インドネシアでは、1945年の独立宣言以降にさまざまなコインが発行されてきました。
デザインはインドネシアのアンティークコインでしか見ることができないユニークなものが多いため、愛好家から人気を集めています。
発行枚数が限られた希少性の高い金貨・銀貨が発行されていることから、収集家・投資家を問わず注目したいアンティークコインの収集先といえるでしょう。
この記事では、インドネシアのアンティークコイン特集としておすすめの金貨・銀貨を紹介します。
インドネシアのアンティークコイン
インドネシア共和国は、東南アジア南部に位置する共和制国家であり、17,000を超える島嶼を抱える世界最大の群島国家です。
人口2億7,000万人の世界第4位の人口を誇る国でもあり、かつてはオランダや日本が統治していた地域でもあります。
インドネシアでは、ヒンドゥー教に関連するコインや、国の伝統的な舞踊であるジャワダンスをテーマにしたコインなど、独自のコインが発行されていることが特徴です。
また、コモドドラゴンやバビルサなどのインドネシア独自の動物が描かれた動物コインが発行されているため、アンティークコイン初心者を含めてさまざまな人が興味を持ちやすいコインが発行されています。
そのため、インドネシアでしか発行されていない特徴的なアンティークコインを見ることができます。
インドネシアのアンティークコインを金貨・銀貨にわけて、それぞれ見ていきましょう。
オランダ・日本のアンティークコインは下記の記事で紹介しています。
インドネシアのおすすめ金貨
インドネシアのおすすめ金貨を紹介します。
- インドネシア ジャワダンサー 独立25年記念 10000ルピア金貨 1970年
- インドネシア ガルーダ 独立25年記念 20,000ルピア金貨 1970年
- インドネシア コモドドラゴン 10000ルピア金貨 1974年
それぞれ詳しく見ていきましょう。
インドネシア ジャワダンサー 独立25年記念 10000ルピア金貨 1970年
概要 | 内容 |
発行国 | インドネシア |
発行年 | 1970年 |
額面 | 10000ルピア |
直径 | 40mm |
発行枚数 | 1,440枚 |
状態 | Proof UNC |
グレード | PF66 UCAM |
インドネシアの独立25周年を記念して造られた 10000ルピアの額面を持つ金貨であり、発行枚数は1,440枚と限られています。
ジャワ舞踊は、5世紀~6世紀を起源とする国の伝統的な宮廷舞踊であり、ジャワ舞踊を踊るダンサーを描いたコインです。
華やかでにぎやかなバリの舞踊とは対照的に、ジャワ舞踊は抑制された「静」の動きを特徴とし、水が流れるようにすべての動きが途切れることなくガムランの演奏に合わせて踊られます。
宮廷における舞踊の機能は王の権威を高めることにあり、舞踊は神に祈りをささげる行為とされ、踊り手は人間的な感情を表現することはありません。
インドネシアの伝統を感じられる希少で魅力的なデザインの金貨です。
インドネシア ガルーダ 独立25年記念 20,000ルピア金貨 1970年
概要 | 内容 |
発行国 | インドネシア |
発行年 | 1970年 |
額面 | 20000ルピア |
直径 | 50mm |
発行枚数 | 1,285枚 |
状態 | Proof AU/UNC |
グレード | PF64 UCAM |
インドネシアの独立25年記念金貨はジャワダンサーを含めて複数あり、こちらの金貨はガルーダを描いた人気の金貨です。
ガルーダは太陽のように光り輝く巨大な聖鳥であり、ヒンドゥー教の主要神であるヴィシュヌの乗り物として大空を高く飛翔します。
人間の体に鷲のくちばしと爪、そして大きな赤い翼を持っており、体が黄金であることから、金貨でデザインするのに魅力的な対象といえるでしょう。
こちらのガルーダはヒンドゥー教で伝えられている姿よりも愛嬌があるように見えるデザインであることも魅力となっています。
直径は50mmと金貨の見栄えがよく鑑賞しやすい大型金貨であり、発行枚数が1,285枚と希少性が高いことから、インドネシアのアンティークコインを収集するなら注目したい金貨です。
インドネシア コモドドラゴン 10000ルピア金貨 1974年
概要 | 内容 |
発行国 | インドネシア |
発行年 | 1974年 |
額面 | 10000ルピア |
直径 | 34mm |
重量 | 33.43 g |
発行枚数 | 6,702枚 |
品位 | 900/1000金 |
コモドドラゴン(コモドオオトカゲ)は、インドネシアのコモド島を中心に生息する世界最大の大型爬虫類です。
恐竜のような見た目でドラゴンと呼称されていることから、日本でも子供から大人まで人気の動物となっています。
