ドイツ バイエルン マクシミリアン1世(1598-1651) 1ターレル銀貨 1638 Dav6078 KM-227.3 NGC AU58（EF）

マクシミリアン1世はバイエルン公であり、のちのバイエルン選帝侯です。ミュンヘンで生まれ、イエズス会の教育を受けて成長し、1597年の父の退位でバイエルン公に即位しました。治世では財政再建と常備軍の確立に力を尽くし、身分制議会の統制やミュンヘンの宮殿拡張、ホーフガルデンの建設も計画、デューラーやルーベンスの作品も集めてヴィッテルスバッハ家のコレクションを拡張させました。このコインのデザインはこの時代のドイツに多い2頭のライオンと、そのライオンが抱える文様はその国や地域の紋章や象徴を描くことが多く、このコインでも現在の州旗や州章に用いられているデザインです。裏面は聖母子像が細かに描かれており荘厳さが見てうかがえます。ぜひお手に取ってご覧いただきたい一枚です。なお、バイエルンの表記は言語ごとにいくつか異なり、英語で「Bavaria」（バヴェアリア）、ラテン語では「Bavaria」（バウァリア）、イタリア語では「Baviera」（バヴィエーラ）、スペイン語では「Baviera」（バビエラ）と呼ばれています。なお、菓子の名称となっているバヴァロワ（bavarois）は「バイエルンの」という意味のフランス語の形容詞であり、「バイエルン」という地名そのもののフランス語形は「Bavière」（バヴィエール）だそうです。