タイは現代においても立憲君主制が続いている国家であり、現在のチャクリー王朝の君主が描かれたコインが発行されてきました。
チャクリー王朝では君主がラーマを名乗り、特にラーマ9世は人気の高い国王であり、コインも数多く発行されています。
歴代の君主の肖像が描かれたコインに、デザインも秀逸なものが多い国となっているので、アンティークコインの収集の幅を広げたい方におすすめです。
この記事では、タイのアンティークコイン特集としておすすめの金貨・銀貨を紹介します。
タイのアンティークコイン
タイ王国は東南アジアに位置する立憲君主制国家であり、ほかの立憲君主制国家と比較しても国王の権利が強い傾向にあり、国王の政治や国軍への介入が認められている国です。
伝統的にも国王の人気が高く、日本の天皇と同様に君主の誕生日は祝日とし、国中が国王の誕生日を祝うお祭りになります。
国王の人気が高いタイの王室では、アンティークコインで代表的なイギリス王室と同様に君主の肖像が描かれたコインが発行されてきました。
また、ほかの国と比較しても国王だけでなく王妃に関連するイベントも多く取り行われており、その影響から国王だけでなく王妃が単体で描かれているコインが複数枚発行されているのも特徴です。
タイで発行されたアンティークコインを実際に見ていきましょう。
タイのおすすめ金貨
タイのおすすめ金貨を紹介します。
- タイ ラーマ9世 シリキット王妃生誕36年 600バーツ金貨 1968年
- タイ ラーマ9世 治世25周年 400バーツ金貨 1971年
- タイ ラーマ5世 4バーツ金貨 1894年
タイ ラーマ9世 シリキット王妃生誕36年 600バーツ金貨 1968年
| 概要 | 内容 |
| 発行国 | タイ |
| 発行年 | 1968年 |
| 額面 | 600バーツ |
| 直径 | 27mm |
| 発行枚数 | 45,829枚 |
| 状態 | FDC |
ラーマ9世の時代に発行された、シリキット王妃の生誕36年を記念して造られた金貨です。
タイは干支による周期でお祝いをする慣習があることから、3周期にあたる36年でお祝いしています。
シリキット王妃はラーマ9世とともにタイ国内では絶大な人気を誇る王妃です。
そのため、タイのコインでも非常に人気が高い金貨となっています。
タイ ラーマ9世 治世25周年 400バーツ金貨 1971年
| 概要 | 内容 |
| 発行 | タイ |
| 発行年 | 1971年 |
| 額面 | 400バーツ |
| 直径 | 23mm |
| 重量 | 10g |
| 発行枚数 | 46,584枚 |
| 品位 | 900/1000金 |
こちらはラーマ9世の肖像が描かれた治世25周年に発行された400バーツ金貨です。
ラーマ9世は農村の開発や貧困の解消に尽力した国王であり、自ら地方の巡視に訪れ、国民に寄り添う姿を見せたことから国民から高い人気を得ました。
国王自ら生活水準を下げて質素かつ倹約的なライフスタイルを実行したことでも有名であり、足るを知る生活を呼びかけました。
眼鏡をかけたラーマ9世の右向き肖像が描かれており、先ほど紹介したシリキット王妃と同じ方向を向いています。
タイのアンティークコインを集めるなら、その見栄えからシリキット王妃の金貨とラーマ9世の金貨をセットで集めたいところです。
タイ ラーマ5世 4バーツ金貨 1894年
| 概要 | 内容 |
| 発行 | タイ |
| 発行年 | 1894年 |
| 額面 | 4バーツ |
| 直径 | 16mm |
| 重量 | 3.3g |
| 品位 | 997/1000金 |
こちらの金貨は、チャクリー王朝の紋章と模様とともに中心にゾウが描かれた1800年代のタイで発行された金貨です。
金貨の額面は4バーツであり、ラーマ5世の時代に発行されたアンティークコインになります。
コインの状態や、どの時代に発行されたかによって価値が大きく変わってきますが、小型の金貨でありながら数千ドル以上で落札されることもあります。
