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公開日 2025.1.6更新日 2025.1.7

ガボンはどんな国? 使用される通貨とおすすめのアンティークコインを紹介

ガボンは、アフリカ大陸の中部にあるギニア湾に面した共和制国家であり、地球の肺とも呼ばれる自然豊かな国です。

アフリカ有数の産油国で、輸出の約8割を原油が占めており、主要な産業となっています。

1960年にフランスから独立して、中央アフリカCFAフラン(XAF)を引き続き使用するようになりました。

この記事では、ガボンはどんな国であるか、使用される通貨とおすすめのアンティークコインの種類を紹介していきます。

この記事のポイント

・豊かな自然と資源に恵まれるガボンの概要と歴史を解説
・ガボンで使用される通貨と金貨・銀貨に分けてアンティークコインを紹介

ガボンはどんな国? ~豊かな自然と原油などの資源に恵まれている~

面積(総計) 267,667km2
通貨 CFAフラン(XAF)
首都 リーブルビル
言語 フランス語
主な宗教 キリスト教、イスラム教
主な民族 ファン、プヌ、ミエネ、テケ、コタ等
隣接する国 カメルーン、赤道ギニア、コンゴ共和国
独立 1960年8月17日

ガボン共和国は、アフリカ大陸の中部に位置し、カメルーン、赤道ギニア、コンゴ共和国と国境を接しており、ギニア湾に面する国家です。

海岸低地と高地からなり、国土の8割以上が熱帯雨林に覆われる自然豊かな国であり、地球の肺といわれています。

世界遺産であるロペ・オカンダ国立公園をはじめ国土の10%を占める複数の国立公園があることも特徴です。

多様な野生動物が生息しているため、独自の自然体型や文化を目的に観光に来る人も多くいます。

主要な産業は原油の輸出であり、輸出の約8割を原油が占めており、石油収入によりアフリカ全体でもトップクラスの国民所得を誇ります。

アフリカの中では比較的に治安は安定しているものの格差や政治情勢から治安が悪化している状況です。

豊かな自然と原油などの資源に恵まれている国となっています。

ガボンの歴史 ~フランスの支配と独立までの軌跡~

年号 内容
1472年 ポルトガルの探検家がガボン河口(エスチュエール州)を発見する
1839年 フランスがリーブルビルを交易都市として設立する
1885年 ベルリン会議でガボンがフランスの保護領として認められる
1910年 ガボンがフランス領赤道アフリカの一部になる
1960年 ガボンがフランスから独立し、中央アフリカCFAフラン(XAF)が引き続き使用される
1961年 レオン・ムバ大統領が初代大統領に就任

1472年、ポルトガルの探検家が現在のエスチュエール州であるガボン河口を発見します。

1839年にフランスがガボンの首都であるリーブルビルを交易都市として設立したことでフランスの支配が始まりました。

ベルリン会議でガボンはフランスの保護領として認められるようになり、1910年にはフランス領赤道アフリカの一部となり、石油などの資源開発をメインに植民地支配が行われました。

1960年に平和に独立が進められ、8月17日に独立し、翌年にはレオン・ムバ大統領が初代大統領に就任しました。

ムバ大統領は独立後もフランスとの密接な関係を維持して、政治的な安定を追求した政治家であり、独立を記念してコインが発行されています。

ガボンの通貨の種類 ~中部アフリカで使用されるCFAフランを使用~

ガボンではフランスから独立後、中央アフリカCFAフラン(XAF)が引き続き使用されています。

補助通貨単位はサンチームであり、100サンチーム=1CFAフランとなっています。

1994年には、CFAフランの価値が50%切り下げられており、1フランスフラン=100 CFAフランから200 CFAフランに変更されました。

1999年にフランスはユーロを導入しますが、CFAフランはユーロとの固定相場制を維持しています。

CFAフランは中央アフリカと西アフリカで使用されていますが、中央アフリカで使用されているCFAフランは中央アフリカCFAフラン(XAF)と区別されており、現在では以下の6ヵ国で使用されています。

ガボンのアンティークコイン ~おすすめの金貨・銀貨~

ガボンのアンティークコインを金貨・銀貨に分けて紹介していきます。

  • レオン・ムバ 100CFAフラン金貨 1960年
  • ジョルジュ・ポンピドゥー 5,000CFAフラン金貨 1971年
  • アフリカン・プライド ネコ 1,000CFAフラン金貨 2018年
  • 赤ちゃんのゾウ 1,000CFAフラン銀貨 2013年
  • ヘビ 1,000CFAフラン銀貨 2013年
  • キリン 1,000CFAフラン銀貨 2016年

