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公開日 2022.7.7更新日 2022.7.7

投資における税金対策とは? 節税に優秀な投資方法を4つ紹介

日本では投資の利益に税金がかかるため、少しでもお金を手元に残すために税金対策が必須となっています。

また、投資方法によっては所得税や相続税・贈与税などを節約できるメリットがある場合もあります。

投資の税金を考えるなら、それぞれの投資においてどのような対策が取れるのかを知っておくことが重要です。

この記事では、投資において税金対策や節税において優秀な投資方法を紹介し、個人と法人でできる税金対策の範囲の違いについても解説していきます。

投資において税金対策が重要な理由

投資において税金対策が重要な理由

投資や資産運用を検討する際、最も目がいきやすいのはリターンの大きさなどのメリットであり、リスクの低さなどのデメリットも考えながら総合的に優れた方法を選ぶのが基本です。

しかし、メリットやデメリットだけでなく、成功して利益を得た際の税金や、その対策に関しても始める前に理解しておくことも重要になります。

その理由について、簡単に解説していきます。

  • 日本で投資にかかる税金は海外と比較しても高いから
  • 手元に残る資金が増えるから

日本で投資にかかる税金は海外と比較しても高いから

日本では投資に対して税金がかかることが常識ですが、海外では必ずしも投資の利益に対して税金がかかるわけではありません。

日本では株式に対する売却税が20.315%(所得税+住民税+復興特別所得税)かかりますが、世界にはシンガポールマレーシアのように不動産の賃料収入以外の投資にかかる税金が0%の国もあります。

無税の国や、日本よりも投資にかかる税金が低い国では、税金対策をそれほど重視しなくても問題はなく、無税であればそもそも税金対策という概念自体が存在しません。

しかし、日本では基本的に投資の利益には税金がかかるので、他の税金の安い国と比較して税金対策が重要になるということです

日本の投資家も無税の国に移住するケースもありますが、ほとんどの人にとって難しい税金対策であるため、日本に居住していることを前提として税金対策を考えていきます。

手元に残る資金が増えるから

税金対策が重要な理由は、手元に残る資金をできる限り増やすということが大きな目的になります。

投資の利益に対してかかる税金は投資によって異なりますが利益に対して、20%の税金がかかるとすれば、100万円の利益を得ても実際に手元に残るお金は80万円ということです。

しかし、20%の税率を10%に減らす手段や、非課税にする手段があるなら、手元に残るお金は普通に納税するよりも増えることになります。

また、投資をしたことで間接的に他の税金が節約できることもあるので、結果的に支払う税金が減ることから投資によって手元に残るお金が増えたといえるでしょう。

資産運用の利益を最大化するには、投資の知識だけでなく、税金に関する知識を理解しておくことは避けて通れません

手元に残る資金を増やすためにも、税金対策について理解を深めておきましょう。

税金対策ができる投資方法一覧

それでは、税金対策ができる投資方法を一覧形式で紹介します。

  • 投資信託
  • 株式投資
  • 不動産投資
  • アンティークコイン投資

投資信託

個人型確定拠出年金iDeCo

投資信託は、主につみたてNISA個人型確定拠出年金iDeCoを利用した税金対策ができます。

つみたてNISAを利用すれば、年間40万円の投資額に対して最大20年、非課税で運用可能です。

iDeCoは、投資信託の利益にかかる税金が非課税になるだけでなく、さまざまな恩恵が受けられます。

iDeCoは年金制度であるため、積み立てた掛け金は所得控除の対象になるため、投資を続けながら税金の節約が可能です。

60歳になり年金を受け取る際は、受け取り方によって退職所得控除公的年金等控除のいずれかの対象になります。

ただし、iDeCoは60歳まで資金の引き出しが不可能であるため、節税のメリットや税金対策としても優秀ですが、老後の資金準備以外の目的で運用ができません

株式投資

NISA

株式投資ではNISAを利用することによって、年間120万円の投資額にかかる利益が5年間非課税になります。

NISAで投資をしない場合は、株式で得られる配当は分離課税を選択して20.315%の課税を受けることもできますが、総合課税で申告することも可能です。

総合課税で申告すると給与などの所得と合算して税金を納めることになります。

所得税は累進課税であるため、所得が少ない方にかかる税金は20%を下回り、一方で所得が多い方の税金は20%を上回るので、自身の所得を把握してどちらの申告方法がお得か判断して選択することが重要です。

また、株式投資で損失を出した場合は、100万円の利益と30万円の損失を合算する形で申告することにより、70万円分の利益にのみ税金がかかり、30万円の利益には税金がかからなくなる損益通算も利用可能です

