トルコのアンティークコインは、オスマン帝国時代に発行されたコインや、トルコ共和国の元帥で初代大統領となるムスタファ・ケマル・アタテュルクのコインがあります。
ムスタファ・ケマル・アタテュルクは、トルコ革命を成し遂げた功績からトルコの父と呼ばれ、その名のとおりトルコという国を作った偉人です。
死後も彼を慕う声は多く、長期的に金貨が発行されてきた経緯があります。
この記事では、トルコに関連するおすすめの金貨・銀貨を紹介します。
トルコのアンティークコインについて
トルコ共和国は1924年にトルコ革命によって、オスマン帝国に取って変わる形で建国された国です。
オスマン帝国時代から使われていた通貨はクルシュであり、1844年にリラ(トルコリラ)が正式な通貨となり、1リラ=100クルシュとして補助通貨として使われた歴史があります。
2023年現在も同様の貨幣制度となっていますが、ヨーロッパからユーロが流れることも多く、トルコリラの価値がユーロと比較して不安定であることから、信頼できる通貨としてユーロが使用されることも多いようです。
トルコのアンティークコインは、オスマン帝国時代から発行されている通貨単位であるクルシュ金貨や、クルシュ銀貨をメインに取引されています。
トルコのおすすめ金貨
トルコのおすすめの金貨を紹介します。
- ムスタファ・ケマル・アタテュルク 250クルシュ金貨 1968年
- ムスタファ・ケマル・アタテュルク 50クルシュ金貨 1969年
- オスマン帝国 100クルシュ金貨
ムスタファ・ケマル・アタテュルク 250クルシュ金貨 1968年
概要 | 内容 |
発行国 | トルコ |
発行年 | 1968年 |
額面 | 250クルシュ |
直径 | 39.5mm |
発行枚数 | 150,000枚 |
状態 | FDC |
グレード | PCGS MS63 |
ムスタファ・ケマル・アタテュルクは、オスマン帝国の将軍であり、後にトルコ共和国の元帥、初代大統領となった人物であり、その人物の左向き肖像が描かれた金貨になります。
第一次世界大戦で敗れたオスマン帝国に取って代わる形でトルコ共和国を樹立し、政教分離を断行し、トルコの近代化に大きく貢献したトルコの父と呼ばれる人物です。
アタテュルクという姓はその名のとおりトルコの父を意味しており、大国民議会により与えられました。
1942年から発行を続けられましたが、発行年によって発行枚数が大きく異なることから同じ金貨でも価値が変動しやすい特徴があります。
こちらの1968年製の250クルシュ金貨は、150,000枚となっており、ほかの年と比較するとやや少ないことから一定の希少性を持ちます。
細かに描かれた花の装飾と星の装飾に囲まれた、ムスタファ・ケマル・アタテュルクの左向き肖像が描かれた金貨になります。
ムスタファ・ケマル・アタテュルク 50クルシュ金貨 1961年
概要 | 内容 |
発行国 | トルコ |
発行年 | 1961年 |
額面 | 50クルシュ |
直径 | 29.5mm |
発行枚数 | 150,000枚 |
状態 | FDC |
グレード | PCGS MS65 |
こちらは先ほど紹介した金貨とデザインは変わりませんが、ムスタファ・ケマル・アタテュルクの50クルシュ金貨であり、250クルシュ金貨と比較して小さくなっています。
250クルシュ金貨・50クルシュ金貨の間には100クルシュ金貨もあり、基本的には額面も含有する金量も大きい250クルシュ金貨の価値が高くなります。
ただし、価値の低い金貨のほうが価格は安くなり、入手しやすいので、ムスタファ・ケマル・アタテュルクの金貨を安く入手したい方には50クルシュ金貨のほうがおすすめです。
オスマン帝国 100クルシュ金貨
概要 | 内容 |
発行国 | トルコ(オスマン帝国) |
額面 | 100クルシュ |
直径 | 22.3mm |
重量 | 7.21g |
純度 | 91.67% |
19世紀後半から20世紀前半のオスマン帝国時代の衰退期に発行されたのがこちらの100クルシュ金貨です。
この時代の金貨としては金の含有率が高いことが特徴であり、投資家や、コイン収集家から人気の金貨でもあります。
