過去から現在に至るまでに発行されたコインを材質で分けると、金貨・銀貨・銅貨の3種類のコインが主に挙げられます。
コインはその材質によって特徴と価値が異なり、金貨であれば希少性が評価され現在では投資対象になり、銅貨は低コストで製造できることから他の金属と複合させることもありますが現在も通貨として使用されています。
希少性や価値でいえば金貨>銀貨>銅貨の順になりますが、コイン自体の希少性が高い場合はプレミア価格が付くことによって価値が逆転することもあり、アンティークコイン投資はこの性質を利用して高い資産価値を持つ仕組みです。
この記事では、金貨・銀貨・銅貨の3種類のコインの特徴と価値について解説します。
金貨・銀貨・銅貨の3種類のコインの特徴
それでは、金貨・銀貨・銅貨の3種類のコインの特徴をそれぞれ見ていきましょう。
金貨
金貨は、3種類のコインのなかでも最も高い希少性を持ち、錆びにくく劣化しにくいことから高い鑑賞性を持つため人気が高いです。
地球に埋蔵されている金量には限りがあるので、金で作られた金貨は一定の価値を持ち、金本位制と呼ばれる制度では金貨が通貨として使用された歴史もありました。
現在は通貨として使用されるのではなく、地金型金貨として投資用やコレクター用として毎年金貨が発行されています。
アンティークコインにおいても劣化しにくい性質やから多くの高額で取引されるコインが金貨であり、高い人気を集めているのも特徴です。
金貨の種類について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
金貨の種類とは? 地金型金貨・収集型金貨に分けて代表的なコインを紹介
銀貨
銀貨は、流通用の通貨として古くから使用されてきたコインであり、錆が出て劣化することもある素材になります。
3種類のコインでは最も通貨として発行された歴史が古く、アンティークコインで16世紀以前のコインを収集する場合は銀貨がメインです。
通貨として発行されることもあり、投資用のコインとして発行されることもあるので、現在もさまざまな用途で銀貨が発行されています。
投資用のコインは基本的に金貨が人気ですが、ブリタニア銀貨などの一部のコインが人気を集めています。
銀貨の種類について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
銀貨の投資方法は? 価値の推移と投資できる銀貨を一覧形式で紹介
銅貨
銅貨は他のコインと比較しても希少性が低く、低コストで製造することが可能なコインになります。
そのため、現在も通貨として流通しているのは銅貨が主流であり、私たちが現在も使用している10円玉は「10円青銅貨幣」であり、100円玉は「100円白銅貨幣」です。
実際に使用して分かる通り、銅貨は劣化しやすいコインになります。
アンティークコインとしても、高額で取引されることが少ないですが、希少性を持つ銅貨は高い価格で取引されることもあります。
金貨・銀貨・銅貨の価値を比較
それでは、金貨・銀貨・銅貨の3種類のコインの価値を比較していきましょう。
入手のしやすさ | 貴金属の価値 | |
金貨 | △ | 〇 |
銀貨 | 〇 | △ |
銅貨 | ◎ | × |
入手のしやすさ
入手のしやすさは時代によって異なりますが、現在ではどのコインも入手しようと思えば、金貨であっても数万円から購入できます。
ただし、金貨に関しては意識して投資用の金貨を購入するなどの行動を起こすか、プレゼントされたことがなければ、一般的に保有していないことも多いでしょう。
入手しようと思えば多くの人ができるものの、意識して購入しなければ金貨が手元にある人も少ないのが現代の金貨の価値観といえるかもしれません。
現在の日本の硬貨では銀貨は発行されていませんが、金貨よりも安価に入手できる手段も多いので、欲しいと考えれば誰でも入手できるコインとなっています。
金貨はかつて庶民には手が届かないほど価値がある時代もありました。金貨の価値の推移について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
金貨1枚あたりの価値の推移は? 中世から現在までの変化を解説
貴金属の価値
金・銀・銅はそれぞれ買取価格やレートが設定されており、コインも一般的に流通している通貨でなければ含有している金属の価値で買取に出せます。
金価格は1gあたり数千円程度、銀貨は1gあたり数十円程度が現在におけるおおよそのレートとなっています。
銅は産業用に1キロや1トンという単位で取引されることが普通であるため、銅貨が純銅であったとしても銅の価値はないにも等しいです。
しかし、金よりも貴金属として価値が高いのはプラチナなどがあり、近年ではプラチナ貨も販売されることがあり、金属を担保にした高い価値を持ちます。
3種類のコインで比較すると金貨が貴金属として最も価値が高いですが上があり、銅貨に関しては含有量が少なすぎるため金属としての価値がほとんどありません。
