外国の通貨・記念コイン、古銭など、日本では様々なコインが流通しており、コレクターの収集対象になっています。
コイン収集は美麗なデザインのコインをコレクションできるだけでなく、アンティークコインと呼ばれる価値が認められたコインであれば資産になります。
趣味として楽しむだけでなく、長期的な価値の上昇を期待できる資産として保有できることも魅力のひとつです。
この記事ではコイン収集の魅力、初心者にもおすすめのコイン収集の方法を詳しく解説していきます。
この記事のポイント
・初心者におすすめのコイン収集の方法について注意点を含めて紹介
コイン収集の魅力とは?
コイン収集に興味を持った方に向けて、収集における大きな魅力を3つ紹介していきます。
- 様々なデザインから好きな種類を選べる
- 集めて楽しいので趣味になる
- 一部のコインは資産にもなる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
様々なデザインから好きな種類を選べる
コインには様々な種類があり、多様性のあるデザインを持っていることが魅力です。
左上の女性とライオンを描いた金貨は、イギリスで発行されたコインでも有名な「ウナとライオン」であり、世界で最も美しい金貨といわれます。
その下には、フランスを代表する英雄であるナポレオンの肖像が描かれており、その知名度の高さから人気が高く、広く取引されています。
右上は、マン島と呼ばれイギリスの属領で発行されるキャット金貨であり、毎年異なる種類の猫が描かれる猫好きにはたまらない金貨です。
最後は、紀元前の古代ギリシャで発行された知恵の象徴であるフクロウを描いたテトラドラクマ銀貨です。
4種類のコインはどれも人気が高いものをピックアップしましたが、多種多様なデザインがあることから、好きな種類を選びやすいことが魅力です。
この他にも様々なバラエティ豊かなコインが発行されていることから、コイン収集にあたって自分の好きなコインを選びやすくなっています。
集めて楽しいので趣味になる
コインはシリーズとして複数の種類が発行されているものや、同じ種類であってもデザインが微妙に異なるものが存在します。
コレクション性が高いことから、コンプリートを目指して集めて楽しめる趣味であるといえるでしょう。
先ほど紹介したマン島キャット金貨は、1988年~2012年まで毎年発行されており、それぞれが異なる猫を描いたデザインであることからコンプリートしがいのあるテーマです。
好きなシリーズのコインを並べて鑑賞する、同じ種類であってもデザインに差異があるコインを比較して違いを見つけるなど、様々な楽しみ方があります。
コインによってはコンプリートの難易度が高いシリーズから、コンプリートしやすいシリーズもあるため、集めたいコインを探してみましょう。
コインは世界で幅広く発行されているため、集めきることは現実的に不可能であることから、一生物の趣味になるといえます。
一部のコインは資産にもなる
コインは、一部の希少性の高さから価値が認められる種類に関しては資産にもなります。
例えば、コインの材質は様々な種類がありますが、金で作られたものであれば金属そのものに価値があることから資産といえるでしょう。
世界に〇〇枚しかないコインなど、コイン自体にプレミアがつく要素があれば、価値が認められることもあります。
そのため、一部のコインは資産にもなり、インフレの影響を受けずに長期的な価値の上昇が期待できることも。
お金をそのまま貯金しておくよりも、資産になる美麗なアンティークコインに換えてコレクションすれば、実益も兼ねる趣味にもなります。
世界中の富裕層の間では資産は金融資産のみを保有するのではなく、実物資産に換えて保有することが常識であり、その対象には絵画などの芸術品が選ばれることもあり、近年ではアンティークコインが人気です。
インフレ時代における資産運用の新常識【アンティークコインの価値を知る】
コイン収集の対象となる代表的なコインの種類
コイン収集を始めるにあたって、具体的に対象となる代表的なコインの種類を紹介します。
- 外国の通貨・アンティークコイン
- 日本の古銭・記念コイン
- 古代コイン
