5ギニー金貨の始まりは、王政復古により即位したチャールズ2世の統治下で1668年から5ギニー金貨の製造が始まりました。ギニーという貨幣単位はアフリカのギニア産の金を利用されたことからその名が由来とされています。5ギニー金貨は41.75gm、純度は91.7%と定められて、チャールズ2世以降、ジェームズ2世、ウィリアム&メアリー、ウィリアム3世、アン女王、ジョージ1世、ジョージ2世の統治下で発行が続き、最後にジョージ3世の代では5ギニー金貨は試作貨のみ作られて5ギニー金貨という法定通貨は幕を下ろします。ジョージ3世の5ギニー金貨は突出して高価である為、通常5ギニー金貨を歴代国王で収集すると7種類となります。5ギニー金貨は実際に流通されたコインが多い為、状態の良いコインは希少であり、かつチャールズ2世の5ギニー金貨ではVFであっても比較的良い状態といえます。
チャールズ2世の5ギニー金貨の種類は、肖像タイプは2タイプあり、第一肖像(1668-1678年)、第二肖像(1678-1684年)と呼称されています。さらに細かく分類する際には肖像下に、①マークなし②象あり③象と城ありの3種類が存在します。(第二肖像は①と③のみ)
最後にエッヂに刻まれたVICESIMO QVINTOは在位25年目を示しますが、チャールズ2世は1660年に即位したのでこのコインの1673年銘からすると在位期間が合いません。 父王チャールズ1世が処刑されて1649年からコモンウェルス時代つまりは共和政がはじまります。よってチャールズ2世は自身がこのときから即位しているので在位25年であるという意思表示であり、共和政を認めていなかったことがコインからわかる歴史です。