アメリカで発行された銀貨は、銀そのものの価値を大きく上回るほどの価値を有しています。
その中でも代表的な例は、銀貨でありながら約12億円という価格で落札されたフローイング・ヘア・ダラー銀貨があります。
銀貨でも高い希少性を有しているコインであれば、買取に出すことで非常に高い価格が付くこともあるのがアンティークコインの特徴です。
この記事では、アメリカ銀貨の価値を買取価格を決定するポイントとともにご紹介し、代表的な銀貨の価値も解説します。
アメリカ銀貨の価値と買取価格を決定する3つのポイント
アメリカ銀貨の価値と買取価格を決定するポイントは3つあります。
- 銀としての価値
- コインそのものの希少性
- 買取を行なう店舗
それぞれ詳しく見ていきましょう。
銀としての価値
銀貨に含有されている銀そのものについても価値を有しており、毎日発表される銀価格をもとに価値が決定されます。
アメリカ銀貨であれば、投資用の銀貨として発行されるイーグル銀貨が銀としての価値で買取価格が決定する仕組みです。
純度の高い銀貨であるほど、銀としての価値を増しやすく、信頼できる国が発行した投資用の銀貨であれば信用性が高くなります。
コインそのものの希少性
買取において高額になるのは、銀貨に希少性がある場合であり、100年以上前に発行されたアンティークコインを中心に価値が認められる場合です。
このような銀貨の代表的な例は後ほど詳しく解説しますが、銀そのものの価値と比較して数倍や数十倍になることも多く、場合によっては数百倍、数千倍を超えることも。
銀貨で高価買取を期待するなら、コインそのものの希少性が重要になります。
買取を行なう店舗
買取における価値を考えるなら、コインだけでなく、その価値を判断する店舗も重要になります。
例えば、買取を行なう店舗が買取を依頼されたアメリカ銀貨の価値を知らずに、銀そのものの価値で銀貨を査定してしまうことも考えられます。
価値が分かる他の店舗であれば、銀自体の価値を大きく超える値がついたとしても、買取に出す店舗を間違えれば、銀貨に価値があったとしても認められないのです。
銀貨一枚の値段はどうやって決まるのかについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
銀貨一枚の値段はどうやって決まる? 銀の価格推移についてもご紹介
アメリカ銀貨で約12億円の価値を持つフローイング・ヘア・ダラー銀貨
画像引用:https://www.pcgsasia.com/valueview/index?cid=721&specno=6051
アメリカ銀貨の中でも最も高い価格が付けられ、価値が認められている銀貨には、フローイング・ヘア・ダラー銀貨があります。
フローイング・ヘア・ダラー銀貨とは、アメリカ合衆国連邦政府によって初めて発行された1ドル銀貨のことです。
見本として鋳造されたこちらの銀貨は、2013年のオークションへの出品で銀貨としては異例の12億という価格で落札されました。
歴史的な背景から1794年~1795年中ごろまでしか作られていない銀貨であり、彫刻師のロバート・スコットによる自由の女神とリースに囲まれたアメリカの国鳥である鷲を描いた作品です。
希少性が高いことに加えて、フローイング・ヘア・ダラー銀貨だけでなくアメリカで発行されたコインはその完成度からコレクター需要が非常に高いため、レプリカが作られるほどの人気です。
コレクター全体における需要だけでなく、大変希少なフローイング・ヘア・ダラー銀貨は、銀貨であっても10億を超える価値が付けられるほどのアメリカ銀貨の最高峰といえるアンティークコインになります。
アンティークコインの高額落札事例のランキングについてはこちらの記事にまとめています。
アンティークコインの高額落札ランキング 高価な価値を持つコインを紹介
代表的なアメリカ銀貨の価値
代表的なアメリカ銀貨について紹介し、その価値について解説します。
- イーグル銀貨 1オンス
- モルガンダラー(リバティコイン) 1ドル銀貨
- アイゼンハワー 1ドル銀貨
アメリカの銀貨の種類をさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事をチェックしてください。
