マーガレット・テューダー(在位1503-1513)は、スコットランド王ジェームズ4世の王妃であり、ヘンリー7世の意向でイングランド王女からスコットランド王妃になった人物です。
多くの子供を産んでいますがほとんど早産しており、後継者となったジェームズ5世の子孫であるジェームズ6世(ジェームズ1世)が後にイングランド王になったことから、現在のイギリス王室は彼女の遠い子孫にあたります。
この記事では、マーガレット・テューダーのアンティークコインついて解説し、その生い立ちと歴史を紹介します。
マーガレット・テューダーの生い立ちと歴史
画像引用:https://www.thehistorypress.co.uk/articles/margaret-tudor-english-princess-scottish-queen/
父親 | ヘンリー7世 |
母親 | エリザベス・オブ・ヨーク |
配偶者 | ジェームズ4世 |
アーチボルド・ダグラス | |
ヘンリー・ステュアート | |
王朝 | スチュワート朝 |
家名 | テューダー家 |
子供 | ジェームズ5世 |
マーガレット・ダグラス |
マーガレット・テューダーは、イングランド王ヘンリー7世の娘であり、スコットランド王ジェームズ4世に嫁ぎ王妃になった人物です。
マーガレット・テューダーの生い立ちと歴史を3つの章に分けて解説します。
- ジェームズ4世との結婚
- スコットランド王との死別
- 3度目の結婚後、52歳で没する
ジェームズ4世との結婚
1489年、マーガレット・テューダーは、ヘンリー7世とエリザベス・オブ・ヨークの2番目の子供として生まれます。
1503年、マーガレットは13歳のときに父の外交政策の一環で友好の証としてスコットランド王ジェームズ4世に嫁ぐことになります。
このときジェームズ4世は30歳であり、事実上の結婚生活を送っていたマーガレット・ドゥラモンドと死別していたことから態度も冷ややかであったそうです。
また、英国王女が敵対関係にあったスコットランドに嫁ぐことを歓迎しない人もいたため、立場は非常に悪かったといえるでしょう。
マーガレットとジェームズ4世の間には6人の子供が産まれていますが、ジェームズ5世以外は早世しています。
スコットランド王との死別と再婚
ジェームズ4世は、敵対関係にあったイングランドとフランスの仲介役を引き受けますが、板挟みの状態になり、最終的にはフランスの指示を聞きイングランドに宣戦布告します。
しかし、フロドゥンの戦いでノーフォーク公に敗北したことでジェームズ4世は命を落としました。
事情があったとはいえ夫が祖国との友好を忘れて戦争を仕掛けたことに変わりはなく、マーガレットからすれば裏切りでしかありません。
ジェームズ4世との結婚生活に不幸を覚えていたのは、父ヘンリー7世へ充てた手紙から明らかになっています。
ジェームズ4世が死亡したことで、当時1歳半であったジェームズ5世が即位し、マーガレットは摂政としてスコットランドを支配するかに思われました。
マーガレットは夫が亡くなってから半年も経たずにアンガス伯アーチボルト・ダグラスと再婚したことで、夫の生前から関係があったと疑われ、スコットランド国民から非難を受け摂政としての地位を追われます。
ジェームズ5世の摂政は、ジェームズ4世の従兄弟であるオールバニ公ジョン・ステュアートが務めました。
1515年には、マーガレット・ダグラスを産みますが、2人目の夫のアーチボルト・ダグラスとは1527年に離婚しています。
3度目の結婚後、52歳で没する
1528年、マーガレットはアーチボルト・ダグラスと離婚してすぐに、メスベン卿ヘンリー・スチュアートと再婚します。
スコットランド王ロバート3世の弟オールバニ公ロバート・ステュアートの6代後の子孫であり、ジェームズ4世の遠縁にあたる人物です。
結婚した翌年にヘンリーの娘を出産していますが早世しています。
1541年、マーガレットはメスベンの地で52歳で亡くなりました。
ジェームズ4世が死亡するまでは、父ヘンリー7世によって望まない結婚をさせられた悲劇の王女でしたが、その反動から夫が死亡してからは再婚や不倫を繰り返し、摂政の立場を失っても自由に生きた女性であったといえるでしょう。
現在のイギリス王室にも受け継がれるマーガレットの血筋
マーガレットの死後、ヘンリー8世の次の世代の国王はエドワード6世、メアリー1世、エリザベス1世の子供たちが次々と即位しますが誰も子供を成すことができませんでした。
ヘンリー8世の子供で最後の国王であるエリザベス1世は、スコットランド王ジェームズ6世をジェームズ1世としてイングランド王に指名し、王冠連合が始まります。
ジェームズ6世がイングランド王に指名された理由は、ヘンリー7世の第一王女であるマーガレットの血を引いていたからです。
マーガレットの血は現在の王室であるウィンザー朝の一族にも流れています。
マーガレット・テューダーのアンティークコインについて
マーガレット・テューダーは王妃の立場にありましたが在位期間は1503年~1513年と短く、現在において希少価値のあるアンティークコインは市場に流通していません。
この時代のテューダー朝や、スチュワート朝のコインは、ヘンリー7世、ヘンリー8世、ジェームズ4世などの君主の希少価値の高いコインが市場で稀に流通することがあります。
また、イギリスの王族を含む著名な人物にマーガレットいう名の人物は多く存在していますが、エリザベス2世の妹マーガレット王女、イギリス初の女性大統領マーガレット・サッチャーが有名です。
マーガレット・サッチャーの金貨は発行されているため、勘違いがないように気をつけましょう。
マーガレットのアンティークコインに関するよくある質問
それでは、マーガレット・テューダーのアンティークコインに関するよくある質問をまとめました。
- マーガレットのレアな金貨・銀貨を購入するおすすめの方法は?
- イギリスの希少性の高い金貨・銀貨を高く売るには?
それぞれ詳しく解説します。
マーガレットのレアな金貨・銀貨を購入するおすすめの方法は?
前項で説明した通り、マーガレット・テューダーの金貨・銀貨は希少価値の高いコインがアンティークコイン市場に流通していません。
イギリスの金貨・銀貨を購入するにあたって共通しておすすめのコインの購入方法は、信頼できるコイン業者からアンティークコインを購入することです。
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イギリスの希少性の高い金貨・銀貨を高く売るには?
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まとめ
マーガレット・テューダーは、イングランド王女からスコットランド王妃になった影響でジェームズ4世が存命の間は不幸な思いをしてきた王妃です。
しかし、ジェームズ4世の死亡後は、自身の行動で摂政の立場を失うものの、自由に生きられた女性であったといえるでしょう。
また、エリザベス1世からジェームズ1世にイングランドの王位が継承される際には、ヘンリー7世の血を引くマーガレットの子孫であることが重要なポイントとなり、現在のイギリス王室もマーガレットの子孫であるため、イギリスの歴史にも大きく関わった人物と言えます。