タイのアンティークコインを収集するなら必ず見るデザインになるので、確認しておきましょう。
タイのおすすめ銀貨
タイのおすすめ銀貨を紹介します。
- タイ ラーマ9世 母王生誕75周年 150バーツ銀貨 1975年
- タイ ラーマ9世 世界自然保護基金設立 35 周年 100バーツ銀貨 1997年
- タイ ラーマ6世 1バーツ銀貨 1913-1918年
タイ ラーマ9世 母王生誕75周年 150バーツ銀貨 1975年
| 概要 | 内容 |
| 発行 | タイ |
| 発行年 | 1975年 |
| 額面 | 150バーツ |
| 直径 | 35mm |
| 重量 | 22g |
| 品位 | 925/1000銀 |
ラーマ9世の母王であるシーナカリン王太后の生誕75周年を記念して発行された銀貨です。
眼鏡をかけて正面をむいているシーナカリン王太后の肖像が描かれています。
ラーマ9世自身の肖像にもいえますが、コインに描かれる肖像で眼鏡を着用しているのは、比較的発行年が新しいコインにしか見られない珍しい特徴になります。
王妃だけでなく母である王太后の肖像が描かれるコインが記念に発行されることから、タイの王室が愛されていることがわかるでしょう。
タイ ラーマ9世 世界自然保護基金設立 35 周年 100バーツ銀貨 1997年
| 概要 | 内容 |
| 発行 | タイ |
| 発行年 | 1997年 |
| 額面 | 100バーツ |
| 直径 | 30mm |
| 重量 | 15g |
| 品位 | 900/1000銀 |
ラーマ9世の世界自然保護基金設立 35 周年を記念して発行された銀貨です。
こちらのラーマ9世の肖像は左向きであり、自然保護にちなんでトラが描かれています。
コインに描かれるタイの動物にはゾウが描かれることが多いですが、こちらの銀貨では毛並みまで細かく掘られたトラであり、動物コイン好きにはうれしい銀貨です。
タイ ラーマ6世 1バーツ銀貨 1913-1918年
| 概要 | 内容 |
| 発行 | タイ |
| 発行年 | 1913-1918年 |
| 額面 | 1バーツ |
| 直径 | 30.4mm |
| 重量 | 15g |
| 品位 | 900/1000銀 |
ラーマ6世は、歴代国王をラーマと呼ぶことに決めた人物であり、文化・文芸の才能に優れた国王でした。
タイ王朝で初めて海外留学を実践した国王でもあり、多くの功績を残しています。
ラーマ6世の左向き肖像に、3頭のゾウが正面・右・左とそれぞれ違う方向を向いています。
タイのアンティークコインに関するよくある質問
タイのアンティークコインに関するよくある質問をまとめました。
- タイのアンティークコインを購入する方法は？
- タイの金貨・銀貨を売却する方法は？
それぞれ詳しく見ていきましょう。
タイのアンティークコインを購入する方法は？
タイのアンティークコインはコイン専門店を中心に取り扱われていますが、日本での流通数が少ないことから、近年ではあまり見かけません。
オークションサイトで出品されていることもありますが、安全性を重視するならコイン専門店から購入することを推奨します。
コイン専門店では、万が一にもコインが贋作であった場合の永久買戻し保証などの保証が充実しており、相場に沿った価格でコインを購入できます。
タイの金貨・銀貨を売却する方法は？
タイの金貨・銀貨は当サイト「コインライブラリー・プリンシパル」で買取を受け付けています。
タイのアンティークコインに限らず、世界中のアンティークコインの売却を受け付けているので、現金化したいコインがあれば買取のご依頼を検討ください。
詳しくはこちらのページからお問い合わせお願いします。
まとめ
タイのアンティークコインは、人気の高いラーマ9世をはじめ、関連するコインがいくつも発行されています。
タイで発行された金貨・銀貨は近年になって需要が高まったことから、日本のアンティークコイン市場では姿を消しつつあるため、希少性があります。
アンティークコインの購入方法はこちらの記事で紹介しています。
