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公開日 2022.5.2更新日 2022.5.2

フランソワ2世のおすすめコイン2選! 妻メアリーも含めた歴史を解説

フランソワ2世(フランス王在位1559-1560)は、アンリ2世の息子であり、スコットランド女王メアリー・ステュアートの夫でもあります。

病弱であったフランソワ2世は、アンリ2世の死後に即位しますが翌年に死亡します。死因は脳炎でした。

この記事では、フランソワ2世の生い立ちと歴史を妻メアリーの歴史にも触れながら解説し、おすすめコインを2種類紹介します。

フランソワ2世の生い立ちと歴史

フランソワ2世

画像引用:https://www.larousse.fr/encyclopedie/images/Fran%C3%A7ois_II/1004893

父親 アンリ2世
母親 カトリーヌ・ド・メディシス
配偶者 メアリー・ステュアート
王朝 ヴァロワ朝(ステュワート朝)
家名 ヴァロワ家

フランソワ2世は、フランス王アンリ2世とカトリーヌ・ド・メディシスの間に生まれたヴァロワ朝第10代フランス王です。

スコットランド女王メアリー・ステュアートの配偶者でもあったため、スコットランドの共同統治者の立場にあった人物になります。

フランソワ2世の歴史について3つの章に分けて解説します。

  • メアリー・ステュアートと結婚
  • 父王アンリ2世の死によりフランス王に即位
  • 16歳で脳炎により死亡

メアリー・ステュアートと結婚

1544年、カトリーヌ・ド・メディシスが初めて授かった男児がフランソワ2世であり、1545年に父がアンリ2世に即位すると皇太子となりました。

耳に関する先天性の病気を持っていたとされ、病弱であったといわれています。

このときスコットランド女王メアリー・ステュアートは、母がフランスのギーズ家出身であったことから国内の事情を鑑みて5歳のときにフランスに逃がしていました。

幼少の頃からフランスで育ったメアリーとフランソワ2世は1558年に結婚し、フランソワ2世は事実上スコットランドの共同統治者の立場となります

アンリ2世の主張はメアリーの運命を決定づけた?

フランソワ2世とメアリー・ステュアートが結婚した年に、イングランドではエリザベス1世が新たに女王として即位します。
ヘンリー8世の娘であったことから即位しましたが、エリザベス1世の母親は罪人として処刑されたアン・ブーリンであり、一時期は庶子として扱われていました。
これに対して、メアリーの義理の父親になったアンリ2世は将来的にイングランドを支配するために、ヘンリー8世の姉であるマーガレット・テューダーの子孫メアリーのほうが、罪人の子であるエリザベス1世よりも女王にふさわしいと主張したのです。
アンリ2世の主張が認められることはありませんでしたが、メアリー・ステュアートは自身がイングランド女王になる資格があると思い込むきっかけとなったといわれています。

父王アンリ2世の死によりフランス王に即位

アンリ2世の影響力により、エリザベス1世の王位に疑問を抱く勢力が増えなかった理由は、翌年の1559年にモンゴムリ伯との馬上槍試合で負った傷が原因で没したからです。

この年にフランソワ2世は正式に即位し、ヴァロワ朝の第10代フランス王となります。

当時フランソワ2世は15歳であったため摂政を必要としませんでしたが、政治経験がないことと持病があったことから母カトリーヌが摂政をするよう当時の大臣は指示していました。

しかし、カトリーヌはアンリ2世を失ったショックが大きかったことから、ギーズ公フランソワに実権を委ねます。

この判断は、フランス国内のカトリックによるプロテスタントの弾圧であるサン・バルテルミの虐殺につながることとなりました。

16歳で脳炎により死亡

フランソワ2世は持病が悪化し、中耳炎を引き起こします。

医者は開頭手術を提案しましたが、母カトリーヌがこれを拒否し、結果的に中耳炎が脳葉に達し、1560年、16歳で脳炎により死亡しました。

ヴァロワ朝は弟のシャルル9世が引き継ぎ、妻メアリー・ステュアートは未亡人となりました。

フランソワ2世とメアリーの間には子供がいなかったため、フランスによるスコットランド支配の野望は潰えることとなります

フランソワ2世を亡くしたメアリーのその後

フランス王妃の立場を失い、未亡人となったメアリーはイングランド女王の座を狙うためにテューダー家の人間であるヘンリー・ステュアートと再婚します。
周囲からも反対され妨害も受けた上に、ヘンリーは両親に甘やかされて育った自分勝手な男であり、浮気にも走ったことからメアリーはこの結婚を後悔するようになります。
さまざまな思惑が絡みヘンリーは殺害され、今度はボスウェル伯ジェームズ・ヘップバーンと再婚。
しかし、この伯爵は敵も多かったため、反対派から国内で反乱を起こされ、女王の座を退き、王位を息子のジェームズ6世に譲ります。
メアリー1世が亡命先として頼ったのは、自身が女王の座を奪おうとしたエリザベス1世であり、血縁関係にあることからエリザベス1世は渋々受け入れます。
最終的にエリザベス1世の反対派に諭され、暗殺計画を企てたことが発覚し、エリザベス1世により処刑されました。

