年収700万円の住民税はいくら?3つの節税方法についても解説!

700万 住民税

年収700万円の人の住民税はいくらなのでしょうか?

住民税は住んでいる地域によっても異なりますが、年収700万円の人は所得の9割近くが課税対象となるため住民税が大きくかかります。

税金は住民税だけでなく所得税もかかるので、社会保険料なども差し引くと500万円程度が手取りとなるのが現状です

少しでも住民税を減らして手取りを多くするためには節税も考える必要があるといえるでしょう

この記事では年収700万円の人の詳しい住民税の計算方法と節税の方法について解説していきます。

目次

年収700万円の人の住民税はいくら?

それでは、年収700万円の人の住民税について考えていきましょう。

住民税は課税所得金額を計算して、その金額をもとに住民税を計算するという2つの手順によって計算が可能です

また、住民税は在住している地域によって異なりますが、東京都新宿区に住んでいることを前提にします。

課税所得金額を計算する

まずは課税される所得金額を決める必要があり、給与所得控除後の金額は年収によって決められており下記の表を利用します。

年収 給与所得控除後の金額
65万円以下 0円
162.5万円以下 年収-65万円
180万円以下 年収 × 60%
180万円超~360万円以下 年収 × 70% -18万円
360万円超~660万円以下 年収 × 80% - 54万円
660万円超~1000万円以下 年収 × 90% -120万円
1000万円超 年収 - 220万円

以上が給与所得控除後の金額であり、この表を利用すれば年収500万円の人や、年収1,000万円の人の住民税も計算することができます。

今回計算で使用するのは年収700万円の人の住民税を計算するため、年収660万円超~1,000万円以下の人の給与所得控除後の金額である「年収 × 90% - 120万円」を適用します。