それぞれ詳しく見ていきましょう。

レオン・ムバ 100CFAフラン金貨 1960年

概要 内容
発行国 ガボン
発行年 1960年
額面 100CFAフラン
直径 36mm
重量 32g
発行枚数 500枚
品位 900/1000金

レオン・ムバ大統領は、ガボン共和国の初代大統領となった政治家であり、独立を記念して発行された100CFAフラン金貨です。

1902年にガボンのルーブルビルに生まれ、フランスから問題人物とみなされ、国外通報されていた過去があります。

帰国後には市長、ガボン行政委員会の議長に就任し、ガボン自治共和国における首相となりました。

独立後の大統領に就任後は、保守的な政策を打ち出して、政治的な安定を計るとともにフランスと密接な関係を維持します。

しかし、フランスに依存したガボンの状況は後の政治的な闘争の原因となっていきます。

表面にはレオン・ムバ大統領の右向き肖像、裏面にはガボン共和国の国章が描かれています。

ガボンで発行されたコインの中でも発行枚数が少なく希少な金貨です。

ジョルジュ・ポンピドゥー 5,000CFAフラン金貨 1971年

概要 内容
発行国 ガボン
発行年 1971年
額面 5,000CFAフラン
直径 33mm
重量 17.5g
品位 900/1000金

ジョルジュ・ポンピドゥーは、フランスの第19第大統領であり、フランス大統領がガボンを訪問したことを記念して造られた5,000CFAフラン金貨です。

ポンピドゥー大統領はガボンをはじめアフリカ諸国との関係強化を重視する政策を取っており、経済協力や文化交流を目的にガボンに訪問しました。

表面にボンビドゥー大統領の左向き肖像が描かれています。

国章は2匹のクロヒョウが盾を支えるデザインであり、クロヒョウはガボンに住む人々の勇気と慎重さ象徴しています。

金貨や木などガボンの天然資源の豊かさを象徴するものもデザインに組み込まれていることも特徴です。

フランスのアンティークコインはこちらの記事で紹介しています。

フランス アンティークコインの歴史と価値【15種のコイン・メダル】

アフリカン・プライド ネコ 1,000CFAフラン金貨 2018年

概要 内容
発行国 ガボン
発行年 2018年
額面 1,000CFAフラン
品位 999/1000金

AFRICAN PRIDE(アフリカの誇り)と刻まれたガボンで発行された1,000CFAフラン金貨です。

デザインにはネコが使用されており、正面を向いて威嚇するような表情が描かれています。

ネコはガボンに限らず、マン島キャット金貨のようにコインにおいて人気のデザインです。

人気の高いマン島キャット金貨の特集ページは以下で紹介しています。

マン島キャット金貨特集 初心者にも人気があるコインを紹介

赤ちゃんのゾウ 1,000CFAフラン銀貨 2013年

概要 内容
発行国 ガボン
発行年 1960年
額面 1,000CFAフラン
直径 40mm
重量 31.135g
発行枚数 2,000枚
品位 999/1000銀

アフリカのゾウを描くガボンの1,000CFAフラン銀貨です。

赤ちゃんのゾウを中心に3頭のゾウが描かれています。

自然豊かで多様な野生動物が生息しているガボンでは動物を描いたコインが複数発行されています。

ヘビ 1,000CFAフラン銀貨 2013年

概要 内容
発行国 ガボン
発行年 1960年
額面 1,000CFAフラン
直径 40mm
重量 31.135g
発行枚数 2,000枚
品位 999/1000銀

ゾウと同じシリーズであるヘビを描いたガボンの1,000CFAフラン銀貨です。

木に巻きつき口を開けて、正面を威嚇する迫力のあるデザインとなっています。

発行枚数は2,000枚程度ですが、現在の時点では地金の以上の価値を期待することは難しいです。

キリン 1,000CFAフラン銀貨 2016年

概要 内容
発行国 ガボン
発行年 1960年
額面 1,000CFAフラン
直径 40mm
重量 31.135g
発行枚数 2,000枚
品位 999/1000銀

同じシリーズでキリンを描いたガボンの1,000CFAフラン銀貨となっています。

こちらのデザインは先ほどの2枚とは異なり、キリンの全体と周りの様子が見える全体像を描いていることが特徴です。

ガボンの銀貨は多種多様な魅力的な動物を描いています。

まとめ

ガボンは原油などの資源が豊富な自然豊かな国であり、フランスの統治下から独立しており、現在ではフランスの影響力は減少しているといわれています。

日本においてコインはほとんど流通していませんが、動物コインを収集したい方はチェックしておきたい国です。

アンティークコインの購入方法はこちらの記事で紹介しています。

アンティークコインはどこで買う? 購入方法と人気のおすすめコインも紹介

この記事の著者

アンティークコイン ジャーナル編集部

英国王室シリーズから古代コインまで、幅広い年代のコインの紹介だけではなく、試鋳貨、造幣局による違い、彫刻家、リストライク、などアンティークコインの魅力や楽しめる知識をフラットに情報提供している。編集長は、英国王室コインと、動物コインシリーズが好き。

アンティークコイン ジャーナル編集部

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