フランソワ2世のレアなコイン2選

フランソワ2世は、フランス王としての在位期間が1年程度であったことから発行されたコインは非常に希少であり、フランスとスコットランドの両方でコインが発行されています。

フランソワ2世のコインを2つ紹介します。

  • フランソワ2世 テストン銀貨 1558年~1560年(スコットランド)
  • フランソワ2世 テストン銀貨 1559年(フランス)

フランソワ2世 テストン銀貨 1558年~1560年(スコットランド)

フランソワ2世 テストン銀貨 1558年~1560年(スコットランド) フランソワ2世 テストン銀貨 1558年~1560年(スコットランド)

発行国 イギリス(スコットランド)
発行年 1558年~1560年
額面 テストン
グレード
直径 29mm
重量 6.13g
品位 不明
発行枚数 不明
状態

フランソワ2世がメアリー・ステュアートと共にスコットランドの共同統治者であった時代に発行された銀貨です。

表面には、FとMが重なった文字が描かれており、これはフランソワ2世とメアリーのイニシャルを表しています。

裏面は、スコットランドとフランスの紋章が半分ずつ描かれているのが特徴です。

発行期間が少なく、デザイン性が高いことから銀貨であっても希少価値を持ちます。

フランソワ2世 テストン銀貨 1559年(フランス)

フランソワ2世 テストン銀貨 1559年(フランス)

発行国 フランス
発行年 1559年
額面 テストン
グレード
直径 不明
重量 9.28g
品位 不明
発行枚数 不明
状態

フランソワ2世がフランス王の時代に発行された銀貨がこちらになります。

しかし、肖像はアンリ2世のものとなっており、裏面には盾と王冠が描かれています。

フランスのコインついて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

フランス アンティークコインの歴史と価値【12種のコイン・メダル】

フランソワ2世のアンティークコインでよくある質問

それでは、フランソワ2世のアンティークコインでよくある質問をまとめました。

  • フランソワ2世の希少性の高い金貨・銀貨を購入するには?
  • フランソワ2世のコインを高く売るための買取先は?

それぞれ詳しく解説します。

フランソワ2世の希少性の高い金貨・銀貨を購入するには?

フランソワ2世のコインで市場に広く流通しているのは銀貨のみであり、イギリス(スコットランド)、フランスの2か国のコインが流通しています。

フランソワ2世のコインを購入するなら素性の分からない個人が出品できるようなオークションサイトは利用せず、信頼できるコイン業者を利用しましょう。

なぜなら、オークションサイトではコインが相場とかけ離れた価格で取引されていることもあるので、高値で購入してしまう危険性があるからです。

フランソワ2世のコインを高く売るための買取先は?

コインライブラリー・プリンシパル

フランソワ2世のコインは2か国に存在しているため、幅広くコインの買取を行なう業者に任せることをおすすめします。

当サイト「コインライブラリー・プリンシパル」では、スコットランドを含むイギリスのコインとフランスのコインのどちらも買取可能です。

コインの鑑定から買取までサポートし、できる限りの高価買取と迅速な現金化を実現します。

当サイトにコインを出品することもできるので、詳しくはこちらのページを参照してください。

まとめ

フランソワ2世は、14歳で結婚し、16歳で亡くなったフランス王でしたが、後に妻のメアリーもヴァロワ朝も破滅しています。

この時代はフランスとスコットランドにとっても歴史の転換点になる時代であったといえます。

アンティークコインの代表的な鑑定会社であるPCGS社では16世紀のコインまでを鑑定の対象としていますが、16世紀のアンティークコインを集めるなら歴史を理解するとよりコイン収集が楽しくなりますよ。

フランソワ2世のコインを購入する

この記事の著者

アンティークコイン ジャーナル編集部

英国王室シリーズから古代コインまで、幅広い年代のコインの紹介だけではなく、試鋳貨、造幣局による違い、彫刻家、リストライク、などアンティークコインの魅力や楽しめる知識をフラットに情報提供している。編集長は、英国王室コインと、動物コインシリーズが好き。

アンティークコイン ジャーナル編集部

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