ブルガリア フェルディナンド1世(1908-1918) 100レバ金貨 1912リストライクKM34 FR5 NGC PF66 ULTRA CAMEO(Proof FDC)

フェルディナンド1世はザクセン＝コーブルク＝ゴータ公子アウグストとその妻でフランス王ルイ・フィリップの娘であるクレマンティーヌ・ドルレアンの間の末息子としてウィーンに生まれました。ポルトガル王（王配）フェルナンド2世の甥、ザクセン＝コーブルク＝ゴータ公エルンスト1世とその弟のベルギー王レオポルド1世の甥孫、イギリスのヴィクトリア女王とその夫君アルバートの従甥にあたります。ブルガリア公（君主制の最高位）に即位したのは1887年ですが、国王となったのは1908年です。

フェルディナンドは野心家で、ブルガリアをバルカンの覇権国にのし上げることを目標にし、1912年のオスマン帝国と開始したバルカン戦争はわずか数週間で勝利を収めました。ただ、その後同盟国と領土処分に関して対立し、翌年の第二次バルカン戦争で敗北、第一次世界大戦などを経て、1918年の敗戦により退位しています。

ブルガリアはバルカン半島の東部、東側は黒海に臨む国です。小麦やトウモロコシ、ブドウなどを栽培してきた伝統的な農業国であるため、裏面の紋章には小麦も描かれています。国名の由来はトルコ系とスラブ系の混血民族「ブガール人」に由来しているそうです。ちなみに香水の原料として使われるバラ油の生産は世界一で、バラ祭りが開かれるバラの国としても知られています。