不動産投資

不動産投資 節税

不動産投資は、税金対策がしやすい投資方法として知られています。

不動産所得は総合課税にあたりますが、所得を得るためには修繕や管理に掛かった費用などを経費として申告することが可能です。

不動産投資でかかった経費を申告すると、所得や利益に対して赤字所得を差し引く損益通算が利用できるので、給与に対する節税にもつながります。

不動産の購入費も経費に含まれ、不動産の購入費は減価償却を利用して、数年に渡って分けて経費を申告することが可能であるため、高い税金の節約効果を生むことが期待できます

アンティークコイン投資

アンティークコイン投資 税金

アンティークコイン投資は、100年以上前の希少価値の高いコインを保有してその価値の上昇に期待して利益を得る投資方法ですが、こちらの投資方法にも税金がかかります。

譲渡所得として課税されますが、5年以下の短期譲渡所得であれば売却価額から購入代金と投資に掛かった費用と50万円を差し引いた額が総合課税の対象となり課税されますが、5年以上保有すると長期譲渡所得となり、課税の対象金額が2分の1になります。

具体的な計算方法は下記の通りです。

  • 短期譲渡所得=売却価額–(購入代金–費用)–50万円
  • 長期譲渡所得=売却価額–(購入代金–費用)–50万円×1/2

参考:橋本広明税理士事務所

アンティークコイン投資は長期向けの資産運用の方法ですが、長期的に保有すること自体が税金対策にもなるということが挙げられます

後ほど詳しく解説しますが、アンティークコイン投資はやり方によっては相続税対策にもなるので、税金対策の方法としても優れています。

アンティークコイン投資にかかる税金について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

アンティークコイン投資の税金とは? 購入・売却・相続にかかる税金

投資の税金対策は人によってできる範囲が異なる

投資 税金対策 法人

投資の税金対策は、個人であるか法人であるかによってできる範囲が異なります。

法人化しなければ行えない税金対策もあれば、個人でなければ行えない税金対策もあるので、立場によって変わる税金対策の範囲を理解しておくことも重要です。

それぞれの税金対策の範囲について考えていきましょう。

サラリーマン(個人投資家)

サラリーマンや、法人化していない個人投資家は投資で得た利益を事業所得にすることができません。

法人の事業所得に対してかかる税金は、平成30年4月以降に業務を開始した法人に対して年800万円を超える利益に対して 23.20%かかります。

サラリーマンや個人投資家は所得が増えるほど税率が上昇し、最大で45%の税率が課せられることから、投資で所得を得ている個人が税金対策として法人化することで、税金節約効果が高くなる場合があります。

一方で、個人が法人化せずに税金対策をしたほうがいい場合は、投資における収益が少なく、他の所得と合算しても税率が法人税以上に高くならないときです。

基本的には、日常的に投資を行ない利益を得ている場合でなければ、法人化は考えずにここまで紹介した個人投資ができる税金対策を重視したほうがよいでしょう。

法人(会社の社長)

すでに資産管理会社など投資に関する法人を立ち上げている方や、投資で日常的に利益を得ていて税率の高さから法人化の予定がある場合は、法人が行える税金対策を利用することが可能です。

法人の場合は、投資にかかった経費を広く申告することが可能であり、書籍やセミナーへの参加費用なども事業に関係があれば経費として申告できます。

そして、損益通算をする場合は、株式の損失を不動産の利益と相殺して申告することも可能になり、申告の自由度が高まります。

投資方法によっても、法人化することでさまざまな恩恵が得られ、株や投資信託のように分離課税ではなく、所得によって税率が増額する総合課税の投資方法を選択した場合に税金が気になってきたタイミングで法人化すれば税金対策として効果を発揮しやすいでしょう

税金対策も兼ねる長期運用に適したアンティークコイン投資のメリット

税金対策も兼ねる長期運用に適したアンティークコイン投資のメリット

税金対策とは、それを行う人の所得や資産の状況、選んだ投資方法によっても最適解が異なるため、一概にこの資産運用が税金対策に優れているとはいえません

しかし、長期を前提とした運用に適していて税金対策も兼ねる方法を挙げるならアンティークコイン投資になります。

アンティークコイン投資が、長期運用という前提において税金対策においてどのようなメリットを持っているか解説していきます。

  • 長期投資であれば税金を納める回数も少ない
  • 実勢価格と相続税評価額に差が出る性質
  • 法人ならアンティークコインの購入費を経費にできる場合がある

長期投資であれば税金を納める回数も少ない

投資は短期よりも長期であるほうが支払う税金は節約しやすいといわれています。

例えば、100万円を運用して1年以内の短期で120万円の利益が出ても、売却をすると20万円に対して一定の税金がかかるため、20%かかると仮定するなら、売却すると税金が引かれ116万円に減ってしまいます。

しかし、投資は含み益がいくら発生していたとしても利益を確定させなければ税金は徴収されないので、売却しなければ利益を含む120万円の運用を続けていけるということです

