所得税 節税

所得税とは?所得税の仕組みについてわかりやすく解説します!

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所得税、私たちにとって身近な税金でありながら意外にも、その詳細について知られていないのが現状です。

ここでは「所得税とは」と題して所得税について全く何も知識を持ち合わせていない人を対象に、まず初めにその概要などを説明します。

次に所得税の仕組みや103万円の壁といった身近な事例と絡めて、所得税の理解をより深めていきます。

所得税について

所得税の概要

所得税の説明に早速入る前に、世の中にたくさんある税を整理して記憶するために、まず税の分類の仕方からご紹介しましょう。

以下の図をご覧ください。

このように、一般的に税はどこ(国、地方)に納めるのか、誰が納めるのか、で分類されます。
例えば、私たちの生活と密接なかかわりを持つ消費税はどうでしょうか?

消費税は、国に納めるということから国税に分類されます。

また私たちが消費税を負担しても、納めているのはスーパーなどのお店の人です。
すなわち、税を負担している人と納める人が異なっています。
よって間接税に分類されるのです。

所得税も同様に分類すると、国税かつ直接税であることが分かります。

このような所得税ですが、税制上、1月1日から12月31日までを1年間としてその間に得た課税所得金額に対して課税される税のことを言います。

ここで通常、会社員であれば給料から自動的に所得税が引かれたりするのが一般的です(源泉徴収)。
しかし、個人経営のお店や農家などの個人事業者は税額を計算して役所に申告し、納付するという手続きを自分で行わなければなりません(確定申告)。

このような納税方法を申告納税と言い、所得税を特徴するものと言えます。

 

所得税の特徴

詳細な仕組みについては、後程説明しようと思いますが、所得税の大きな特徴としては累進課税制度をとっていることが挙げられます。
よくこれと対比される形で説明されるのが、先ほども例として挙がっていた消費税です。

この、皆さんに馴染みの消費税ですが1つ大きな問題点を抱えていると言われています。
それは「逆進性」と呼ばれる性質です。

消費税は、全ての担税者に一律の税率を課すということで富裕層も貧困層も負担の度合いは変わりません。
よって、このような状況は不公平であるという指摘がなされることがあります。
このことを「逆進性」と言います。

それに対して、所得税が採用している累進課税制度は所得に応じて負担の度合いが変わる制度です。
よって消費税と比較すれば、逆進性の問題は解消され、公平性の観点からいうと優れた税金であることが大きな特徴です。

このような所得税の大きな特徴でもある累進課税制度といった所得税の具体的な仕組みについて、さらに詳しく見てみることにしましょう。

 

所得税の仕組み

累進課税制度の仕組み

ご存知の方も多いとは思われますが、所得税は所得が高くなれば税率も高くなる累進課税制度というルールを採用しています。

以下の図でそのことを確認してみましょう。

しかし、この図の通りに従ってすぐに所得税額を計算できるかというと、そうではありません。

以下のようなケースを考えてみましょう。

ケース)Aさんの所得が900万円、Bさんの所得が901万円のときの各々の所得税額は?

Aさんの所得税額:900(万円)×0.23=207(万円)

Bさんの所得税額:901(万円)×0.33=297.33(万円)

図の通りに素直に計算すると少し不自然な点があることに気が付きませんか?
それは、AさんとBさんの所得は1万円しか変わらないのに、税額がおよそ90万円も違うという点です。
これではお金を稼ぐのも馬鹿馬鹿しくなってしまいます。

このような所得税額の計算方式を単純累進税率方式といって、日本ではこの方式を採用していません。
日本が採用している方式は超過累進税率方式といいます。
先ほどの例を用いて、単純累進税率方式の場合と比較して見ましょう。

〇先ほどのケースを超過累進税率方式で計算。

Aさんの所得税額:税率5%→195(万円)×0.05=9.75(万円)

Aさんの所得税額:税率10%→135(万円)×0.1=13.5(万円)

Aさんの所得税額:税率20%→365(万円)×0.2=73(万円)

Aさんの所得税額:税率23%→205(万円)×0.23=47.15(万円)

