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公開日 2023.12.7更新日 2023.12.7

ビザンツ帝国のアンティークコイン特集 おすすめの金貨・銀貨を紹介

ビザンツ帝国(東ローマ帝国)は、かつてのローマ帝国の東側の領域にあった国であり、発行されたコインは古代コインとして収集の対象になっています。

ローマ帝国のコンスタンティヌス大帝が発行したソリドゥス金貨を継承しており、その純度を落とすことなく鋳造することにより、コンスタンティノープルの貨幣経済の基軸通貨となりました。

古代コインは現在とはコインの鋳造の方法が異なり、同じ種類でも柄の位置が一枚一枚異なるなど、厳密に同じコインは存在しないことから、コイン収集家から高い人気があります。

この記事では、ビザンツ帝国のアンティークコイン特集としておすすめの金貨・銀貨を紹介します。

ビザンツ帝国(東ローマ帝国)のアンティークコイン

ビザンツ帝国 アンティークコイン

ビザンツ帝国は、ローマ帝国が東西に分割統治された後の東の領域にあった国であり、諸説ありますが、一般的には西暦395年以降の該当する統治地域のことを指します。

首都はコンスタンティノープルであり、現在のトルコのイスタンブールにあたります。

ビザンツ帝国では、ローマ帝国のコンスタンティヌス大帝が発行したソリドゥス金貨を継承して金貨を鋳造しており、ノミスマと呼ばれました。

後にデナリウスとも呼ばれ、イスラーム帝国のディナール金貨に継承されることになります。

その歴史は非常に長く、滅亡は1453年のことであり、オスマン帝国によって滅ぼされるまで続きました。

ビザンツ帝国のノミスマもその歴史の長さに説得力を持たせるように長きに渡って高い純度を保った金貨でしたが、1071年のマンジケルトの戦いに敗れたことで財政難を招き、純度が落ち始めます。

貨幣の純度が落ちたことをきっかけに貨幣経済の中心は、西部のヨーロッパやイタリアなどの移っていくことになりました。

ビザンツ帝国のおすすめ金貨

ビザンツ帝国のおすすめ金貨を紹介します。

  • ビザンツ帝国 ユスティニアヌス 1 世 1ソリダス金貨 527-565年
  • ビザンツ帝国 フォカス 1ソリダス 金貨 602-603年
  • ビザンツ帝国 コンスタンティヌス2世とコンスタンティヌス4世 1ソリダス金貨 659-668年

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ビザンツ帝国 ユスティニアヌス 1 世 1ソリダス金貨 527-565年

ビザンツ帝国 ユスティニアヌス 1 世 1ソリダス金貨 527-565年 ビザンツ帝国 ユスティニアヌス 1 世 1ソリダス金貨 527-565年

 

概要 内容
発行 ビザンツ帝国
発行年 527-565年
額面 1ソリダス
重量 4.5g

コンスタンティノープル、現在のトルコのイスタンブールで発行されたユスティニアヌス1世の金貨です。

ヴァンダル王国、東ゴート王国を滅ぼし、地中海世界の再統一を成し遂げたことで後に大帝と呼ばれた皇帝になります。

全盛期のローマ帝国を取り戻した治世となりましたが、ユスティニアヌス1世の死後は財政のひっ迫し、領土は縮小されることになります

兜をかぶって胸当てを付けた兵士の胸像であり、肩に槍を持ち、盾を持っている様子が描かれています。

裏面には、宝石で飾られた十字架と地球の上に立てられた十字架を持つ天使です。

ビザンツ帝国 フォカス 1ソリダス 金貨 602-603年

概要 内容
発行 ビザンツ帝国
発行年 602-603年
額面 1ソリダス
直径 21mm
重量 4.5g

フォカスはビザンツ帝国の皇帝のひとりであり、マウリキウスに対する反乱により即位し、ヘラクレイオスの反乱によって最期を迎えました

表面のフォカス自身が描かれたこちらの金貨は、ローブと王冠を被り、左手に十字架を持っています。

裏面には天使が描かれ、先ほど紹介した金貨と酷似したデザインとなっています。

ビザンツ帝国 コンスタンティヌス2世とコンスタンティヌス4世 1ソリダス金貨 659-668年

ビザンツ帝国 コンスタンティヌス2世とコンスタンティヌス4世 1ソリダス金貨 659-668年 ビザンツ帝国 コンスタンティヌス2世とコンスタンティヌス4世 1ソリダス金貨 659-668年