表面のデザインは、オスマン帝国のスルタンのシンボルであるアラビア文字の署名であるトゥグラであり、星や小枝が装飾として描かれています。
トルコのおすすめ銀貨
トルコのおすすめの銀貨を紹介します。
- オスマン帝国 25クルシュ銀貨 1851年
- オスマン ハムディ ベイ没後 100 周年 50リラ銀貨 2010年
- エルトゥールル号 50リラ銀貨 2010年
オスマン帝国 25クルシュ銀貨 1851年
概要 | 内容 |
発行国 | トルコ(オスマン帝国) |
発行年 | 1851年 |
額面 | 25クルシュ |
直径 | 34mm |
重量 | 24.05g |
純度 | 83% |
こちらの銀貨は金貨と同様にオスマン帝国時代に発行されたものです。
トゥグラのデザインは金貨と共通していますが、周りの星の装飾が金貨とは異なります。
トルコのオスマン帝国時代の貴重なアンティークコインの銀貨になります。
オスマン ハムディ ベイ没後 100 周年 50リラ銀貨 2010年
概要 | 内容 |
発行国 | トルコ |
発行年 | 2010年 |
額面 | 50リラ |
直径 | 38.61mm |
重量 | 23.33g |
オスマン ハムディ ベイとは、オスマン帝国における優れた美術家でありながら、行政官と考古学者でもあった人物です。
同氏の没後100周年のタイミングに正面の肖像を描いた50リラ銀貨が発行されました。
コインのデザインを手掛けているのはNesrin Ekşi SCHNEPF氏になります。
エルトゥールル号 50リラ銀貨 2010年
概要 | 内容 |
発行国 | トルコ |
発行年 | 2010年 |
額面 | 50リラ |
直径 | 38.61mm |
重量 | 23.33g |
エルトゥールル号は、オスマン帝国海軍のフリゲート艦であり、オスマン帝国の建国者であるオスマン1世の父エルトゥールルから名づけられました。
エルトゥールル号は日本とも関わりの深い船であり、エルトゥールル号遭難事件では、遭難場所が和歌山県でした。
乗組員の多くが死亡する事件となりましたが、現地の日本人が尽力した結果、69名が生存し、祖国であるトルコに生還することに成功します。
この事件をきっかけにオスマン帝国の多くの人々が日本や日本人を好意的に見るようになり、現在の日本とトルコの関係が良好になるきっかけを作りました。
日本のアンティークコインについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
トルコのアンティークコインに関するよくある質問
トルコのアンティークコインに関するよくある質問をまとめました。
- トルコのアンティークコインはどこで買える?
- トルコの金貨・銀貨を売却するおすすめの方法は?
トルコのアンティークコインはどこで買える?
トルコのアンティークコインは、アンティークコインの専門店を利用して購入できます。
インターネットオークションなどを利用して落札もできますが、素性の分からない個人から購入する場合は、リスクも大きいので注意が必要です。
アンティークコインの専門店では、万が一にもコインが偽物であった場合は永久買戻し保証などの保険が付帯するなど、コインを安心して購入できる仕組みが整っています。
ムスタファ・ケマル・アタテュルクの金貨は記事執筆時点において「コインライブラリー・プリンシパル」で取り扱いがあります。
トルコの金貨・銀貨を売却するおすすめの方法は?
一方で、すでにトルコの金貨・銀貨をお持ちの方で売却を検討している場合も、コイン専門店を頼るのが良いでしょう。
当サイトでは、希少性の高いアンティークコインの買取を国やシリーズにとらわれず、世界中のコインを対象に買取を行なっています。
買取を依頼したい金貨・銀貨がある場合は、こちらのページからお問い合わせください。
まとめ
トルコのアンティークコインを金貨と銀貨に分けて紹介しましたが、お気に入りの金貨は見つかりましたか?
種類はけっして多くはありませんが、優れたデザインの金貨・銀貨が揃っているので、欲しいコインがあれば探してみることをおすすめします。
アンティークコインの購入方法について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。