金貨を購入するうえで最も気をつけたいことは、偽物を購入しないことであるため、本物と偽物の見分け方を知りたい方もいることでしょう。
薬品や、試金石などを利用して調べる方法もありますが、本物であることが分かっても価値を下げる原因となるので利用できません。
また、偽物を避けるなら、金貨の偽物が作られる理由と偽物を購入しないための金貨の購入先選びが重要になります。
この記事では、コインを傷つけない方法に限定した金貨の本物と偽物の見分け方を紹介し、金貨の偽物が作られる理由や、注意点についても紹介します。
金貨の偽物が作られる理由
見分け方を知る前に金貨の偽物が作られる理由を知ることで、どのような金貨に偽物が多いのか、見分ける難易度が分かるようになります。
金貨の偽物が作られる主な理由は3つあります。
- 金そのものの希少性が高いから
- コインそのものの価値が非常に高いから
- レプリカとして作られている
それぞれ詳しく見ていきましょう。
金そのものの希少性が高いから
金貨に含有している金には希少性があり、一定の価値を持つため、売却には当日の金価格に基づいて価値が付けられます。
1オンス(約31g)の金貨の価値は、1gあたりの金価格が8,000円と仮定すると、24万8,000円です。
メイプルリーフ金貨や、ウィーン金貨などの純金で投資用に発行されている金貨は、重さによっても異なりますが、1枚で数万円~数十万円の価値があることになります。
偽物を作るとき、他の安い金属に金メッキを塗っただけのコインを製造して、純金の金貨として売れば、違法に金貨の代金をだまし取る手口が考えられます。
よって、知名度の高い投資用の金貨は、上記の手口を理由に偽物が作られやすいということです。
メイプルリーフ金貨などの金貨の種類について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
金貨の種類とは? 地金型金貨・収集型金貨に分けて代表的なコインを紹介
コインそのものの価値が非常に高いから
一方で、金貨のなかには、金そのものの価値だけでなく、世界でも現存枚数が限られたコインそのものの希少性が高い金貨も存在します。
一般的に、100年以上前に発行されたコインを指すアンティークコインも上記の金貨に該当します。
アンティークコインの金貨は、1枚で数百万円から数千万円以上の価値を持つコインも存在するので、絵画で贋作が作られるように金貨でも贋作が作られているのが現状です。
ただし、投資用の金貨よりも偽造が難しいことも多い精巧なアンティークコインは、偽物のクオリティにばらつきがあり、金貨に対する知識がない方でも簡単に見分けられるケースもあります。
そのため、偽物の報告は知名度の高い投資用の金貨よりも少ない数になっているものの、偽物が作られる理由は十分にあるので注意が必要です。
レプリカとして作られている
偽物が作られる理由としては、偽物を偽物として販売するために作られるレプリカもあります。
レプリカの金貨は、レプリカであることを明言したうえで、基本的には鑑賞用に希少価値がないコインとして販売されます。
価格も本物と比較にならないほど安く、商品説明でも明言されているので、レプリカを本物と間違えて購入することはないでしょう。
個人が出品できるオークションサイトなどでは、レプリカを本物であると偽って販売されるケースも0ではありませんが、レプリカとして作られた金貨を見分けるのは難しくなく、よく見れば判別できるようになっています。
金貨の本物と偽物の見分け方
金貨の本物と偽物の見分け方を3つ紹介します。
- 本物と偽物を見比べる
- 重さを計る
- 鑑定会社に送る
それぞれ詳しく見ていきましょう。
本物と偽物を見比べる
贋作のクオリティはコインによっても異なるので、図柄を見比べればコインに知識がない方でも本物と偽物を見比べることができる場合があります。
見比べるときに具体的にどこを見た方がよいかについては、2点のポイントがあるので参考にしましょう。
- 図柄の彫りの深さの違い
- コインのエッジ
平面の図柄だけを本物と比較して見比べても判別できる偽物は非常にクオリティが低いものとなっているので、一定の精度がある偽物は立体的に見比べる必要があります。
コインの図柄の彫りの深さは、本物と偽物を比較したときに、偽物のほうが彫りの甘さが目立ちやすいです。
そして、金貨のエッジ(ふち)にも注目すると、ギザが並んでいる場合や、エッジにも刻印が彫られている場合があります。
本物と偽物を比較したとき、エッジのギザの数が本物と偽物で比較したときに、偽物のほうが粗いことも多いです。
本物のコインの図柄を知りたい場合は、有名なコインであればインターネットから本物とされる複数の画像を収集しましょう。
重さを計る
投資用の金貨を購入するとき、金そのものの希少性を理由に贋作を作る場合は、他の異なる金属を使って安く贋作を作ることでお金をだまし取ろうと考えます。
