クロアチアは、南ヨーロッパのバルカン半島にある共和制国家であり、クロアチア独立国時代に発行されていたアンティークコインが現存しています。
デザイナーのミロスラヴ・シュテイがデザインする一つの大きな盾と上部に5つの小さな盾が描かれた国章は、一部の金貨・銀貨でも見ることができます。
流通数はけっして多くありませんが、独立国時代の金貨を中心にその価値が認められているアンティークコインの収集先です。
この記事では、クロアチアのアンティークコイン特集としておすすめの金貨・銀貨を紹介します。
クロアチアのアンティークコイン
ドゥブロヴニク旧市街
クロアチア共和国は、西にスロベニア、北にハンガリー、東にボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビアと国境を接する共和制国家です。
ドゥブロヴニク旧市街をはじめとする景観が美しい国として有名であり、他のヨーロッパの人々を中心にバカンスに訪れる場所となってい
コインにも描かれている国章は、クロアチアを建国したトミスラヴにちなんだ中央の盾と、クロアチア、ドゥブロヴニク、ダルマチア、イストリア、スラヴォニアを象徴する5つの小さな盾が描かれていることが特徴です。
アンティークコインで注目したいのは、クロアチア独立国時代に発行された1940年代頃の金貨であり、希少性の高さからオークションなどでも高値で取引されています。
関連する国のアンティークコイン
クロアチアのおすすめ金貨
クロアチアのおすすめ金貨を紹介します。
- クロアチア 穀物の束を持つ女性 500クーナ金貨 1941年
- クロアチア アンテ・パヴェリッチ 500クーナ金貨 1941年
- クロアチア ヒグマ 5クーナ金貨 2022年
それぞれ詳しく見ていきましょう。
クロアチア 穀物の束を持つ女性 500クーナ金貨 1941年
概要 | 内容 |
発行 | クロアチア |
発行年 | 1941年 |
額面 | 500クーナ |
直径 | 23mm |
重量 | 9.95g |
品位 | 900/1000金 |
1941年~1945年に存在したクロアチア独立国時代に発行された500クーナ金貨です。
クロアチア独立国は、ナチス・ドイツが連合国に降伏したことをきっかけに崩壊しており、民族紛争を理由に第二次世界大戦で多くの悲劇を生み出した国でもあります。
穀物の束を抱えて膝をつく女性が描かれており、「500KUNA」の文字の下には今とは少し形が異なる独立国時代のクロアチア国章が描かれています。
状態の良い金貨であれば10gに満たない重さの金貨でありながら、5,000ドルを超える価格で落札されるほど価値が認められた金貨です。
ドイツのアンティークコインはこちらの記事で紹介しています。
ドイツ アンティークコインの歴史と価値【7種類の金貨・銀貨】
クロアチア アンテ・パヴェリッチ 500クーナ金貨 1941年
概要 | 内容 |
発行 | クロアチア |
発行年 | 1941年 |
額面 | 500クーナ |
直径 | 23mm |
重量 | 9.95g |
発行枚数 | 170枚 |
品位 | 900/1000金 |
アンテ・パヴェリッチは、ナチス・ドイツの傀儡政権であるクロアチア独立国の国家元首であった人物です。
最終的にユーゴスラビアの人民裁判所で死刑を言い渡されましたが、オーストリア、イタリア、アルゼンチン、スペインと亡命を繰り返し、最終的には襲撃を受けて重傷を負い、その2年後に死亡しました。
パヴェリッチの左向き肖像と独立国時代のクロアチア国章を描く、先ほど紹介した金貨と同様の直径・重量・品位を有します。
発行枚数の少なさからクロアチアで発行された金貨の中でも希少性が高いです。
クロアチア ヒグマ 5クーナ金貨 2022年
概要 | 内容 |
発行 | クロアチア |
発行年 | 2022年 |
額面 | 5クーナ |
直径 | 26mm |
重量 | 16.46g |
発行枚数 | 2,022枚 |
品位 | 999/1000金 |
近年のクロアチアで発行された金貨には、クロアチアの著名な学術彫刻家であるクズマ・コヴァチッチがデザインしたヒグマの金貨があります。