銀貨が金貨よりも銅貨が銀貨よりも価値を持つケース
貴金属としてはの価値は、金貨>銀貨>銅貨で間違いありません。
しかし、コインは銀貨が金貨よりも価値を持つケースや、銅貨が銀貨よりも価値を持つケースがあります。
コインとして高い希少性を持つ場合
そのコインが銀貨であっても銅貨であっても世界に限られた枚数しかなく、高い希少性を持つ場合です。
この場合は金属の価値に対してプレミア価値が乗るため、銀貨であっても100万円以上の価値があり、普通の金貨よりも高値で取引されるコインや、銅貨で10万円以上の価値があり、通常の銀貨よりも高く取引されるコインが生まれてきます。
コインの価値が決定される理由は、貴金属の価値に加えて、希少性による価値があり、希少性が高ければ高いほど大きな価値を持つのです。
コインをコイン専門店で買取に出す場合は、貴金属の価値とプレミア価値の両方が加味されて買取価格が算出されます。
アンティークコイン投資では貴金属の価値ではなく、年々高まる希少性による価値の上昇に期待して取引されます。
アンティークコインの価値について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
アンティークコインの価値は? 買取価格を左右するグレードについても解説
貴金属の価値に影響されない
アンティークコインを中心にコインのプレミア価格による価値の高い銀貨・銅貨は独自のメリットを持っています。
金貨のように含有している金の価値に加えてプレミア価値を持っているコインのほうが買取価格も上がり、お得に感じるかもしれません。
しかし、貴金属の価値は毎日算出される金価格に影響され、経済の状況によっては高騰・暴落することがあります。
アンティークコイン投資は、コインのプレミア価値が経済状況に連動しにくいことから、安全資産として知られています。
経済の状況によって変動する貴金属の価値の割合が大きくなりやすい金貨は、貴金属価格の変動が大きくなりやすい経済状況が不安定な状況では安全資産にはなりにくいです。
一方で、銀貨や銅貨は貴金属としての価値が低いか、全くないので、アンティークコインにおける純粋なプレミア価値で取引しやすいことから、経済状況によってはメリットが大きく、人気を集めることがあります。
アンティークコイン投資について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
アンティークコイン投資とは? 3つのメリット・デメリットを解説
金貨・銀貨・銅貨の3種類のコインに関するよくある質問
金貨・銀貨・銅貨に関するよくある質問をまとめました。
- 投資する場合はどのコインがおすすめ?
- 希少価値を持つ金貨・銀貨・銅貨を購入できる場所は?
それぞれ詳しく見ていきましょう。
投資する場合はどのコインがおすすめ?
貴金属に対して投資をする場合は、銅貨は選択肢に入らず、金貨・銀貨に加えてプラチナ貨が選択肢に挙げられますが、最も主流であるのは金貨です。
プラチナは株式と連動しやすい性質があることからリスク資産としての側面が強く、銀は金に価格が連動しやすいですが、金よりも値動きが激しいのでリスクが高いといわれているからです。
アンティークコイン投資で投資するコインを選ぶ場合は、貴金属で選ぶというよりも、希少性が高まるかどうかで選択します。
ただし、予算が少なく、経済状況が不安定の場合は貴金属としての価値が低い銀貨・銅貨から選ぶことで高値掴みのリスクを避けられるので、貴金属から選ぶのもありです。
コイン投資の種類について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
希少価値を持つ金貨・銀貨・銅貨を購入できる場所は?
アンティークコイン投資にも利用される希少価値を持つ3種類のコインである金貨・銀貨・銅貨を購入できる場所はコイン専門店です。
当サイト「コインライブラリー・プリンシパル」は、コインの産地や材質にとらわれず幅広い仕入れを行っています。
金貨・銀貨・銅貨・メダル・古代コイン・大判、小判から好きなアンティークコインが選べます。
またアンティークコインを購入するだけでなく、希少価値の高いコインを売却することも可能です。
詳しくはこちらのページからお問い合わせください。
まとめ
金貨・銀貨・銅貨の特徴とその価値について解説しましたが、アンティークコイン投資ではすべてのコインが高い希少性を持っていれば高額のコインに化ける可能性があります。
貴金属としての価値を持たないコインも貴金属価格と連動しにくく経済状況が不安定なタイミングに強いメリットを持つのです。
3種類のコインの特徴を理解して、アンティークコインを購入してみましょう。
アンティークコインの購入方法について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。