ホーム コラム 基礎知識・豆知識 インディアンコイン(インディアン金貨)の偽物と本物の見分け方

  • 基礎知識・豆知識

公開日 2022.12.16更新日 2022.12.16

インディアンコイン(インディアン金貨)の偽物と本物の見分け方

インディアンコイン(インディアン金貨)は知名度も人気も高い金貨であるため、偽物も多く流通してしまっているのが現状です。

図柄の複製に粗がある金貨や、精度の低い偽物であれば見分け方さえ理解していれば、見分けることができます。

ただし、偽物が多く流通していることで知られている金貨であることから、買取を検討している場合は鑑定書など本物であることが証明できなければ買取は難しいです。

この記事では、インディアンコイン(インディアン金貨)の偽物と本物の見分け方を解説します。

インディアンコイン(インディアン金貨)は偽物が多い金貨

インディアンコイン(インディアン金貨)

インディアンコインは、アメリカのアンティークコインのデザイナーとして高く評価されているオーガスタス・セント=ゴーデンズ氏によってデザインされています。

10ドル金貨と5ドル金貨・2.5ドル金貨ではデザインが異なり、こちらのインディアンコインは若いインディアンが描かれているように見えることからヤングインディアンと呼ばれます。

実際には、自由の女神がインディアンの被り物をすることで、アメリカの融和の象徴にするという目的でデザインされているとセント=ゴーデンズ氏が明かしました。

こちらのインディアンコインは、流通数が多くいため、基本的には地金価格で取引されますが、一部のプレミアつくインディアンコインは通常の数十倍~数千倍の価格で取引されることもあります。

知名度と人気が高く、一部の金貨はプレミアがつくことから、贋作の製造対象となってしまい、現在も偽物が広く流通している状態です。

そのため、インディアインコインを購入したいと考えている場合は、偽物の見分け方を知っておく必要があります

インディアンコインの価値やプレミアについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

インディアンコイン(インディアン金貨)の価値とプレミアについて

インディアンコインの偽物と本物の見分け方

アンティークコイン投資入門

インディアンコインの偽物と本物の見分け方は3つあります。

  • 図柄の彫り
  • 重量を比較する
  • 鑑定機関への依頼

それぞれ詳しく見ていきましょう。

図柄の彫り

現在広く確認されている贋作の多くが、本物と比較して彫りが浅いものが多いです。

コインに直接触れられるなら、触っても引っ掛かることがなく、滑らかになります。

彫りが浅い場合は、コインを見るだけでも少しぼやけた印象に映ることもあります。

また、インディアンコインは被り物である羽の彫りの緻密さから、本物のデザインと比較することで、贋作における彫りの稚拙さが分かることも。

精度の低い贋作であれば図柄を見比べるだけでも偽物であると見分けることもできるので、まずはよくインディアンコインを観察しましょう

重量を比較する

インディアンコインは、一部のプレミアがつくコインを除いて、地金価格に基づいて取引されることが多いので、贋作の場合は原料に金を使用せず、別の安価な金属に金メッキを塗っているケースが大半です。

使用している金属が異なる場合は、重量を比較することで偽物であることを判別できます。

インディアンコインの重量を10ドル・5ドル・2.5ドルでそれぞれまとめました。

額面 重量
10ドル 16.718g
5ドル 8.359g
2.5ドル 4.180g

例えば、10ドル金貨の重さを計ったとき16.6g以下であった場合は、金属の摩耗で減った重量であるとは考えにくいので、偽物である可能性が非常に高いです。

一方で、16.718gを超える場合は、元の重量より増えることはないので、偽物であると断定できます。

金以外の金属を使用している場合は、本物のコインと重量を比較すれば異なる可能性が高いため、重さを計るだけでも高い精度で偽物を判別可能です

鑑定機関への依頼

すでにインディアンコインを購入していて、鑑定書もなく、本物であることを確実に証明できない場合は鑑定機関に依頼するのが良いでしょう。

PCGS社や、NGC社のようなアンティークコインでも権威ある鑑定機関に直接鑑定してもらえば、真贋を見きわめられます。

インディアンコインの買取を検討している方も鑑定書がなければ、買取を円滑に進められないため、本物である可能性が高いコインでも鑑定機関に依頼するのが良いです。

インディアンコインの見分け方に関するよくある質問

インディアンコインの見分け方に関するよくある質問をまとめました。

  • 同じインディアンコインでもデザインが違うのは偽物?
  • 鑑定書がなくてもインディアンコインは買取できる?

それぞれ詳しく見ていきましょう。

同じインディアンコインでもデザインが違うのは偽物?

インディアンコインの代表的な図柄は、ヤングインディアンと呼ばれる自由の女神がインディアンの被り物をした10ドル金貨です。

しかし、5ドル金貨と2.5ドル金貨は、オールドインディアンと呼ばれる老人のインディアンが描かれた図柄となっています。

よって、デザインが異なるインディアンコインであっても種類が異なるだけであり、偽物ではありません。

鑑定書がなくてもインディアンコインは買取できる?

インディアンコインは偽物も多く流通しているので、買取で本物であることが証明できない場合は、基本的に新たに鑑定が必要です。

PCGS社やNGC社など権威のある鑑定会社に送れば鑑定してもらえます。

コインの鑑定に関する相談は当サイト「コインライブラリー・プリンシパル」で受け付けています。

インディアンコイン以外の希少性の高いコインの買取も鑑定の相談から受け付けているので、詳しくはこちらのページからお問い合わせお願いします。

まとめ

インディアンコインは、偽物も流通しているため、新たに購入するのであれば注意して購入しましょう。

偽物を見分ける方法を理解するだけでなく、オークションなど素性の分からない個人が出品できるオークションサイトを利用せず、信頼できる取引先から購入することも重要です。

基本的には、地金価格をもとに取引されることが多いですが、プレミアがつくと非常に価値のある金貨となっているので、偽物を見分けて本物を取引すれば、高い買取価格が付くことも期待できます。

金貨を購入・売却する

この記事の著者

アンティークコイン ジャーナル編集部

英国王室シリーズから古代コインまで、幅広い年代のコインの紹介だけではなく、試鋳貨、造幣局による違い、彫刻家、リストライク、などアンティークコインの魅力や楽しめる知識をフラットに情報提供している。編集長は、英国王室コインと、動物コインシリーズが好き。

アンティークコイン ジャーナル編集部

関連コラム