概要 内容
発行 ビザンツ帝国
発行年 659-668年
額面 1ソリダス
直径 20mm
重量 4.4g

コンスタンティヌス2世とコンスタンティヌス4世の二人の皇帝の肖像が描かれた金貨です。

左側がコンスタンティヌス2世、右側がコンスタンティヌス4世であり、それぞれお十字架の冠を被っています。

裏面には地球の上に立つ長い十字架が描かれており、長い十字架が2人の人物を分け隔てるようなデザインとなっています

ビザンツ帝国のおすすめ銀貨

ビザンツ帝国のおすすめ銀貨を紹介します。

  • ビザンツ帝国 アナスタシウス1世 1ミリアレシオン銀貨 491-518年
  • ビザンツ帝国 コンスタンティヌス2世 1ミリアレシオン銀貨 641-668年
  • ビザンツ帝国 アレクシオス1世コムネノス 1ヒスタメノン銀貨 1082-1​​087年

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ビザンツ帝国 アナスタシウス1世 1ミリアレシオン銀貨 491-518年

ビザンツ帝国 アナスタシウス1世 ミリアレシオン銀貨 491-518年 ビザンツ帝国 アナスタシウス1世 ミリアレシオン銀貨 491-518年

概要 内容
発行 ビザンツ帝国
発行年 491-518年
額面 1ミリアレシオン
直径 21mm
重量 4g

アナスタシウス1世は、イサウリア人の反乱を鎮圧するとともに、ブルガール人の侵攻を防いで帝国の防備を強化した功績があり、後にユスティニアヌス1世の時代に全盛期のローマ帝国を取り戻す地盤を固めたと見られています。

また、左右で瞳の色が異なったといわれており、ディコルスと呼ばれました。

王冠とドレープを身に着けた胸像と「我らの主アナスタシウス、永遠の皇帝」と彫られています。

裏面は正面を向いて立つアナスタシウス1世の全体像が描かれ、星を背に槍と盾を持っています。

ビザンツ帝国 コンスタンティヌス2世 1ミリアレシオン銀貨 641-668年

ビザンツ帝国 コンスタンティヌス2世 1ミリアレシオン銀貨 641-668年 ビザンツ帝国 コンスタンティヌス2世 1ミリアレシオン銀貨 641-668年

概要 内容
発行 ビザンツ帝国
発行年 491-518年
額面 1ミリアレシオン
重量 6.66g

コンスタンティヌス2世が描かれた銀貨であり、その形はコインによって大きくバラツキがあります。

表面には、髭を生やしたコンスタンティヌス2世の正面像が描かれており、左手には十字架を持っています。

上部・左右に棒がつきクロスした十字架が描かれていることが特徴であり、このデザインは他の銀貨でも見ることが可能です

ビザンツ帝国 アレクシオス1世コムネノス 1ヒスタメノン銀貨 1082-1​​087年

ビザンツ帝国 アレクシオス1世コムネノス 1ヒスタメノン銀貨 1082-1​​087年 ビザンツ帝国 アレクシオス1世コムネノス 1ヒスタメノン銀貨 1082-1​​087年

概要 内容
発行 ビザンツ帝国
発行年 1082-1​​087年
額面 1ヒスタメノン
重量 4.3g

アレクシオス1世コムネノスは、ビザンツ帝国のコムネノス王朝の初代皇帝です。

表面に描かれているのは、両手に福音書を持つキリストの像です。

裏面の左側は聖ディメトリウスであり、十字架を右側のアレクシオスに差し出している様子が描かれています

ビザンツ帝国のアンティークコインに関するよくある質問

コインライブラリー・プリンシパル

ビザンツ帝国のアンティークコインに関するよくある質問をまとめました。

  • ビザンツ帝国のアンティークコインを購入する方法は?
  • ビザンツ帝国の金貨・銀貨を売却する方法は?

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ビザンツ帝国のアンティークコインを購入する方法は?

ビザンツ帝国のアンティークコインは、古代コインの取り扱いもあるコイン専門店を中心に取り扱われています。

オークションに出品されているコインを購入する方法もありますが、出品者の信頼性を判断してから購入しましょう。

古代コインは真贋の判定が難しいことから、信頼できるコイン専門店から購入することをおすすめします

ビザンツ帝国の金貨・銀貨を売却する方法は?

ビザンツ帝国の金貨・銀貨は、当サイト「コインライブラリー・プリンシパル」で買取を受け付けています。

ビザンツ帝国に限らず世界中の古代コインを含むアンティークコインの売却が可能です

詳しくはこちらのページからお問い合わせお願いします。

まとめ

ビザンツ帝国のアンティークコインは、1枚として同じコインは存在しない希少な金貨・銀貨であり、高い人気があります。

デザインも幅広いことから、自分だけのお気に入りの1枚を探してみましょう。

アンティークコインの購入方法はこちらの記事で紹介しています。

アンティークコインの購入方法は?人気のおすすめコインも紹介

ビザンツ帝国のコインを購入・売却する

この記事の著者

アンティークコイン ジャーナル編集部

英国王室シリーズから古代コインまで、幅広い年代のコインの紹介だけではなく、試鋳貨、造幣局による違い、彫刻家、リストライク、などアンティークコインの魅力や楽しめる知識をフラットに情報提供している。編集長は、英国王室コインと、動物コインシリーズが好き。

アンティークコイン ジャーナル編集部

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