17世紀後半からイギリスはインド地帯にイギリス東インド会社を設立してインドを支配していたムガル帝国を侵略し、イギリス統治地域で19世紀半ばまでインドでの英国から委任される形で東インド会社が通貨発行を主導して執り行っていましたが、有名な反乱であるセポイの乱によりインドを統制することがイギリス東インド会社に難しくなり、その後イギリス王室主導へ代わり、東インド会社は解散となりました。その為、イギリス東インド会社主導時代とイギリス本国主導時代で英領インドコインのデザインが切り替わることになります。一枚目のライオンとヤシの木のコインには銘文EAST INDIA COMPANYと刻まれていますが、それ以外のコインはヴィクトリア女王の肖像はリーガルスタイルへと変貌と遂げて、銘文EAST INDIA COMPANYがありません。今回ご紹介したコインのデザインは親子2代で引き継いで手掛けたコインでもあり、1841年の1枚目のコインは両面共に、ウナとライオンやスリーグレーセスで有名なウィリアム・ワイオンが手掛けており、彼は1851年に亡くなっている為、後を引き継ぐ形で、息子のレオナルド・ワイオンがリーガルスタイルのデザインを手掛けました。今回ご紹介したコインにはございませんが、1854年に作られたモハール金貨に表面を息子レオナルドがヴィクトリア女王肖像を手掛けて、裏面のライオンとヤシの木は父親のウィリアム・ワイオンが手掛けたデザインによる親子共同作品のコインがあります。