よって以上から、Aさんの所得税額は各税率での金額を足し合わせることで143.4(万円)と求めることが出来ます。

またBさんの場合は、900万円まではAさんと同様の計算をした後、残った1万円に税率33%を掛けることになります。

よってAさんとBさんの所得税額の違いは0.33万円、つまり3,300円の違いになります。
このように、超過累進税率方式では単純累進税率方式と比べて公平性は確保されていると言えます。

さて、ここまで所得税額の計算方法について説明してきましたが、冒頭でも述べたように所得税が課されるのはあくまで課税所得金額です。
収入などとは異なるという点に注意が必要です。

したがって、最後に課税所得金額はどのようにして導出されるのかを見てみることにしましょう。

ステップ1(所得金額を求める):収入-必要経費など

※必要経費…製造業であれば商品の原価、販売費など。会社員の給与所得控除なども該当します。
→客観的に見て、事業遂行に関連があり、それに必要になる費用のことを言います。

ステップ2(課税所得金額を求める):所得金額-所得控除

※所得控除…生きていくうえで払わなければならない生活支出は、どうしても人によって異なってしまいます。そういった現状を考慮して、なるべくそれが税額を計算するうえで不公平にならないように所得金額から差し引きされるものを所得控除と言います。
医療費控除、配偶者控除、基礎控除など14種類存在します。

以上のステップから導かれた課税所得金額に、先ほど説明した超過累進税率方式で税額を乗じて計算された金額が所得税額となるのです。

 

 103万円の壁(150万円の壁)とは?

ここでは、103万円の壁と所得税の関係について考えてみましょう。
まず、そもそも103万円の壁の103という数字にはどのようにして導かれたのでしょうか?

実は、この数字は給与所得控除の最低値65万円基礎控除(全て人の所得金額から一律に引かれる所得控除です)38万円足して求められた数字なのです。

したがって103万円を超えれば課税所得金額が発生し、所得税を納めなければなりません(ただし、給与所得者でない場合、控除額は基礎控除の38万円のみとなります)。

それだけではありません、103万円の壁を超えることで扶養控除からも外れてしまうので、例えば夫や親といった親族の税負担が重くなってしまうのです。

このことから、無理に働いて収入を増やそうとするよりは何とか収入を103万円以内に収めて所得税を節税した方がお得、という考え方にも一理あるということになります。

実際、政府の中には、この制度が原因で女性の社会進出を阻んでしまっているという意見を持つ人もいます。

さて、103万円の壁という言葉の他に、150万円の壁という言葉を耳にされたことがある方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか?

前の女性の社会進出と関連して、政府は平成30年から配偶者控除及び配偶者特別控除を見直して、103万円の壁の代わりに新たに150万円の壁を設定することを決定しています。

このことで、今までは妻の収入が103万円以内でないと夫は38万円の配偶者控除を受けることができなかったのが、150万円までなら同額の控除を受けることができるようになりました。

さらに、従来は収入が103万円を超えると141万円まで、収入に応じて段階的に引き下げられる配偶者特別控除が、夫の収入1,000万円以下という条件の下で受けることができました。

改正後は150万円を超えても、201万円までなら、給与所得者の合計所得金額によって変わりますが、配偶者特別控除を受けることができるようになりました。

以下に図で改めてまとめておきましょう。

 

つまり、この改正によって配偶者である人たちは昔よりもお金を稼ぐ障害がいくらか取り除かれたと言えるでしょう。

しかし、今回のテーマである所得税とは関係がないのですが、これとは別に130万円の壁と呼ばれるものがあります。
この壁は、超えてしまうと社会保険に加入してその保険料を支払う必要が出てきてしまいます。

しかし、社会保険に加入することは必ずしもデメリットばかりではありません。
こういった要素も踏まえてどこまでお金を稼ぐのが一番お得なのか、しっかりと熟考するのが良いかもしれません。

所得税を含め、節税に関する記事が以下にまとめられています。よろしければご参照下さい。

会社員や自営業者が生命保険で上手に節税する方法と必要な手続きまで

まとめ

ここでは、所得税を理解するうえで重要であった部分を改めて図にまとめ直し、視覚的な復習を簡単にしていきましょう。

以上、所得税についての基本的な説明をさせていただきました。
皆さんのご理解の一助になれば幸いです。

 
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