アメリカ銀貨の種類を一覧形式で紹介! 3つの特徴についても解説
イーグル銀貨 1オンス
概要 | 内容 |
発行国 | アメリカ |
発行年 | 2018年 |
額面 | 1ドル |
直径 | 40mm |
重量 | 31g |
品位 | 900/1000 |
イーグル銀貨は、アメリカ造幣局によって発行され、銀による価値と法定額面の1ドルが保証されている銀貨です。
アメリカが発行する純銀の銀貨の中でも最も流通量が多く、知名度が高いので、アメリカ銀貨といえばイーグル銀貨を連想する人もいるのではないでしょうか。
その価格は銀に連動しており、発行枚数が多いため、基本的には希少性は認められにくいので、含有されている銀そのものの価値がイーグル銀貨の価値になります。
モルガンダラー(リバティコイン) 1ドル銀貨
概要 | 内容 |
発行国 | アメリカ |
発行年 | 1921年 |
額面 | 1ドル |
直径 | 38mm |
重量 | 26g |
品位 | 銀90.0%, 銅10.0% |
モルガンダラーは、彫刻家のジョージ・T・モルガンが自由の女神と鷲をデザインしたことから、このように呼ばれています。
1ドル銀貨として、広く一般的に1878年~1921年に流通していましたが、デザインの完成度が高く、コレクターの収集対象になっています。
しかし、歴史的な背景から1905年~1920年は実質的に製造が停止されており、発行年や発行された造幣局によっては高い希少性を持つモルガンダラーもあり、数百万円で取引された銀貨もあるため、アメリカ銀貨を代表する価値と人気を持ったアンティークコインです。
アイゼンハワー 1ドル銀貨
概要 | 内容 |
発行国 | アメリカ |
発行年 | 1972年 |
額面 | 1ドル |
直径 | 38mm |
重量 | 24g |
品位 | 400/1000 |
アメリカの歴代大統領が描かれた1ドル銀貨もアメリカを代表する銀貨になり、こちらはドワイト・D・アイゼンハワーが描かれた銀貨です。
通常貨は銅とニッケルの合金が使用されていますが、コレクター用に発行された銀貨には銀が含まれています。
アメリカ銀貨としては人気シリーズではありますが、希少性自体は高くないコインが多いため、買取価格は控えめになることも多くなります。
さまざまな1ドル銀貨を紹介しましたが、1ドル銀貨の種類について知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
1ドル銀貨の価値は? おすすめのコインと購入・買取方法を紹介
アメリカ銀貨の価値についてよくある質問
アメリカ銀貨の価値についてよくある質問をまとめました。
- アメリカ銀貨の買取価格が高額になることはある?
- アメリカ銀貨の買取が依頼できる場所は?
それぞれ詳しく解説します。
アメリカ銀貨の買取価格が高額になることはある?
フローイング・ヘア・ダラー、モルガンダラーなど一部の銀貨で、高い価値を持ったアメリカ銀貨もあります。
ほとんどのアメリカ銀貨の価値は、100ドルに満たない場合も多く、価値を持つ銀貨を入手するにはコインの選び方が重要です。
ただし、希少性が認められる銀貨であれば銀貨であることに関わらず、高い価値を持ち、高額で買取されることもあります。
アメリカ銀貨の買取が依頼できる場所は?
希少性が認められるアメリカ銀貨の買取を依頼できる場所は、コイン専門店になります。
当サイト「コインライブラリー・プリンシパル」は、希少性の高いアンティークコインを金貨・銀貨や地域にとらわれず買取を実施しています。
外国貨幣評価書、カタログ、オークションログなど、あらゆるコインに対する情報網を有しているので、コインの価値を正確に査定することが可能です。
買取をご希望の方はこちらのページからお問い合わせお願いします。
まとめ
アメリカ銀貨で高額落札事例を生んだコインの例と代表的なコインについて紹介しながら、その価値について解説しました。
銀そのものの価値で査定する場合は、高額な価値になることはありませんが、アンティークコインとしいて希少性で価値を計るなら、銀貨も高い価値を持つことがあります。
アンティークコイン投資などで銀貨を選ぶ理由についてはこちらの記事をチェックしてください。