ジェローム・ボナパルト（ヴェストファーレン王在位：1807-1813）は、ナポレオン1世の3番目の弟で、ボナパルト家の末弟にあたる人物です。
ナポレオン1世の成功により裕福に育てられたジェロームは、第一帝政の没落後も裕福な暮らしを続け、ナポレオン3世による第二帝政でも政治に参加しています。
この記事では、ジェローム・ボナパルトの金貨・銀貨を紹介し、その生い立ちと歴史について解説します。
ジェローム・ボナパルト（ヴェストファーレン王）の生い立ちと歴史
画像引用：https://www.napoleon.org/en/history-of-the-two-empires/paintings/jerome-on-the-bridge-of-a-ship/
| 父親 | シャルル・マリ・ボナパルト |
| 母親 | マリア・レティツィア・ボナパルト |
| 配偶者 | エリザベス・パターソン |
| カタリーナ・フォン・ヴュルテンベルク | |
| ジュスティーヌ・ペルソリ | |
| 子供 | ジェローム・ナポレオン1世 |
| ジェローム・ナポレオン・シャルル | |
| マチルド | |
| ナポレオン・ジョゼフ・シャルル・ポール |
ジェローム・ボナパルトはナポレオン1世の弟で、フランスの傀儡国家であり、かつてドイツに存在したヴェストファーレン王国の国王です。
それでは、生い立ちと歴史を3つの章に分けて解説します。
- ナポレオン1世の成功により裕福に育てられる
- エリザベスとの離婚とヴェストファーレン王への即位
- 第一帝政没落の後は裕福な人生を送る
ナポレオン1世の成功により裕福に育てられる
ジェローム・ボナパルトは、シャルルとレティツィアの間に生まれた子供であり、ナポレオン1世の3番目の弟ですが、その年の差は15歳以上離れていました。
同じ家族の元に生まれたジェロームですが、ナポレオン1世の成功により家庭の状況は他の兄弟とは異なっていたため裕福に育てられます。
また、生まれて3ヶ月で父シャルルを亡くしたことで、他の兄弟よりも教育が厳しくなかったといわれています。
他の兄弟とは異なりジュリー大学で教育を受けることもできたことから特別扱いされた存在であったといえるでしょう。
エリザベスとの離婚とヴェストファーレン王への即位
兄ナポレオン・ボナパルトから好かれていたジェロームは、海軍への入隊を勧められます。
海軍時代にアメリカ合衆国ボルチモアに滞在時に、商人の娘であるエリザベス・パターソンと出会い現地で結婚しました。
しかし、この結婚は血族をヨーロッパ王家とつながりを持たせようとしていたナポレオンの怒りを買います。
ナポレオンは25歳以下の結婚には両親の同意が必要という法律をもとに結婚を無効にし、ジェロームも手を尽くしましたが強制的に離婚することになり、エリザベスは失意の中でジェロームとの子供を産んだそうです。
その後は、ナポレオンの思惑通り、ヴュルテンベルク王フリードリヒ1世の娘であるカタリーナと政略結婚し、1808年にティルジットの和約によってナポレオンが作った傀儡国家ヴェストファーレン王国の国王に即位しました。
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第一帝政没落の後は裕福な人生を送る
1812年のロシア遠征でジェロームは勝手に戦線を離脱してしまいます。
このことに関するお咎めを受けることなくナポレオン1世は1813年のライプツィヒの戦いに敗北、その2年後にナポレオン1世が復権したワーテルローの戦いにも参戦しました。
ジェロームのその後の人生はワーテルローの戦いの直後には逮捕されそうになったこともありますが、裕福な生活を過ごしたといわれています。
ナポレオン3世による第二帝政が始まると唯一生き残った叔父として政治に介入しました。
前妻カタリーナが亡くなり、1840年にジュスティーヌ・ペルソリと再婚し、1860年に75歳でその生涯を終えました。
第二帝政が終焉を迎え、ナポレオン3世の子供であるナポレオン・ウジェーヌ（ナポレオン4世）が亡命後に死亡すると、ナポレオンの家督はジェロームの子孫に引き継がれます。
現在のナポレオン家は、ジェロームとカタリーナの子供であるナポレオン・ジョゼフ・シャルル・ポールの子孫が引き継ぎ、現在はシャルル・ナポレオンとその息子ジャン・クリストフ・ナポレオンがナポレオン7世を名乗り、競合状態にあります。
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ジェローム・ボナパルトの金貨・銀貨を紹介
それでは、ジェロームの金貨・銀貨をそれぞれ1つずつ紹介します。
- ジェローム･ボナパルト 10フラン金貨 1813年
- ジェローム･ボナパルト 5フラン銀貨 1809年
ジェローム･ボナパルト 10フランケン金貨 1813年
| 発行国 | ドイツ |
| 発行年 | 1813年 |
| 額面 | 10フラン |
| グレード | － |
| 直径 | 17mm |
| 重量 | 3.23g |
| 品位 | 不明 |
| 発行枚数 | 2,045枚 |
| 状態 | － |
ドイツのヴェストファーレン王国で発行された10フラン金貨であり、発行枚数が少ないことから希少性が高いです。
国王であるジェローム・ボナパルトの月桂冠を付けた左向き肖像画描かれています。
ヴェストファーレン王国ではフランスのフランを基準にしたものとターレルを基準にしたものがあり、フランを基準にしたアンティークコインは非常に希少価値が高いです。
ジェローム･ボナパルト 5フラン銀貨 1809年
| 発行国 | ドイツ |
| 発行年 | 1809年 |
| 額面 | 5フラン |
| グレード | － |
| 直径 | － |
| 重量 | － |
| 品位 | － |
| 発行枚数 | － |
| 状態 | － |
金貨と同様の経緯で発行されたジェローム・ボナパルトの銀貨です。
こちらは金貨とは異なり、右向きに描かれた肖像画となっています。
ジェローム･ボナパルトのアンティークコインでよくある質問
それでは、ジェローム・ボナパルトのアンティークコインでよくある質問をまとめました。
- 希少性の高いジェロームの金貨・銀貨の購入方法は？
- ジェロームの金貨の買取価格を上げるためには？
それぞれ詳しく解説します。
希少性の高いジェロームの金貨・銀貨の購入方法は？
ジェロームの金貨・銀貨は、ヴェストファーレン王国の王であったときに発行されたものですが、在位期間の短さや2つの通貨が存在したこともあり発行枚数が少ないです。
200年以上前に発行されたことから状態のよいジェロームのアンティークコインが市場に出回るだけで高い価値を持ちます。
アンティークコインを購入するなら、真贋保証付きで、コインの下見が可能な業者と取引するのがよいでしょう。
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ジェロームの金貨・銀貨の買取価格を上げるためには？
希少性の高いジェロームのアンティークコインをお持ちで売却を検討しているなら、できる限り買取価格を上昇させたいところです。
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まとめ
ナポレオン1世の子供であるナポレオン2世が亡くなり、ナポレオン3世の息子であるナポレオン・ウジェーヌ（ナポレオン4世）が亡くなった結果、ナポレオンの家督を継いだのはジェロームの子孫となりました。
ナポレオン一族で現代まで血族が続いたジェロームの金貨・銀貨は、時代背景の影響もあり希少性が高く、資産防衛を目的に保有するならうってつけのアンティークコインです。