よって計算式は、700万×90%-120万=510万円です。しかし、ここから誰もが受けられる税金の控除である基礎控除を引くことを忘れないようにしましょう。

基礎控除は令和2年までは33万円ですが、令和3年から所得税と住民税が共に10万円ずつ引き上げられるので住民税の基礎控除は43万円です。

ここでは法改正後の令和3年の基礎控除を前提に計算すると、510万円-43万円=467万円が住民税の課税の対象となる所得金額となります。

個人事業主の場合は、原価や経費など収入を得るために必要なコストと基礎控除を引いた額が課税の対象です

課税所得金額を元に住民税を計算する

課税所得金額を決まったところで、東京都新宿区の住民税の基準を元に計算していきます。

東京都民税新宿区民税とそれぞれの均等割を足した金額が東京都新宿区に住む年収700万円の人の住民税になります。

均等割は「全ての住民一律に、一定額の税金を課す」制度です。

そのため、年収に関係なく都道府県民税の均等割は1,500円、市町村民税及び特別区民税の均等割りは3,500円と定められています。

ただし、標準税率なので実際の均等割額は都道府県や市区町村によって異なる可能性がありますので気をつけましょう

年収700万円の人の東京都民税は所得金額×4%、新宿区民税は所得金額×6%で、2020年度の税率を使用しています。

計算をすると東京都民税は「467万円×4%+1,500円=188,300円」新宿区民税は「467万円×6%+3,500円=283,700円」となります。

合計すると住民税は472,000円で、1ヶ月あたりの住民税は約39,333円となります。

高いと思った人もいるかもしれませんが、この計算には基礎控除以外の控除が含まれていません

そのため、実際の課税金額は他の控除がある場合にこの金額よりも安くなることがほとんどです

あくまでこの金額は基礎控除以外の控除が利用できなかった場合の計算であると考えておきましょう。

年収が660万円以上になると120万円が課税所得金額から差し引かれますが、年収の90%が課税の対象となるため節税対策は非常に重要です

計算した住民税が高いと感じたのであれば、少しでも節税の努力をすることでできる限り住民税を安くすることができます。

ここからは年収700万円の人が住民税を節税する方法について解説します。

また、住民税について詳しく知りたい人はこちらの記事をチェックしてください。

住民税とは?均等割・所得割の仕組みと免除(非課税)について

年収700万円の人が住民税を節税する方法

年収700万円の人が住民税を節税する3つの方法について解説していきます。

  • ふるさと納税を活用する
  • 医療費控除を利用する
  • 個人型確定拠出年金(iDeCo)を利用する

ふるさと納税を活用する

ふるさと納税を活用することで納税した金額の2,000円を引いた額が翌年の住民税から差し引かれます。

確定申告をすれば所得税は還付形式で控除を受けられますが、確定申告をしない場合はワンストップ特例制度といい控除額すべてが住民税から差し引かれます。

例えば、ふるさと納税で5万円を寄付した場合に確定申告をした場合とワンストップ特例制度を利用した場合は以下の様に控除がおこなわれます。

ふるさと納税

確定申告をした場合は住民税と所得税の両方が控除され、実質自己負担金額として2,000円が差し引かれます。

一方、確定申告をしない場合はワンストップ特例制度を利用したこととなり、自己負担金額の2,000円以外の控除額4万8千円が住民税から控除されます。

ふるさと納税は住民税を節税する代表的な方法であり、納税をした額によって返礼品が受け取れることも魅力の一つです

返礼品は地域によって異なりますので、返礼品からふるさと納税をする地域を選ぶのもよいでしょう。

また、返礼品にこだわりがない場合は被災地など支援が必要な地域にふるさと納税をするのも社会貢献につながるので選択肢の一つになります。

このようにふるさと納税を活用すれば、返礼品の受取や地域の支援をしながら節税ができるので、住民税を節税する方法のなかでもおすすめの方法になります

医療費控除を利用する

医療費総額が10万円以上の場合、支払った医療費総額の一定額を住民税から控除することが可能です。

納税者または配偶者、その他の親族の医療費を支払った場合に適用されるのが医療費控除です

計算式は「医療費控除額 = 支払った医療費の額 - (①10万円 または ②年間所得金額の5%)」となります。

①と②で金額の少ないほうが適用されますが、年収700万円の場合は年間所得金額の5%が10万円を超えるので①が適用されます

10万円以上の医療費を支払っているのであれば控除を利用しない理由はないので、確定申告をして医療費控除を受けましょう。

また、住民税には他にも14種類の控除がありますので、住民税の控除について詳しく知りたい人はこちらの記事をチェックしてください。

住民税の控除について!控除額の計算方法や確定申告の手続きなど

個人型確定拠出年金(iDeCo)を利用する

個人型確定拠出年金(iDeCo)は老後資金を蓄えるために自らで作る年金です。

加入者は毎月、一定金額を積み立てて、保険や投資信託などを運用して老後に年金として受給することが可能です

iDeCoは資産運用の手段として非常に税制的に優遇された制度となっています

運用益が非課税になるだけでなく、積立掛け金を確定申告することで住民税の控除が可能です

お金はできるだけ節約した方がいいものですし、住民税の額を抑えられるのであれば抑えたいと考えるのは当然のことかと思います。

お金をできる限り節約したいと考える人には将来に不安を持っていて老後が心配であると考えている人も多くいるでしょう

iDeCoは節税だけでなく、資産運用によって将来の年金を作ることができるので将来の不安まで解決することができる制度です。

しかし、資産運用の知識がない人もいると思うので最後に将来のために資産運用がおすすめの理由について解説していきます。

個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)の制度を徹底解説

税金対策や将来のために資産運用がおすすめ

毎年かかる住民税や所得税の額を知ると年収700万円であっても思った額が貰えず、もう少しお金を増やす手段が欲しい、将来が不安であると思う人も多いかと思います

そのような人には資産運用がおすすめです。

年収700万円の人はある程度の貯蓄を蓄えることができる世帯であると思うので、毎月の余った給与を貯金するのではなく資産運用に回すことでお金を増やしていくことができます。

節税は資産を増やす手段ではなく資産を守る手段であり、資産を増やしていくうえで資産を防衛することは非常に重要です

しかし、資産を防衛するだけでなく安全に資産を増やすことをしなければ効率的に資産は増えていきません

節税対策も兼ねる個人型確定拠出年金(iDeCo)を利用して資産運用を始めるのはおすすめです。

とはいえ、資産運用の知識がない状態で始めるのは難しいと思います。

弊社では、資産運用の知識や、節税の知識などを身につけることができる無料セミナーを開催しています

資産運用初心者でも分かるように分かりやすく解説してくれるので、本やインターネットで勉強するよりも早く資産運用の知識を身につけることができます

また、資産運用だけでなく金融全般の知識についても解説するので、知らなかった節税の知識なども教わることができるので得るものが多いセミナーとなっています。

まとめ

年収700万の人の住民税について解説しました。

計算方法について課税対象金額を求めることから、実際の住民税の計算までおこなったので、自分の年収を当てはめて他に受けられる控除も足して計算すれば支払うべき住民税を算出することができます。

控除を受けるための節税方法もあり、年収700万の場合は住民税も高いので積極的に利用して住民税を節税していきましょう。

また、将来に不安があるのであれば節税するだけではなく資産運用の検討をするのもおすすめします。

資産運用の方法について知りたい人はこちらの記事をチェックしてください。

貯蓄・資産を増やす3つの方法(コツ)とは?おすすめの資産運用方法まで徹底解説!

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