さまざまな理由から、ブリタニア銀貨を安く購入できることに疑問を持つ方も少なくありません。
美しいデザインでありながら、安く購入しやすいブリタニア銀貨は、コインコレクターの間でも注目されている銀貨です。
本記事では、ブリタニア銀貨とはどのような銀貨なのかを整理したうえで、価格が安い理由をわかりやすく解説します。
あわせて、ブリタニア銀貨を含めた銀貨を購入するメリットと注意点を、初めての人にも理解しやすい形でまとめているため、参考にしてください。
この記事のポイント
・ブリタニア銀貨を含めた銀貨を購入するメリットと注意点を解説
ブリタニア銀貨とは

ブリタニア銀貨は、英国を代表する投資用銀貨として世界中で流通している銀貨です。
発行元は1,000年以上の歴史を持つロイヤルミントで、信頼性の高さと安定した品質から広く知られています。
現在流通しているブリタニア銀貨は、純銀(99.9%)を使用しており、素材としての価値が非常に分かりやすい構造になっています。
価格は銀の国際相場を強く反映するため、地金としての性質が色濃いでしょう。
デザイン面では、英国を象徴する女神ブリタニアが描かれています。
盾と槍を手にした姿は、英国の強さや誇りを表現しており、時代に応じて細かなデザイン変更がおこなわれてきました。
近年では、放射線状の背景や微細な文字など、偽造防止技術が取り入れられ、見た目の美しさと安全性の両立が図られています。
投資用に発行される銀貨でありながら、鑑賞性が高いこともブリタニア銀貨ならではの魅力です。
ブリタニア銀貨が安い理由

ブリタニア銀貨が安い理由は以下のとおりです。
- 銀の価値が低い
- 銀相場の影響
- 供給量が多い
- プレミア価値がほとんどない
それぞれ詳しく見ていきましょう。
銀の価値が低い
ブリタニア銀貨が安い理由の一つとして、銀そのものの価値が代表的な金属である金(ゴールド)と比べて低い点が挙げられます。
銀は貴金属の中では比較的産出量が多く、希少性の面で金に劣ります。
そのため、同じ大きさ・重量のコインであっても、市場価格には大きな差が生まれるでしょう。
ブリタニア金貨と比較した場合にブリタニア銀貨が安いのは、材質の違いが理由になります。
ブリタニア銀貨が安く購入できる背景には、銀という金属自体の価格水準と性質が大きく関係しています。
そのため、ブリタニアのデザインが好きで手元に置きたい場合は、金貨を購入するよりも銀貨を購入するほうが割安に感じられるかもしれません。
銀相場の影響
ブリタニア銀貨の価格は、銀相場の動きに強く影響を受けます。
投資用銀貨であるブリタニア銀貨は、地金としての性質が強く、コレクション性や希少性による価格の上乗せがほとんどありません。
そのため、銀の国際価格が下落すると、銀貨の販売価格や買取価格も連動して下がりやすくなります。
銀相場は、金と比べて価格変動が大きい点が特徴です。
銀は工業用途での需要が多く、景気の減速や産業活動の停滞が起こると、需要が落ち込みやすくなります。
その結果、投資資金が銀市場から離れ、相場が下落するケースも珍しくありません。
銀は市場規模が金より小さいため、投資家の資金移動や投機的な売買の影響を受けやすい金属です。
短期間で価格が上下しやすく、相場が下落局面に入ると、銀貨全体の評価も下がる傾向があります。
そのため、銀相場が下がっているタイミングは、ブリタニア銀貨が相対的に安く売られやすいでしょう。
供給量が多い
ブリタニア銀貨が安い理由として、市場に出回る供給量が多い点が挙げられます。
ブリタニア銀貨は、英国を代表する投資用銀貨として毎年継続的に発行されており、安定して大量に供給されています。
発行元であるロイヤルミントは、世界的な需要に応えるため、一定量以上のブリタニア銀貨を市場に流通させているからです。
需要が急増しても品薄になりにくい構造になっています。
希少性が低い商品は、価格が上がりにくいため、安く売られやすいです。
常に入手しやすい状態が保たれているため、価格に希少価値が上乗せされにくく、銀の地金価格に近い水準で取引できる仕組みです。