- 地金型金貨・銀貨・プラチナ貨
- エラーコイン
それぞれ詳しく見ていきましょう。
外国の通貨・アンティークコイン
一般的にアンティークコインとも呼ばれ、世界中で収集されているコインが外国で発行されている通貨や記念コインです。
代表的な国がイギリスであり、イギリスで発行されているコインは世界中に熱狂的なコレクターがいることで知られています。
海外と比較すると日本ではコインの収集は盛んではありませんが、世界的に見ればコインはトップクラスに人気のコレクション対象です。
また、富裕層の間ではコインなどの希少性の高い物品をインフレに強い資産として保有するため、外国のコインは富裕層にも人気があります。
日本でも専門店などを通して気軽に世界中のコインを購入することが可能です。
海外のコインを見てみる
日本の古銭・記念コイン
日本において最も集めやすい種類のコインは、日本で発行された古銭や記念コインとなります。
記念コインは身近で入手しやすいものであれば、愛・地球博(日本国際博覧会)をはじめとする記念500円硬貨は持っている人も多いかもしれません。
古銭であれば、明治時代に発行された龍図と旭日が描かれた金貨・銀貨はデザインの魅力からも人気となっています。
また、より古いものであれば大判・小判などもコレクションの対象です。
日本においてはコレクションする人も多く、記念コインの中には入手しやすいものも多いため、コインによってはハードルの低い収集対象であるといえます。
日本のコインを見てみる
古代コイン
古代コインは、紀元前など非常に古い時代に発行されたコインのことを指しますが、中世以降のコインと比較して大きな特徴があります。
それは、ハンマーによって手打ちで造られていることから、一つとしてすべてにおいて同一のコインは存在していないことです。
同じ種類の古代コインを比較しても、コインの形が綺麗な円であるものから歪なもの、コインに図柄が綺麗に打たれているものから、図柄がずれているものまで存在するため、一つ一つに個性があるのです。
一つとして同じコインが存在しないことから、コインコレクターの間でも人気が高く、収集しがいのあるコインとして知られています。
古代コインを見てみる
地金型金貨・銀貨・プラチナ貨
地金型のコインとは、金・銀・プラチナなど貴金属の価値に連動するコインであり、コレクションよりも投資の側面が強い種類です。
例えば、地金型金貨であれば、日本では一般的に1oz(オンス)と、1/2oz、1/4oz、1/10ozの4種類の重量で販売されています。
重量が重いコインほど直径も大きいため見栄えが良く、毎日発表される金価格に連動することから高値で取引されます。
投資用のコインではありますが、発行する国によってデザインが異なり、人気のデザインも多いためコレクション対象になることも。
マン島キャット金貨は現在では発行されていませんが、元々は地金型金貨として発行されており、中国の地金型のコインであるパンダ金貨・銀貨もコレクションに人気です。
ただし、プレミアが認められて価値が付くことは珍しいため、資産として保有する場合は金価格に連動するコインであることを理解して保有しましょう。
エラーコイン
エラーコインとは、製造過程のミスによって造られてしまったコインであり、基本的には流通前に取り除かれます。
しかし、一部のエラーコインはそのまま流通することがあり、流通したエラーコインはコレクターの間でプレミア価値で取引されることがあります。
身近なエラーコインであれば、日本の50円における中央の穴の位置が異なるものや、穴が開いていないものは有名です。
エラーコインはそのエラーが珍しいほど高い価値で取引されやすくなります。
現在使用されている通貨だけでなく、古い通貨においてもエラーコインは存在しており、一定の希少性が認められるコインであってもエラーコインであればさらに高い価値で取引されることもあります。
また、基本的に傷のあるコインは傷のないコインと比較して安く取引されますが、その傷が製造時についたものであるなら、エラーであることから高値で取引されるなどエラーコインは例外的な価値を持つコインです。
エラーコインを見てみる
コインの価値(価格)はどのように決まる?
