17世紀後半からイギリスはインド地帯にイギリス東インド会社を設立してインドを支配していたムガル帝国を侵略し、イギリス統治地域で19世紀半ばまでインドでの英国から委任される形で東インド会社が通貨発行を主導して執り行っていましたが、有名な反乱であるセポイの乱によりインドを統制することがイギリス東インド会社に難しくなり、その後イギリス王室主導へ代わり、東インド会社は解散となりました。その為、イギリス東インド会社主導時代とイギリス本国主導時代で英領インドコインのデザインが切り替わることになります。今回は、イギリス東インド会社が解散前のコインとなり、実際にはヴィクトリア女王の時代にイギリス東インド会社が解散することとなります。
表面はウィリアム4世右向き肖像に首元のトランケーションにRSが小さく刻まれていますがこれはインド・カルカッタ造幣局ロバート・サンダースのイニシャルです。裏面はイギリスから統治を委任されていたイギリス東インド会社EAST INDIA COMPANYの銘文にライオンとヤシの木の下に英語とペルシャ語でそれぞれ2モハールと額面が刻まれています。
1835年に造幣されたオリジナルの極印を丹念に磨いて作られたコインですので、通常のリストライクコインとは一線を画するコインで状態も良く希少品です。
デザインは、ウナとライオンやスリーグレーセスで有名なウィリアム・ワイオンが手掛けており、入手難度も高いコインとなっております。