ブリタニア銀貨が安く感じられる背景には、需要に対して十分な供給量が確保されている市場構造にあります。
プレミア価値がほとんどない
ブリタニア銀貨が安い理由として、プレミア価値がほとんど付かない点が挙げられます。
ブリタニア銀貨は、鑑賞や収集を主目的とした記念銀貨ではなく、銀そのものの価値に重点を置いた投資用銀貨です。
そのため、価格は銀相場に強く連動し、アンティークコインのように希少性や歴史的背景による上乗せは期待しにくいでしょう。
毎年継続して発行されていることも、プレミア価値が生まれにくい理由の一つです。
発行枚数が多く、市場で常に流通しているため、特定の年号やデザインなどの条件がなければ、手に入りにくい銀貨にはなりません。
販売価格や買取価格でもプレミアはほとんど評価されません。
プレミア価値が付かないからこそ、銀価格に近い水準で安定して購入できる点が、ブリタニア銀貨の性質であり、価格が安く感じられる理由でもあります。
ブリタニア銀貨を購入するメリット

ブリタニア銀貨を購入するメリットを以下にまとめました。
- 純度が高く資産価値がわかりやすい
- 銀価格の上昇で価値が上昇する
- ロイヤルミントが発行するため信頼性が高い
- 世界的に知名度が高く売却しやすい
- デザイン性の高さから所有する満足感がある
それぞれ詳しく解説します。
純度が高く資産価値がわかりやすい
ブリタニア銀貨を購入する大きなメリットの一つが、純度が高く、資産価値を判断しやすい点です。
現在流通しているブリタニア銀貨は、純銀で造られており、ほぼ銀そのものの価値で評価されます。
合金が混ざっていないため、含有量を気にする必要がありません。
資産価値が明確であることは、実物資産として保有するうえで重要なポイントです。
ブリタニア銀貨の価格は、銀の国際相場を基準に決まるため、なぜこの価格なのかが分かりやすい特徴があります。
複雑な評価基準や希少性の判断が不要で、銀価格を確認するだけでおおよその価値を把握できます。。
ブリタニア銀貨は純度が高いからこそ、価値の判断がしやすく、実物資産としての性質がはっきりしています。
銀価格の上昇で価値が上がる
ブリタニア銀貨は、銀価格が上昇すると価値も連動して上がります。
地金型の投資用銀貨であり、価格の大部分が銀そのものの価値によって決まります。
そのため、銀相場が上昇すれば、銀貨の評価額も自然に引き上げられるでしょう。
銀は工業用途と投資需要の両方を持つ金属です。
景気回復による産業需要の増加や、インフレへの警戒感が高まった局面では、銀価格が上昇しやすくなります。
このような環境下では、ブリタニア銀貨も銀価格に連動して価値が上がり、保有資産の評価が高まる可能性があります。
また、ブリタニア銀貨はプレミア価値に依存しないため、値動きが銀相場と一致しやすい点も特徴です。
希少性や流行による価格変動が少なく、銀価格の上昇分がそのまま反映されやすい構造になっています。
ブリタニア銀貨は銀価格の上昇局面で恩恵を受けやすい銀貨です。
ロイヤルミントが発行するため信頼性が高い
ブリタニア銀貨の大きな魅力の一つが、イギリスの王立造幣局であるロイヤルミントが発行している点です。
ロイヤルミントは1000年以上の歴史を持つ公的な造幣機関で、品質管理や信頼性の高さは世界的に評価されています。
公的機関が発行する銀貨であるため、銀の純度や重量が厳格に管理されており、表示どおりの価値が保証されています。
投資用銀貨では信頼性が重要ですが、ロイヤルミント発行のブリタニア銀貨であれば、心配はないでしょう。
また、発行元の信頼性は売却時にも大きな意味を持ちます。
買取店や専門店では、ロイヤルミント発行という点が評価され、真贋確認がスムーズに進みやすくなります。
結果として、査定が安定しやすく、価格交渉で不利になりにくい点もメリットといえるでしょう。
ロイヤルミントが発行するブリタニア銀貨は、品質面と流通面の両方で信頼性が高い銀貨です。
実物資産として安心して保有しやすい点は、長期保有を前提とした銀投資において大きな強みとなります。
ロイヤルミントについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
イギリスのロイヤルミント(英国王立造幣局)とは? 代表的なコインの価値を紹介
世界的に知名度が高く売却しやすい
ブリタニア銀貨は、世界的に知名度が高く、売却しやすい銀貨です。
英国を代表する投資用銀貨として、欧州だけでなく、北米やアジアでも広く流通しており、国や地域を問わず認知されています。
その結果、世界中のどこで売却しても価格が付きやすく、買い手が見つからずに困るケースは少ないといえるでしょう。
また、ブリタニア銀貨は投資用銀貨としての位置付けが確立されているため、年号や細かな仕様に関係なく、銀の地金価値を基準に安定した評価を受けやすい特徴があります。
コレクター向け銀貨のように、需要の偏りによって売りにくくなる心配が少ない点も安心材料です。
将来の換金性を重視する人にとって、売却しやすさは重要な判断材料になります。
以上のことからブリタニア銀貨は、安心して保有しやすい銀貨といえるでしょう。
デザイン性の高さから所有する満足感がある
ブリタニア銀貨は、デザイン性の高さによって所有する満足感を得られる点も大きな魅力です。
投資用銀貨でありながら、見た目の美しさにもこだわって造られており、資産としてだけでなく、手元に置きたい存在といえます。
年ごとにデザインが変わることもあり、コレクション需要もあります。
近年のブリタニア銀貨には、放射線状の背景模様や微細な文字など、精巧な加工技術が取り入れられています。
これらは偽造防止の役割を持ちながら、銀貨全体の完成度を高めています。
光の当たり方によって表情が変わるため、眺めているだけでも楽しめるでしょう。
単なる投資用銀貨ではなく、長く保有したくなる魅力があることは、ブリタニア銀貨ならではのメリットです。
ブリタニア銀貨を購入する注意点

ブリタニア銀貨を購入する注意点は以下のとおりです。
- 銀価格の変動により価値が大きく下がる可能性がある
- 保管方法に気を遣う必要がある
- 基本的にプレミア価値が評価されることはない
それぞれ詳しく見ていきましょう。
銀価格の変動により価値が大きく下がる可能性がある
ブリタニア銀貨を購入する際に注意したい点として、銀価格の変動によって資産価値が大きく下がるリスクが挙げられます。
ブリタニア銀貨は地金型の投資用銀貨であり、価格の大部分が銀相場に左右されます。
そのため、銀相場が下落すると、銀貨の評価額もほぼ同じ動きで下がるでしょう。
銀は金と比べて価格変動が大きい金属です。
短期間で価格が大きく動くことも珍しくなく、購入時の価格を下回る水準まで評価が下がるケースも考えられます。
また、ブリタニア銀貨はプレミア価値に支えられていないため、相場下落時に価格を下支えする要素がありません。
アンティークコインのように希少性や収集価値による補完がない分、銀相場の下落がそのまま価値の下落につながりやすくなります。
ブリタニア銀貨の性質を理解せずに購入すると、想定外の損失を抱えるかもしれません。
保管方法に気を遣う必要がある
ブリタニア銀貨を購入する際は、保管方法に気を遣う必要がある点も理解しておくことが重要です。
銀は空気中の成分と反応しやすい金属で、時間の経過とともに変色やくもりが生じる場合があります。
鑑賞性をキープするために特に注意したいことが湿気と空気です。
湿度が高い場所で長期間保管すると、表面に変色が起こりやすくなります。
購入時のケースや専用のコインカプセルに入れ、できるだけ空気に触れない状態で保管することが望ましいでしょう。
また、素手で触れることも避けたいポイントです。
指紋や皮脂が付着すると、その部分から変色が進むことがあります。
取り扱う際は手袋を使うか、縁の部分だけを持つようにすると安心です。
状態をよく保つための保管環境や扱い方も含めて管理する必要があります。
ブリタニア銀貨の場合、鑑賞性に影響を与える程度の小さな劣化であれば、売却価格には影響がないことも多いです。
ただし、傷の程度があまりに酷いなど、重大な劣化が生じている場合は、売却価格に影響を及ぼすこともあるため、気を付けましょう。
