1848年、わずか18歳でオーストリア帝国皇帝に即位し、68年間と長い在位期間を誇る。国民からもとても人気のある君主であり、敬愛されていたことで知られている。また、祖父は神聖ローマ帝国皇帝フランツ2世、父親はカール大公であり、この時代のオーストリア=ハンガリー帝国は、華麗なるハプスブルク家最後の帝国であり、フランツ・ヨーゼフ1世は650年続いたハプスブルク家の最後の皇帝である。
非常に人気の高い金貨で、この“雲上の女神”は、フランツ・ヨーゼフの皇后“エリーザベト”を雲の上から皇帝に祝意を与えている感動的な像である。この記念の1908年の10年前、1898年に、エリーザベトは旅行中のジュネーヴ・レマン湖のほとりで、イタリア人の無政府主義者ルイジ・ルケーニに鋭く研ぎ澄まされた短剣のようなヤスリで心臓を刺されて殺害され、その生涯を閉じてしまった。その為、世界中で非常に人気が高く、他のヨーロッパ金貨と比較しても比較的高値で取引されている。
表面:フランツ・ヨーゼフの肖像
FRANC IOS I D G IMP AVSTR REX BOH GAL ILL ETC ET AP REX HVNG(フランツ・ヨーゼフ オーストリア皇帝、ボヘミア王、イリュア及びハンガリーの使徒)
裏面:1898年にレマン湖のほとりで暗殺されたエリザベート。
死後雲の上から国民と夫フランツィを見守っている事から、「愛の金貨」「雲上の女神(英語ではLady In The Cloud)」とも呼ばれている。