コロンビアは南アメリカ北西部に位置する共和制国家であり、80以上にも及ぶ部族と200以上の言語集団のある多文化の国です。
アンティークコインで注目されるのは、歴史上スペインの植民地であった時代があったことから、スペインの君主たちの肖像が描かれたアンティークコインになります。
ほかにも、コロンビア共和国が成立してから廃止された1863年~1886年に存在したコロンビア合衆国時代のアンティークコインも貴重です。
この記事では、コロンビアのアンティークコイン特集としておすすめの金貨・銀貨を紹介します。
コロンビアのアンティークコインについて
コロンビアでは、17世紀ごろからスペインのエスクードが流通し、1810年ごろから現在の基軸通貨であるペソが流通し始めました。
ペソは現在のコロンビアの唯一の法定通貨になり、補助単位にセンターボがありますが、実際にはほとんど流していない現状があります。
コロンビアで収集対象になるアンティークコインは、スペイン植民地時代のエスクードまたは、1800年代に発行されたペソや記念硬貨といえるでしょう。
歴史的な背景から、スペインのアンティークコイン収集とも関わりの深い国となっています。
スペインのアンティークコインについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
コロンビアのおすすめ金貨
コロンビアでおすすめの金貨を紹介します。
- コロンビア カルロス3世 8エスクード金貨 1786年
- コロンビア 20ペソ金貨 1869年
- コロンビア ボヤカの戦い150周年記念 100ペソ金貨 1969年
それぞれ詳しく解説します。
コロンビア カルロス3世 8エスクード金貨 1786年
概要 | 内容 |
発行国 | コロンビア |
発行年 | 1786年 |
額面 | 8エスクード |
直径 | 35mm |
重量 | 27g |
品位 | 金875/1000 |
コロンビアで発行されたスペイン王カルロス3世が描かれた8エスクード金貨になります。
カルロ7世の名でナポリ・シチリア王となり、後にスペイン王となった人物です。
スペインの啓蒙専制君主と呼ばれ、大臣の選択が的確であったと評価されており、現在のマドリードにある歴史的建造物の多くがカルロス3世の時代に建設されています。
表面は、カルロス3世の右向きの胸像、裏面の紋章と枠は非常に細かく彫られていることがわかります。
コロンビア 20ペソ金貨 1869年
概要 | 内容 |
発行国 | コロンビア |
発行年 | 1869年 |
額面 | 20ペソ |
直径 | 34mm |
重量 | 32g |
発行枚数 | 7,313枚 |
品位 | 金900/1000 |
グレード | AU58 |
1819年にスペインから独立し、最終的には現在のスペイン共和国となりますが、分離などもあり、現在のコロンビア共和国の前身として存在したコロンビア合衆国の金貨になります。
スペインに独立を承認させ、リオ・ネグロ憲法を制定し、経済の安定を計ろうとしましたが内戦が絶えなかったのがコロンビア合衆国の時代であり、1863年~1886年のことです。
この20ペソ金貨は、コロンビア合衆国時代に発行されていることから「Estados Unidos de Colombia(コロンビア合衆国)」と表面に明記されていることがわかります。
発行年が限られていることから、少しずつ希少性を増している金貨になります。
コロンビア ボヤカの戦い150周年記念 100ペソ金貨 1969年
概要 | 内容 |
発行国 | コロンビア |
発行年 | 1969年 |
額面 | 100ペソ |
直径 | 20mm |
重量 | 4.3g |
発行枚数 | 6,000枚 |
品位 | 金900/1000 |
ボヤカの戦いとは、1819年のシモン・ボリバルの独立革命軍とスペイン帝国軍との戦いのことであり、150周年を記念して作られた金貨がこちらになります。
ボリバルは、コロンビア共和国の前身となる大コロンビアの初代大統領でもあり、ボリビアの名前の由来にもなったコロンビアの英雄です。
表面には、ボリバルの正面像が描かれ、裏面にはPARISの胸像が描かれています。
コロンビアの英雄ボリバルが描かれた発行枚数が限定されている希少な金貨です。
コロンビアのおすすめ銀貨
次にコロンビアのおすすめ銀貨を紹介します。
- コロンビア カルロス4世 2レアル銀貨 1794年
- コロンビア シモン・ボリバル 50センターボ銀貨 1947年
- コロンビア クロコダイル 500ペソ銀貨 1978年
それぞれ詳しく解説します。
コロンビア カルロス4世 2レアル銀貨 1794年
概要 | 内容 |
発行国 | コロンビア |
発行年 | 1794年 |
額面 | 2レアル |
重量 | 6.7g |
品位 | 銀896/1000 |
こちらはカルロス3世の息子であるカルロス4世の肖像が描かれたコロンビアで発行された銀貨になります。
スペインのコインはフェルナンド7世の時代までコロンビアでは発行されてきました。
しかし、後にナポレオンの兄であるジョゼフ・ナポレオンがスペイン王に即位したことで、エスクードとレアルはコロンビアでは発行されなくなりました。
カルロス3世は最終的にはフランスに囚われ、余生を妻と共にフランスで過ごして一生を終えています。
アンティークコインの代表的な収集テーマであるナポレオン一族のアンティークコインについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
ナポレオン一族の金貨を含めたおすすめアンティークコイン8選!
