投資信託の始め方と購入する時の3つの注意点をわかりやすく解説!

投資信託を始めたいと考えても始め方が分からないので、一歩が踏み出せない人もいるかと思います。

投資信託を始めるのは非常に簡単です証券会社で口座を開設すればすぐにでも購入できます

しかし、何も知らない状態ではどの銘柄を購入すればいいのか分かりませんし、購入は簡単ですが投資信託の購入には注意点もあります

この記事では投資信託の始め方を3つのSTEPで解説したうえで、メリットと注意点についても解説していきます。

目次

投資信託の仕組み

投資信託とは、投資家から集めた資金をもとに運用のプロが金融商品に投資し、その運用成果を分配する金融商品です

投資信託は、ファンドとも呼ばれ、運用のプロのことをファンドマネージャーと呼びます。

投資対象は国内・海外の株式と債券、他にも不動産などが対象になります。

投資家は直接金融商品を運用せず、運用会社に任せられるので、初心者にもおすすめの金融商品と言われます

次は、投資信託の仕組みについてみていきましょう。

投資信託には、販売会社(証券・銀行)運用会社(信託投資会社)受託会社(信託銀行)の3つの組織が関わっています。

投資家は販売会社となる証券会社や銀行に投資信託の申し込みをし、分配した利益を渡す役割を担います

運用会社は投資信託を作り、運用を指示する役割なので3つの中でも運用成果を決める上で最も重要な役割をします

受託会社が投資家から集めたお金を管理し、実際に運用しています

投資家がやり取りをするのは販売会社のみですが、運用と管理を担当する会社が関わっていることを理解しておきましょう

投資信託の仕組みについてさらに詳しく知りたい人はこちらの記事をチェックしてください。

投資信託(投信)とは?基本的な仕組みを紹介!

次は、投資信託を始める具体的なメリットについて解説していきます。

投資信託を始めるメリット

投資信託を始めるメリットは3つあります。

  • 少額から始められる
  • 他の投資と比較して分散投資がしやすい
  • 種類が多いので選択肢が豊富

少額から始められる

投資にはある程度まとまったお金が必要であると考える人が多いと思います。

しかし、投資信託は少額から始めることができる金融商品で、安いものであれば100円から投資を始めることができます

また、投資信託には金融庁の定める厳しい基準を満たした信用性の高い投資信託があります

その基準の中に最低購入金額が1,000円以下という条件があることから、信用性の高い投資信託も少額で購入できることが分かるでしょう

もちろん、すべての投資信託が少額から購入できるわけではありませんが、最低購入金額の安い投資信託を選べば少ない初期投資額から始められます

しかし、最低購入金額で始めたとして結果が得られなければ意味がないと考える人もいるでしょう。

あなたがどれくらいの利益を上げたいのか、何のために投資をしたいのかに合わせて投資信託をいくらから始められるか紹介している記事がありますのでチェックしてみてください。

投資信託(投信)いくらから始められる?購入費用の内訳を徹底解説!

投資信託は少額から始められるので、余裕資産のある人に関わらず、様々な人に合った投資の方法が実現しやすいです。

他の投資と比較して分散投資がしやすい

投資信託は株や債券とは異なり、1つの投資対象ではなく複数の対象に投資をするので分散投資がしやすいです

例えば、株式を投資対象にした投資信託は株価指数に連動し、複数の株式に対して投資をする金融商品となっています

銘柄の名前に米国株式とついていればアメリカの複数の株式、国内株式とついていれば国内の複数の株式が投資対象となっています。

連動する指数や、具体的な投資対象はその投資信託の目論見書を読むことにとって知ることができます。

投資対象を1つにするとその投資対象が債務不履行や倒産に陥った場合にすべてを失ってしまいますが複数であればリスクの分散ができます

投資信託は分散投資がしやすいため、投資のリスクを軽減できる金融商品であるといえます。

また、先ほど投資信託と株は異なると説明しましたが、投資信託と株の違いを具体的にまとめた記事があるので、投資信託と株の詳しい違いについて知りたい人はこちらの記事をチェックしてください。

株と投資信託(投信)の違い!初心者はどっちを買うべき?