つまり、上記のケースでは、本物の金を使って偽物を作ることは考えにくいということです。
よって、本物の金貨の正しい重さを知っておけば、重さを計るだけで偽物であることを判別できる可能性が高くなります。
細かい重量まで計れる計量器を利用して、正確に偽物であるかどうかを判別していきます。
金貨の種類によっては摩耗を考慮する必要があるので、マイナスの範囲で重量に多少の誤差がある場合は、偽物であると断定できません。
しかし、摩耗とは考えにくい0.1g以上の違いや、重量が本物よりもプラスであった場合は、その時点で偽物であることがわかります。
重さを計る方法は金貨に傷をつけずに可能であり、特定の金貨に対しては偽物の判別がしやすく、誰でも実行しやすい方法となっています。
鑑定会社に送る
金貨を傷つけずに真贋を信頼できる方法で判別したいなら、権威ある鑑定会社に送るのが最善になります。
すでに購入した金貨に対してしか行えませんが、真贋を確実に判別したい場合は、鑑定会社に相談するのが良いでしょう。
金貨の偽物に関する注意点
金貨の偽物に関する注意点をまとめました。
- 返品・返金を求めるのは難しい
- 偽物を購入してしまうリスクのある購入先を避ける
それぞれ詳しく見ていきましょう。
返品・返金を求めるのは難しい
万が一にも、金貨の偽物を購入してしまった場合、返品・返金を求めるのは難しいです。
金貨の偽物を売買したときに責任を問えるのは、偽物であることを分かったうえで売ったときになります。
また、最初から偽物を売るつもりだった詐欺師は、長期的に続けるつもりがないため、コインが偽物と気づく頃にはすでに連絡のつかない状態になっていることもあります。
解決には、法的な争いになることは避けられず、現実としては泣き寝入りするケースがほとんどです。
そのため、購入してしまった時点で、どうすることもできない可能性が高いので、偽物を購入しないための工夫が重要になります。
アンティークコインの詐欺の手口について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
偽物を購入してしまうリスクのある購入先を避ける
偽物の見分け方はあるものの、購入してから鑑定会社に送る以外では、見分けられるかどうかは偽物のクオリティ次第になります。
そのため、偽物を購入してしまうリスクを抑えるなら、個人が出品できるオークションサイトなどを避けて、信頼できる購入先で金貨を購入することです。
金貨の信頼できる購入先では、金貨の偽物に対する永久買戻し保証を付けているコイン専門店も存在します。
万が一にも、金貨が贋作であったことが後に発覚した場合は、買戻しを保証してくれるので、安心して金貨を購入できることでしょう。
このように信頼して金貨が購入できる専門店のみで金貨を探すようにすれば、偽物を見分けるまでもなく、購入してしまうリスクを抑えることが可能です。
金貨の本物と偽物の見分け方に関するよくある質問
金貨の本物と偽物の見分け方に関するよくある質問をまとめました。
- 金貨の偽物を避ける方法はありますか?
- 金貨が本物であることを保証しているコイン専門店はある?
それぞれ詳しく見ていきましょう。
金貨の偽物を避ける方法はありますか?
金貨の偽物を見分けられるようになれば、一定のクオリティ以下の偽物を購入してしまう心配はないでしょう。
ただし、精度の高い贋作を掴んでしまうリスクはあるので、そもそも偽物が売られてしまう市場で金貨を購入しないことが重要です。
素性の分からない個人が簡単に出品できるオークションサイトでの取引は避けたほうが良いでしょう。
永久買戻し保証などの保険が金貨に付帯しているコイン専門店を利用して購入することをおすすめします。
金貨が本物であることを保証しているコイン専門店はある?
鑑定会社で鑑定済みであり、万が一にも偽物であった場合にも永久買戻し保証を付けることで、安心して金貨をお買い求めいただけるコイン専門店には「コインライブラリー・プリンシパル」があります。
金貨を含むアンティークコインを適正な価格で自由な取引ができることを目指し、すべての金貨について真贋保証しています。
保証が充実しているので、金貨に興味があっても偽物であることに不安を感じている方が初めて金貨を購入するのにおすすめです。
また、当サイトでは、コインの買取も受け付けているので、詳しくはこちらのページからお問い合わせください。
まとめ
金貨の本物と偽物を見分ける方法について解説しましたが、真贋を見きわめるのではなく、最初から偽物を購入する可能性がある信頼性の低い購入先を利用しないことが安全です。
偽物を掴んでしまうリスクを下げるなら、金貨をできる限り安全に購入できる購入先から購入するようにしましょう。
金貨の購入先についてはこちらの記事で紹介しています。