その捕食方法は獲物に嚙みついて致死性のある毒を注入し、毒で弱るまで発達した嗅覚でどこまでも追いかけ、死んでしまった後に捕食をするというものです。
そのため、国外では動物園で展示されるほど人気の高いコモドドラゴンですが、インドネシアの現地の人々からは非常に危険な動物であると恐れられています。
コモドドラゴンの人気の高さから価値が高まっており、4,000ドル近い価格で取引されたこともあります。
インドネシアのおすすめ銀貨
インドネシアのおすすめ銀貨を紹介します。
- インドネシア スディルマン将軍 独立25年記念 1000ルピア銀貨 1970年
- インドネシア バビルサ 10000ルピア銀貨 1987年
- インドネシア ジャワトラ 2000ルピア銀貨 1974年
それぞれ詳しく見ていきましょう。
インドネシア スディルマン将軍 独立25年記念 1000ルピア銀貨 1970年
概要 | 内容 |
発行国 | インドネシア |
発行年 | 1970年 |
額面 | 1000ルピア |
直径 | 55mm |
重量 | 40 g |
発行枚数 | 4,250枚 |
品位 | 999/1000銀 |
スディルマン将軍は、インドネシア独立戦争の英雄で、初代軍司令官でもあります。
日本軍政時代に大隊長を務めたため、東京・市ケ谷の防衛省構内には、スディルマン将軍の像が設置されているなど、日本にも関わりの強い人物です。
スディルマン将軍の正面像が描かれた直径55mmの大型銀貨であり、金貨も同様のデザインで発行されています。
銀貨としては発行枚数が少なく希少性があることから、インドネシアの銀貨でも注目したいコインです。
インドネシア バビルサ 10000ルピア銀貨 1987年
概要 | 内容 |
発行国 | インドネシア |
発行年 | 1987年 |
額面 | 10000ルピア |
直径 | 34mm |
重量 | 19.43g |
発行枚数 | 25,000枚 |
品位 | 925/1000銀 |
バビルサは、インドネシアのスラウェシ島周辺に生息する野生のイノシシですが、他のイノシシにはない特徴的な見た目をしています。
その犬歯は生きる限り伸び続け、顔面を突き破って伸び続けるため異様な風貌になります。
さらに犬歯は湾曲しながら伸び続けることから、やがて頭に刺さってしまい命を落とすようです。
コモドドラゴンと同様にインドネシアの特徴的な生き物として話題に上がることも多いバビルサの躍動感のあるデザインの銀貨となっています。
インドネシア ジャワトラ 2000ルピア銀貨 1974年
概要 | 内容 |
発行国 | インドネシア |
発行年 | 1974年 |
額面 | 2000ルピア |
直径 | 39mm |
重量 | 28.28g |
発行枚数 | 18,000枚 |
品位 | 925/1000銀 |
ジャワトラは、インドネシアのジャワ島にのみ生息していたトラであり、1980年に絶滅が宣言されました。
こちらの銀貨が発行された段階ではジャワトラの絶滅は宣言されておらず、自然保護を目的に発行された銀貨でした。
しかし、最後の一頭と思われる個体が死んでから30年後の2018年に発見報告がなされています。
絶滅宣言がされたジャワトラに思いを馳せることができる勇ましい後姿がデザインされた銀貨です。
インドネシアのアンティークコインに関するよくある質問
インドネシアのアンティークコインに関するよくある質問をまとめました。
- インドネシアのアンティークコインはどこで購入できる?
- インドネシアの金貨・銀貨を売却する方法は?
それぞれ詳しく見ていきましょう。
インドネシアのアンティークコインはどこで購入できる?
インドネシアのアンティークコインは、コイン専門店を中心に購入可能です。
オークションサイトなどを利用して購入できますが、素性のわからない個人が出品するコインの場合は贋作や相場に沿わない価格での購入などのリスクが伴います。
アンティークコイン初心者の方は、信頼できるコイン専門店で購入するのが安心といえます。
インドネシアの金貨・銀貨を売却する方法は?
インドネシアの金貨・銀貨は、当サイト「コインライブラリー・プリンシパル」を通して売却可能です。
インドネシアのアンティークコインに限らず、世界中のアンティークコインの買取を受け付けています。
詳しくはこちらのページからお問い合わせお願いします。
まとめ
インドネシアでは、インドネシアならではのデザインの金貨・銀貨が発行されているため、他の国では見られないユニークなデザインのアンティークコインが見つかります。
ヒンドゥー教のガルーダやインドネシアに生息するコモドドラゴンなどの動物コインが欲しい方は、インドネシアのコインにも目を向けてみましょう。
アンティークコインの購入方法はこちらの記事で紹介しています。