種類が多いので選択肢が豊富

投資信託の種類は非常に多く、選択肢が広いのも特徴です。

国内であるか海外であるかはもちろん、投資対象が債券であるか株式であるかによっても投資信託の商品性は異なります

運用方針にも種類があり、インデックスファンドであれば指数に連動した運用をしますが、アクティブファンドは指数以上の運用成果を目指します。

また、購入の形式も公募私募があり、公募型の投資信託は基本的に誰でも購入できますが私募型の投資信託のように特定の投資家以外購入できない投資信託もあります

他にも株式のように上場している投資信託であるETFや、不動産を投資対象とする投資信託であるREITがあります。

また、投資信託によっては分配金を出す投資信託もありますが、出さない投資信託もあります

このように投資信託の種類は非常に多く、その中には安定した値動きをする投資信託もあれば、ハイリスクでおすすめできない投資信託もあります

金融庁が定める信用性の高い投資信託は2019年10月現在で166本であり、信用性の高い投資信託の数だけでも選択肢の幅が広いことが分かるかと思います。

また、投資信託の種類を7つの分類方法で詳しく解説している記事もあるので、投資信託の種類について詳しく知りたい人はこちらの記事をチェックしてください。

投資信託(投信)の種類とは?7つの分類方法を詳しく解説!

リスクの低さで選ぶなら債券型投資信託

たくさん種類があることは分かったけど、結局何に投資をしたらいいのか分からない

選択肢の広さはメリットですが、何を購入していいのか分からないといった状態になりやすいのも事実です。

それは、利益を上げたいのであれば株式型投資信託、分配金で安定して利益を得たいのであればREITなど、どのような目的で投資信託を運用したいのかによって異なります。

しかし、できる限りリスクの低い投資信託を運用したいということであれば、債券型投資信託がおすすめです

投資対象である債券はリスクが非常に低い金融商品であるため、債券型投資信託の値動きは非常に緩やかです

そのため、利益も少ないですが損失も少ない、ローリスクローリターンな投資信託であるといえます。

一言で投資信託といっても種類によってリスクとリターンが異なるので、自身の運用方針や投資の目的に合わせて投資信託を選択するようにしましょう。

リスクの低さが魅力の債券型投資信託について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

債券型投資信託とは? 仕組みや買い時、メリットについて徹底解説!

投資信託のメリットについて理解していただけたところで、次は投資信託の始め方について解説していきます。

投資信託の始め方

投資信託は次の3つの手順で始めることができます。

  1. 投資信託の運用方針を決める
  2. 口座を開設する
  3. 投資信託の購入方法を選択

投資信託の運用方針を決める

投資信託に限らず資産運用を始める際はどれだけ投資をして、どれくらいお金を増やすのか運用方針を定めましょう。

10年後までに上げる利益の目標を決めるのもよいですし、老後の資産形成を目的とするのもよいでしょう

投資信託を運用する目的を決めれば、どの投資信託に投資をすればいいのかも見えてくるでしょう。

自分の余裕資産と相談したうえで、目標達成するために安全な運用をするためにローリスクな投資信託を選択するか多少リスクはあってもリターンのある投資信託を選択するか決めるといいでしょう

もちろん、分散投資のためにリスクの低い投資信託とリターンの大きい投資信託の両方に投資をするのもいいでしょう

また、運用方針を定めるためには投資信託の利回りについて知る必要があります。

投資信託の利回りとは、運用する際の手数料も含めた上で得られる利益のことです

1年間の平均の利回りを知ることができれば、運用の目標をより現実的なものに変えることができます

投資信託の利回りについて詳しく知りたい人はこちらの記事をチェックしてください。

投資信託の利回りとは?今人気のある3つの投資信託もご紹介!

口座を開設する

運用方針と購入する投資信託を決めたら、次はいよいよ口座の開設です。

投資信託は口座を開設するだけで、購入できる準備が整ったことになります。

しかし、証券会社・銀行で投資用の口座を開設する際、3つの口座のうち1つを選択することになりますがどの口座を選択すればいいのか分からない人もいるかと思います

  • 一般口座
  • 特定口座(源泉徴収あり)
  • 特定口座(源泉徴収なし)