基本的にプレミア価値が評価されることはない
ブリタニア銀貨は、鑑賞や収集を主目的とした銀貨ではなく、銀そのものを保有するための投資用銀貨です。
そのため、価格はほぼ銀相場を基準に決まり、大きなプレミア価値が上乗せされることはほとんどありません。
市場で不足する状況が起こりにくく、特定の年号や仕様でなければ、入手困難になることはほとんどありません。
売却時は銀の地金価値を基準に評価されるため、思ったほどの価格で売れないと感じる可能性があります。
プレミア価値を期待して銀貨を保有したい場合は、投資用の銀貨であるブリタニア銀貨ではなく、アンティークコインに目を向けましょう。
資産価値のある銀貨を購入するならアンティークコインに目を向ける
銀貨に資産価値や価格上昇を期待するのであれば、アンティークコインにも目を向けるほうがいい場合があります。
アンティークコインは、銀そのものの価値ではなく、希少性・歴史的背景・コレクター需要によって価格が形成される点が大きな特徴です。
代表歴な例では、ゴシッククラウン銀貨が挙げられます。

| 概要 | 内容 |
| 発行国 | イギリス |
| 発行年 | 1847年 |
| 額面 | クラウン |
| 直径 | 39mm |
| 重量 | 28.276g |
| 発行枚数 | 8,000枚 |
| 品位 | 925/1000(銀) |
| グレード | EF |
| 状態 | Proof |
ゴシッククラウン銀貨は、状態や年号によっては1枚で1,500万円の価格が付くこともあります。
この金額は、銀の重量や地金価値から考えれば、到底説明できるものではありません。
仮に銀価格が大きく上昇したとしても、素材としての銀だけでこの価格に達することは不可能でしょう。
このような価格が成立する理由は、発行枚数の少なさや歴史的価値、そして世界中のコレクターからの強い需要にあります。
アンティークコインは投資用銀貨とは異なり、「欲しがる人が多く、手に入らないから高い」という評価軸で価値が決まります。
将来的な価格上昇や資産性を重視して銀貨を保有するのであれば、アンティークコインという選択肢も含めて検討することが重要です。
ゴシッククラウン銀貨とは? 世界のコレクターが愛するコインの魅力をご紹介
ブリタニア銀貨が安い理由に関するよくある質問
ブリタニア銀貨が安い理由に関するよくある質問を以下にまとめました。
- ブリタニア銀貨は品質が低いから安い?
- ブリタニア銀貨とブリタニア金貨で価格が大きく違うのはなぜ?
- ブリタニア銀貨にプレミア価値が付くことはありますか?
それぞれ詳しく解説します。
ブリタニア銀貨は品質が低いから安い?
ブリタニア銀貨は、品質が低いわけではありません。
純銀で造られ、発行元も信頼性の高いロイヤルミントです。
安い理由は、銀そのものの価値とプレミア価値が付かない性質にあります。
ブリタニア銀貨とブリタニア金貨で価格が大きく違うのはなぜ?
ブリタニア銀貨とブリタニア金貨で使われている金属の違いが理由です。
金は銀より希少性が高く、価格も大きく異なります。
そのため、同じデザインでも金貨のほうが大幅に高くなります。
ブリタニア銀貨に大きなプレミア価値が付くことはありますか?
ブリタニア銀貨のプレミア価値が大きく評価されることは基本的にはありません。
ブリタニア銀貨は投資用銀貨で、価格は基本的に銀相場を基準に決まります。
特別な年号や仕様を除き、プレミア価値が大きく評価されることはありません。
まとめ
ブリタニア銀貨は、品質が低いから安いのではなく、銀相場に価格が左右されやすく、供給量が多いため希少性やプレミア価値が付きにくいことが理由です。
一方で、純度が高く、ロイヤルミント発行による信頼性や売却しやすさといった実物資産としての魅力は十分にあります。
ただし、銀価格の変動リスクや保管面の注意点があることは理解しておく必要があるでしょう。
値上がり益を重視する場合は、投資用銀貨だけでなく、アンティークコインも含めて目的に合った銀貨を選ぶことが大切です。
アンティークコイン投資はこちらの記事で解説しています。