶養控除を受けている場合(一般の扶養親族1人を養っている場合、単位:万円)
    所得割額 = (400-33-33) × 0.1 (10%) = 33.4

単純化しているため、一概には言えませんが、上記の数字を比較して分かるように、扶養控除を受けるだけで約3万円の節税になります。

このように、控除の知識を正しくつけておくことは節税への第一歩です。
扶養控除だけでなく、他の控除項目でも同様のことは言えます。
控除の大切さについて実感していただけたら幸いです。

住民税のふるさと納税(寄附金税額控除)について

節税絡みで、「ふるさと納税」はよく引き合いに出される単語です。
ふるさと納税が関係する控除項目は、税額控除の中の寄附金税額控除です。

すでに簡単に寄附金税額控除について触れましたが、ここではより詳細にふるさと納税に関連した内容、控除額についてご説明いたします。

ふるさと納税と寄附金税額控除

ふるさと納税は、「納税」という名前がついていますが実態は寄附金です。
寄附を行うと、所得税や住民税において寄付金控除や寄附金税額控除が適用されます。

したがって、ふるさと納税を行うことでも寄付金控除や寄附金税額控除が適用され、所得税が還付されたり住民税が安くなります。

さて、ふるさと納税を行うことで所得税と住民税両方で控除が発生します。
しかし、それぞれ控除の時期が異なることにまず注意しましょう。

改めてになりますが、所得税と住民税の控除の性質を踏まえつつ、違いを見てみましょう。

  • 所得税の場合
    所得税が徴収されるタイミングは、所得を得た年と同じ年でした。
    したがって、確定申告をし、ふるさと納税をしたことを証明した時にはすでに所得税は源泉徴収されてしまっています。(給与所得の場合)

    よって所得税の場合、控除というよりも税金を取りすぎたということで還付という形で控除額が戻ってきます。

  • 住民税の場合
    住民税の場合、徴収するタイミングは所得を得た年の次の年に徴収するのでした。
    したがって、確定申告や住民税の申告の情報を受けてから徴収する作業に入るので、還付ではなく控除という形でふるさと納税の控除が住民税額に反映されます。

これらを踏まえたうえで、ふるさと納税を行うことで発生する還付・控除の額を見てみましょう。

ふるさと納税の還付・控除額

ふるさと納税の住民税の控除額を、所得税の還付額と合わせて見てみましょう。
ふるさと納税の還付額と控除額は、以下の3つの式からそれぞれ求めることができます。

  1. 所得税の還付額
    (ふるさと納税額 - 2,000円) × 所得税率
    ※この場合のふるさと納税額の限度額は総所得金額の40%です。
     これを超える額のふるさと納税はこの式に含めることができません。
  2. 住民税からの控除(基本分)
    (ふるさと納税額 - 2,000円) × 10%
    ※この場合のふるさと納税の限度額は総所得金額の30%です。
     これを超える額のふるさと納税はこの式に含めることができません。
  3. 住民税からの控除(特例分)
    (ふるさと納税額 - 2,000円) × (90% - 所得税率)
    ※この場合のふるさと納税の限度額は個人住民税所得割額の20%です。
     これを超える額のふるさと納税はこの式に含めることができません。

そして、これら3つの式を足し合わせると、(ふるさと納税 - 2,000円)だけが残ります。
すなわち、端的に言うと「ふるさと納税した場合、自分の税負担は2,000円だけで済む」ということになります。
このようなことがあり、ふるさと納税は節税をする上でのテクニックとして注目を集めています。

しかし、もちろんこれには限度額があります。
限度額を定めないと際限なく節税をすることが可能になってしまうので、一定額以上のふるさと納税は控除の対象になりません。

限度額について、1~3の式それぞれに基準が定められています。
この中で限度額の基準が最も厳しいのは3の式にある個人住民税の所得割額の20%です。

この限度額を上回ることで、3の式からふるさと納税が控除されない分が発生し、結果としてふるさと納税の自己負担額が増えます。

 

まとめ

住民税の控除について、その内容から節税に関連する諸知識の紹介をしました。
一字一句細かく把握する必要はありませんが、大まかにその控除項目の存在と内容を知っておくようにしておきましょう。

 MOBILEメインセミナー

-住民税, 節税
-, ,

Copyright© 資産運用完全ガイド , 2019 All Rights Reserved.