セントヘレナ (Saint Helena) は、南大西洋に浮かぶイギリス領の火山島であり、アフリカ大陸から 2,800 km 離れた孤島で、人口は約4,000人。行政上はイギリスの海外領土セントヘレナ・アセンションおよびトリスタンダクーニャに属する一区域です。世界最高齢188歳のゾウガメ「ジョナサン」がいることでも有名です。公用語は英語で、通貨は「セントヘレナポンド(SHP)」ですが、「英ポンド」も問題なく使用できます。また、絶海の孤島であるため流刑地として使用され、ナポレオン1世(ナポレオン・ボナパルト)が生涯を終えるまで幽閉された地として有名です。
セントヘレナと外部を結ぶ交通は、南アフリカ共和国のケープタウンとの間を結ぶ船便(イギリス郵便事業会社ロイヤルメールの定期便貨客船便、セントヘレナ号)が、3週間に1度の頻度で5日間かけて往来していた。このため観光客の満足な受け入れはおろか、生活物資の確保にも困難をきたす状態が続いていたが、紆余曲折を経て2017年に空港が完成し、同年10月15日、ヨハネスブルグからの初の旅客定期便が就航したことで、観光業が盛んになりました。今回の金貨セットは外貨獲得のための手段の1つと言えます。
この金貨セットは2019年にセントヘレナで発行され、昨年生誕200周年を迎えたヴィクトリア女王に敬意を表し、1839年当時の「ウナとライオン」5ポンド金貨が忠実に再現されました。ウナとライオンは世界で最も美しい金貨と言われ、このデザインを模したコインも軒並み価格が上がっており、それだけ人気のあるデザインであり、誰もが手にしたい金貨の1つと言えます。ウナとライオンは1839年に世界最高のデザイナー「ウイリアム・ワイオン」がデザインした金貨ですが、その最高鑑定品が先日モナコで開催されたオークションでバイヤーFeeや消費税含めて「1億3,000万円」を超える価格で落札となりました。本セットは再現品ですが、デザインも美しく忠実に再現された金貨セットであるといえます。