特定口座の後ろに源泉徴収の有無が明記されていますが、3つの口座は確定申告などの投資の利益にかかる税金に関係しています

一般口座は投資の利益に源泉徴収がなく、確定申告が必要で、また1年間の取引をまとめた年間取引報告書の作成も自分でおこなう必要があります

特定口座は証券会社から年間取引報告書が送付されますが、投資信託を売却した際の利益に対して証券会社に源泉徴収を依頼するかどうかを選択できるのです

特定口座(源泉徴収あり)を選択しないのであれば、基本的に投資の利益を確定申告する義務があるということです

自分で確定申告をするのであれば特定口座(源泉徴収なし)確定申告をしないのであれば特定口座(源泉徴収あり)を選ぶようにしましょう。

しかし、この3つの口座以外に、満20歳以上であればNISA口座を開設することができます。

NISAは個人投資家の税制優遇制度で、金融商品の利益が非課税になります。

投資信託の利益も非課税にできるので、利用したい制度といえるでしょう。

また、NISAには現在、一般NISAつみたてNISAジュニアNISAの3種類があり、投資信託を投資するのに適したNISAはつみたてNISAです

つみたてNISAは金融庁が定めた信用性の高い投資信託のみ投資をすることが可能で、非課税期間は最大で20年間になるため10年以上の長期投資が可能です

投資信託でNISAを購入するメリット・デメリットに関してはこちらの記事をチェックしてください。

投資信託(投信)をNISAで購入するメリット・デメリット(リスク)とは?

投資信託の購入方法を選択

最後の手順は、投資信託の購入方法の選択です。

基本的には口数買付金額買付の2種類から選ぶことになります。

金額買付は購入金額を1万円と定めて購入するので、投資信託の口数は半端な数字になりますが、購入しやすい方法であるといえます

口数買付は購入口数を1万口と定めて購入するので、購入金額は半端な値段になりますが口数は綺麗な数字になります

これに関してはどちらが良くどちらが悪いということはありませんが、毎月少しずつ投資をするのであれば決まった金額を積み立てるほうが出費を管理しやすいので、金額買付での購入でよいでしょう

また、投資信託には毎月自動的に一定の金額を投資する積立買付という購入方法もあります。

例えば、毎月1日に3万円の買付と設定するように、買付日と買付金額を設定すれば自動的に積立投資をおこないます

投資信託の積立投資のメリット・デメリットについて詳しく知りたい人はこちらの記事をチェックしてください。

積立型投資信託のメリット・デメリットを3分で解説!

投資信託を始める際の注意点

一方、投資信託を始める際には注意点もあります。

  • 元本割れをすることがある
  • 手数料を確認する
  • 分配金(配当金)に気をつける

元本割れをすることがある

投資信託は元本割れをする可能性もある金融商品です

元本確保型の投資信託はありますが、運用会社が債務不履行に陥った場合は、元本が返ってこないこともあるので投資信託に元本保証の商品はありません

投資信託に投資をする際は、元本割れのリスクがあることを理解したうえで投資をするようにしましょう

もちろん、先ほど説明した通り投資信託は種類によってリスクも異なるので、リスクの低い投資信託に投資をすることでできる限り元本割れのリスクを避けることができます

元本保証の投資信託はありませんが、投資信託のリスクを下げる具体的な方法は下記の記事で紹介しています。

投資信託で元本保証はある?リスクを減らす3つの方法を解説

手数料を確認する

投資信託には主に3つの手数料があります。

  • 購入手数料
  • 信託報酬
  • 信託財産留保額

購入手数料は、投資信託を購入したときにかかる手数料です

信託報酬は、投資信託の管理をしてもらうための手数料で、保有している限り手数料がかかります

信託財産留保額は、投資信託を売却したときにかかる手数料です

投資信託には、購入手数料や信託財産留保額が無料のものや、信託報酬の高い投資信託と低い投資信託があります

手数料をよく確認しておかないと、最終的な利回りにも大きく影響してしまいます

特に信託報酬は投資信託を保有する限りかかる手数料なので、必ず確認して信託報酬の安い投資信託を購入するようにしましょう

投資信託の手数料について詳しく知りたい人はこちらの記事をチェックしてください。

投資信託の手数料はいくら?基本の3つの手数料について解説します!

分配金(配当金)に気をつける

投資信託には株式の配当のように分配金(配当金)が出るものもあります。

投資信託の仕組みを知らないと分配金の出る投資信託がお得であると勘違いする人もいます

投資信託の分配金は投資信託の運用資金から支払われるので、分配金を支払うと投資信託の価格も下がります

つまり、分配金を受け取っても、その後の投資信託の価値を考えれば資産は増えていないことになります

分配金のある投資信託が必ずしもよい投資信託ではないので気をつけましょう。

また、投資信託の分配金は受け取らず再投資することもできます

投資信託の分配金について詳しく知りたい人はこちらの記事をチェックしてください。

投資信託の分配金(配当金)は多い方がお得?分配金は再投資すべきか?

まとめ

投資信託の始め方について理解していただけたでしょうか?

投資信託は金融商品として様々なメリットがあり始め方も非常に簡単です。

しかし、投資信託を始めて後から後悔しないためには、注意点も同時に理解する必要があります。

自分の投資スタイルに合った銘柄を見つけて、投資信託を始めてみましょう。

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