左を向くヒグマの全体像が描かれており、掘られている「URSUS ARCTOS」はヒグマのラテン語名です。
次に、中央の5KUNAの文字の下に配置された動物は体を真っ直ぐに伸ばして走るテンであり、コインの下部には月桂樹の小枝で装飾された現在のクロアチア国章が描かれています。
クロアチアのおすすめ銀貨
クロアチアのおすすめ銀貨を紹介します。
- クロアチア チャルダック 50バニカ銀貨 1941年
- クロアチア タバコの葉 20バニカ銀貨 1941年
- クロアチア オジロワシ 150クーナ銀貨 1997年
それぞれ詳しく見ていきましょう。
クロアチア チャルダック 50バニカ銀貨 1941年
概要 | 内容 |
発行 | クロアチア |
発行年 | 1941年 |
額面 | 50バニカ |
直径 | 19mm |
重量 | 3.4g |
クロアチア独立国時代に発行されていた銀貨がこちらの50バニカ銀貨です。
描かれている建物はチャルダックと呼ばれ、バルカン半島の典型的な古い木造家屋のことを指します。
裏面に描かれているのはプラムであり、「50BANICA」の文字が大きく描かれていることが特徴です。
銀貨でありながら希少性が高く、1000ドルを超える価格でオークションで落札された記録が残っています。
クロアチア タバコの葉 20バニカ銀貨 1941年
概要 | 内容 |
発行 | クロアチア |
発行年 | 1941年 |
額面 | 25バニカ |
直径 | 17mm |
重量 | 2.45g |
クロアチア独立国で発行されていた25バニカ銀貨では、タバコの葉が表面・裏面ともに描かれています。
表面には花をつけたタバコの茎の全体像が描かれており、裏面にはタバコの葉が25という額面を装飾するように配置されています。
こちらのコインは素材のパターンがいくつもあり、金・真鍮・ニッケル・亜鉛・アルミ青銅などが確認されているようです。
クロアチア オジロワシ 150クーナ銀貨 1997年
概要 | 内容 |
発行 | クロアチア |
発行年 | 1997年 |
額面 | 25バニカ |
直径 | 17mm |
重量 | 2.45g |
発行枚数 | 1,000枚 |
状態 | 925/1000銀 |
1990年に再び独立したクロアチアで発行された銀貨には、オジロワシを描いた動物コインがあります。
オジロワシはユーラシア大陸北部一帯に生息していますが、冬には北日本を中心に飛来します。
自然の中に佇む、枝に止まったオジロワシを描いているデザインです。
クロアチアの銀貨の中でも目を引きやすいデザインとなっています。
クロアチアのアンティークコインに関するよくある質問
クロアチアのアンティークコインに関するよくある質問をまとめました。
- クロアチアのアンティークコインを購入する方法は?
- クロアチアの金貨・銀貨を売却する方法は?
それぞれ詳しく見ていきましょう。
クロアチアのアンティークコインを購入する方法は?
クロアチアのアンティークコインは、アンティークコインを専門に取り扱うコイン専門店で主に取り扱われています。
オークションサイトにも出品されていることがありますが、出品者の信頼性を判断し、コインの真贋・相場を見きわめて取引する必要があります。
アンティークコインの取引に慣れていない場合は、信頼できるコイン専門店でコインを購入するほうが相場に沿った価格で安全に取引しやすいです。
クロアチアの金貨・銀貨を売却する方法は?
クロアチアの金貨・銀貨は、当サイト「コインライブラリー・プリンシパル」を通して売却可能です。
クロアチアのアンティークコインに限らず世界中のコインの買取を受け付けています。
アンティークコインの売却を検討中の方は、こちらのページからお問い合わせお願いします。
まとめ
クロアチアのコインは、独立国時代と1990年の独立後に発行された金貨・銀貨に分けられ、それぞれ価値は異なります。
独立国時代のアンティークコインは希少性が高く、1990年の独立後に発行されたコインはユニークなデザインのコインが揃っています。
アンティークコインの購入方法についてはこちらの記事をチェックしてください。