次に、コインを収集・所有するにあたって重要なコインの価値(価格)はどのように決まるのか解説していきます。
- 希少性の高さ
- 状態の良さ
- 人気の高さ(需要)
それぞれ詳しく見ていきましょう。
希少性の高さ
コインに価値が付く前提条件としては、希少性が高いことが挙げられます。
どれだけ人気が高く需要のあるコインであっても、傷一つない状態の良いコインであっても、希少でなければ価格がつかないからです。
コインの希少性の高さは主に以下の2つの要素で決定します。
- 貴金属の価値
- プレミア価値
コインを製造するために使用された金属が金や銀であり、特に純金の金貨であれば金が希少であることから、少なくとも金そのものの価値は認められます。
そして、プレミア価値は発行枚数や推定される現存枚数の少ないコインに対して認められやすいです。
また、コインのプレミアが認められるケースは、エラーコインなど特殊な場合も考えられます。
状態の良さ
発行年やデザインなどに差異がない同じ種類のコインであっても価値に差がついてしまうことがあるのは、状態の良し悪しが関係していることが多いです。
コインの状態はグレーディング機関によって細分化されて付けられており、グレードが一つ下がるだけでも価格に数百万円の差が生じることもあります。
状態の良いコインであればプレミア価値が認められても、あるグレード以下になるとプレミア価値が認められないコインも珍しくはありません。
そのため、コインを資産として所有するにはコインの状態を保全することが最も重要です。
人気の高さ(需要)
希少性が高く、傷一つないコインは間違いなく価値のあるコインではありますが、実際に価格が付けられる際にはコイン自体の人気の高さも重要になります。
どれだけ価値のあるコインであっても、人気がなく需要のないコインは高値は付けられにくいです。
価値に対して安く購入しやすいため、将来的に価値が見直されて需要が高まることがあれば、大きく高騰することも考えられます。
反対に言えば、現在において需要が大きく高まっているコインであっても需要が減少することで価値が見直されて、価格が下落することもあります。
古いコインであるほど価値が安定しやすく、長期的に緩やかに価値が高まっていくことが多いですが、新しく発行された希少なコインは需要の増減によって価格が大きく変動するリスクがあるといえるでしょう。
初心者にもおすすめのコイン収集の方法
安全性を重視した初心者にもおすすめのコイン収集の方法を紹介していきます。
- コイン専門店を利用する
- 貴金属店で購入する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
コイン専門店を利用する
初心者が安心してコインを購入するなら、コイン専門店を利用してコインを購入することがおすすめです。
コイン専門店では、様々な国やバラエティ豊かなデザインを持つコインを購入できます。
購入するコインが希少であるほど偽物に気をつけたいところですが、一部のコイン専門店では万が一にもコインが偽物であった場合に全額を返金する永久買戻し保証などの保険が付いていることが魅力です。
当サイト「コインライブラリー・プリンシパル」では、コインの購入に対して永久買戻し保証が付いているため、安心してコインを購入できます。
投資に適した資産性のあるアンティークコインから、コレクションにおすすめのお求めやすい価格のコインまで幅広く取り扱っていることから、利用者に合わせた魅力的なコインが見つかりやすいです。
貴金属店で購入する
地金型のコインなど一部の金貨・銀貨は、貴金属店で購入できます。
メジャーなコインほど偽物が流通しやすいため、オークションを中心に有名な地金型コインは偽物が流通している状況です。
そのため、最新の発行年である地金型金貨・銀貨を購入したい場合は、直接輸入している正規の販売店である貴金属店から購入するようにしましょう。
コイン収集を始めるにあたって気をつけたい注意点
コイン収集を始めるにあたって気をつけたい注意点を2つ紹介します。
- 流通しているコインには偽物が存在している
- 保管には細心の注意を払い状態を損ねないようにする
それぞれ詳しく見ていきましょう。
流通しているコインには偽物が存在している
どんな目的でコイン収集を始める場合でも、偽物を購入しないようにしたいところです。
日本において流通しているコインの中には偽物が存在しており、主にオークションなど素性のわからない個人が簡単に出品できる媒体から確認されています。
そのため、偽物を避けるためにもコインの真贋の判断が難しい場合は、オークションサイトなどを利用してコインを収集することは避けたほうが良いでしょう。
保管には細心の注意を払い状態を損ねないようにする
コイン収集においては、購入したコインの保管が重要であり、万が一にも状態を損ねないようにしましょう。
間違ってもコインを直接手で触って、汚れや傷をつけてしまうことがないようにしたいところです。
専用のスラブケースに入っているコインは、スラブケースから取り出すことなく鑑賞するようにしましょう。
また、初心者の方はコインを綺麗にするために、コインを磨いたり、洗うようなことは避けるようにしてください。
見栄えにおいては綺麗に見えるようになるかもしれませんが、新しい傷が増えてしまい状態が悪くなり、買取価格が下がることもあります。
コインを資産として保有したいと考えており、コインの価値が自己の保管によって下がることが心配な方は、コインを購入したお店に預かってもらうこともできます。
当サイト「コインライブラリー・プリンシパル」では、お客様が購入したコインをお預かりしており、専用の金庫で厳重に保管した上でいつでも売却して迅速に現金化することが可能です。
まとめ
コイン収集は、趣味として魅力的であるだけでなく、金貨・銀貨をはじめとするコインを資産として保有できることから実益性もあります。
コレクションする場合も資産として保有する場合も、保管に気を遣う必要がありますが、コインはスラブケースに入っている状態でも場所取らないため手元に置きやすいだけでなく持ち運びも楽です。
資産運用として始める場合はコイン選びが重要になるため慎重に行ったほうが良いですが、安いコインを収集する場合は気軽に始められる趣味であることからコイン収集を始めてみましょう。