最終的に税金を支払うことに違いありませんが、運用を続ける限りは税金の徴収を受けずに資産を増やすことができるため、短期や中期で利益確定を繰り返すよりも1つの投資対象に長期的に運用したほうが税金を納める回数も少なく、資産を増やす上でも有利になりやすいのです。

アンティークコイン投資は売買において税金を納める回数は購入時の消費税を除いて、売却益が発生したときのみであり、5年以上の保有で税金が優遇されます。

長期保有すること自体が税金対策としてメリットが大きいことからも、アンティークコイン投資は長期投資における税金節約に優れているといえるでしょう

実勢価格と相続税評価額に差が出る性質

アンティークコインのような実物資産は、実際に取引が成立する実勢価格と相続税の課税対象となる相続税評価額に差が出ることがあります。

相続税評価額は、税金を徴収する上で妥当な価格にする必要があるため、過去の取引価格を基に算出するか、専門家の知見を用いて財産を評価して算出しており、この評価額に基づき相続税を決定する仕組みです。

算出方法は妥当なものであっても、実勢価格と相続税評価額には差が生まれることがあり、相続税評価額が実勢価格を下回る場合は、相続税を節約することも可能になります

アンティークコイン投資の長期保有は自身だけでなく、後の世代にも遺しやすい資産を作るという意味でも優秀です。

法人ならアンティークコインの購入費を経費にできる場合がある

資産運用や投資に関係する法人であれば、アンティークコインを投資目的で購入する場合、購入費を経費にできる場合があります。

申告した経費は会社の他の投資などの事業で得た利益とも相殺可能であるため、法人の税金対策にも利用できます。

アンティークコイン投資で得た利益も他の事業での損失と損益通算が可能です。

相続税の節約や、法人によるアンティークコインの購入費や利益の取り扱いは、正しく申告するなら税理士などの専門家による税務判断が必要不可欠です。

相談をせずに自身で判断して申告すると税務リスクを背負う可能性もあるので、専門家に相談することを推奨します

アンティークコイン投資の節税方法についてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

アンティークコイン投資の節税方法は? 節税が可能な3つのタイミング

投資における税金対策に関するよくある質問

投資における税金対策に関するよくある質問をまとめました。

  • 長期投資と短期投資ではどちらのほうが節税メリットは高い?
  • 長期投資と税金対策におすすめのアンティークコイン投資を始めるには?

それぞれ詳しく解説します。

長期投資と短期投資ではどちらのほうが節税メリットは高い?

アンティークコイン投資 税金

短期の場合は利益確定を何度もすることから、税金がかさみやすくなることが多いです。

また、確定申告をする場合も取引数が増えるほど申告の手間がかかりやすくなるデメリットもあります。

保有中は税金を納める必要がなく、投資額と含み益を合計した資産価値を持つ投資対象となる資産をそのまま保有し続けるほうが税金対策になりやすいです。

基本的には税金を納める回数が少ない長期投資を前提にした投資方法のほうが節税に関するメリットは高いといえるでしょう。

ただし、現行法に基づいた基本的な税金に関する考え方による見解であり、今後の税制の改正や、増税による状況の変化や、取引方法や利益確定のタイミングによっては、この限りではない可能性があります

長期投資と税金対策におすすめのアンティークコイン投資を始めるには?

コインライブラリー・プリンシパル

アンティークコイン投資は長期運用向けの投資方法であり、5年以上の長期保有で課税所得額が減少する性質と、相続税対策にも利用できる可能性があることから税金対策としても優秀です。

始めるなら、アンティークコイン投資に特化したコイン専門店を利用して始めることをおすすめします。

当サイト「コインライブラリー・プリンシパル」は、アンティークコイン投資に特化したコイン専門店であり、アンティークコインだけでなく投資や税金対して知見を持ったスタッフが在籍しています。

税金対策に関する相談も受け付けているため、相続税対策などの専門家の見解が必要なケースにも対応しています

資産運用と税金対策の相談もできる場所となっているので、詳しくはこちらのページからお問い合わせください。

まとめ

投資の税金対策について解説しましたが、税金対策をするなら基本的には長期投資を前提に対策を講じることをおすすめします。

今回、長期運用によって節税メリットのある投資方法としてアンティークコイン投資を紹介しましたが、アンティークコイン投資について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

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この記事の著者

アンティークコイン ジャーナル編集部

英国王室シリーズから古代コインまで、幅広い年代のコインの紹介だけではなく、試鋳貨、造幣局による違い、彫刻家、リストライク、などアンティークコインの魅力や楽しめる知識をフラットに情報提供している。編集長は、英国王室コインと、動物コインシリーズが好き。

アンティークコイン ジャーナル編集部

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