コロンビア シモン・ボリバル 50センターボ銀貨 1947年
概要 | 内容 |
発行国 | コロンビア |
発行年 | 1947年 |
額面 | 50センターボ |
直径 | 30mm |
重量 | 12.5g |
品位 | 銀500/1000 |
コロンビア共和国成立後に発行されたシモン・ボリバルの50センターボ銀貨になります。
センターボは現在はほとんど流通していないペソの補助単位であるため、現在では見られない希少な銀貨です。
流通用の銀貨であるため発行枚数も多く、状態のいいコインはほとんどなく、状態がいい場合でも数万円程度が相場となってきます。
コロンビア クロコダイル 500ペソ銀貨 1978年
概要 | 内容 |
発行国 | コロンビア |
発行年 | 1978年 |
額面 | 500ペソ |
直径 | 38.60mm |
重量 | 28.28g |
品位 | 銀925/1000 |
1978年に世界野生生物保護コインとして記念に発行された500ペソ銀貨です。
クロコダイルが描かれたこちらの銀貨は、ヴェネズエラのオリノコ川流域に棲息する日本名ではオリノコワニと呼ばれる種類のワニが描かれています。
希少性自体は近年に発行されたコインであることからあまりありませんが、彫刻家マイケル・ヒビットによってきめ細かな鱗のひとつひとつが彫られた銀貨はコレクション需要の高い銀貨といえるでしょう。
コロンビアのアンティークコインに関するよくある質問
コロンビアのアンティークコインに関するよくある質問をまとめました。
- コロンビアのアンティークコインはどこで購入できる?
- 持っているコロンビアの金貨・銀貨を売却したい
コロンビアのアンティークコインはどこで購入できる?
コロンビアのアンティークコインは世界中のコインを幅広く取り扱っているコイン専門店で取り扱われていることがあります。
オークションサイトなどでも出品されていることがありますが、素性の分からない個人が出品したコインは信用性に欠けるので、基本的に購入はおすすめしません。
当サイト「コインライブラリー・プリンシパル」では、コロンビアのアンティークコインの取扱経験があります。
在庫状況は常に変化しており、人気のアンティークコインはすぐに売り切れてしまうので、定期的に当サイトを確認していただくことで、購入したいコインを見逃す心配がなくなります。
持っているコロンビアの金貨・銀貨を売却したい
保有しているコロンビアの金貨・銀貨の買取依頼は当サイトで受け付けています。
コロンビアのアンティークコインだけでなく、世界中の希少性のあるコインの買取を行なっているので、コロンビアに限らず売却したいコインの買取の依頼が可能です。
詳しくはこちらのページからお問い合わせください。
まとめ
コロンビアのアンティークコインは、スペイン時代のエスクードと独立以降のペソに分けられます。
希少性があるのは発行年が古いスペイン時代のエスクードですが、そのほかにもコロンビアの魅力的なコインもありますので、参考にコレクションしてみるのもおすすめです。
詳しいアンティークコインの購入方法についてはこちらの記事で紹介しています。
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