ペルーは南アメリカの共和制国家であり、古代文明が栄えた地域でもあり、インカ帝国の中心地でした。
かつては北ペルー共和国と、南ペルー共和国に領土が別れていた歴史があり、わずか3年間続いた短命国家ではありましたが、特に南ペルーでは現在も人気のアンティークコインがあります。
スペインの植民地時代に発行されたコイン、太陽と城を描いた特徴的なデザインの金貨を発行していることが特徴です。
この記事では、ペルーのアンティークコイン特集として、おすすめの金貨・銀貨を紹介します。
ペルーのアンティークコイン
ペルーは、南アメリカの共和制国家であり、コロンビア、エクアドル、ブラジル、ボリビア、チリと国境を接しており、太平洋に面しています。
紀元前から古代文明が栄えており、インカ帝国の中心地でもありましたが、スペインに征服されて植民地となりました。
1836年、ペルー・ボリビア連合の設立時には、北ペルー共和国と南ペルー共和国が成立しましたが、1839年の連合の崩壊とともにペルーが統一されたため、短命国家となりました。
短命国家であってもコインが発行されていたことから、わずか3年の短期間の間で限られた期間しか流通していなかった希少性の高い金貨として知られています。
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ペルーのおすすめ金貨
ペルーのおすすめ金貨を紹介します。
- 南ペルー 太陽と城 8エスクード金貨 1837年
- ペルー 女神坐像 100ソル金貨 1969年
- ペルー インカの王 50ソル金貨 1968年(リストライク品)
それぞれ詳しく見ていきましょう。
南ペルー 太陽と城 8エスクード金貨 1837年
概要 | 内容 |
発行 | 南ペルー |
発行年 | 1837年 |
額面 | 8エスクード |
直径 | 36mm |
状態 | EF+ |
南ペルー共和国で1837年に発行された8エスクード金貨です。
短命国ということで発行されたコインも少なく、金貨は8エスクードのほかに1/2エスクードと1スクードの3種のみです。
連合国として統一していた期間に一時期、ボリビアにより南北に分割統治され、各国ごとの通貨を発行しており、 この8エスクード金貨は南ペルーで発行されましたが、共和国成立以前の発行であるため、銘文は「FEDERACION」(連合)となっています。
表面に太陽の国章、裏面に火山、サクサイワマン城塞、帆船、コルヌコピアの描かれた名品です。
国章に記された星は4つのタイプと5つのタイプがありますが、それぞれがペルーの都市、アヤクチョ、クスコ、アレキパ、そしてプノを表しているものとされ、5つ星があるタイプのものは連合国の首都タクトだとされています。
短命国で限定的に発行されてきたアンティークコインであるため、状態の良いコインは高い価値を持ちます。
ペルー 女神坐像 100ソル金貨 1969年
概要 | 内容 |
発行 | ペルー |
発行年 | 1969年 |
額面 | 100ソル |
直径 | 37mm |
重量 | 46.80g |
発行枚数 | 540枚 |
品位 | 900/1000金 |
1969年にペルーで発行された、女神が描かれた100ソル金貨です。
盾の横に座る女神坐像が描かれており、国を代表する動物であるピクーニャ、国花のカンツゥータ、豊穣の角からあふれ出す金貨を描く盾はペルーの国章です。
1950年~1970年にかけて発行されており、発行年によって発行枚数が異なることから価値が異なります。
高いものでは2万ドルを超える価格で落札されており、1950年以降に発行された比較的新しい金貨としては価値が高くなっています。
ペルー インカの王 50ソル金貨 1968年(リストライク品)
概要 | 内容 |
発行 | ペルー |
発行年 | 1968年 |
額面 | 50ソル |
直径 | 35mm |
重量 | 33.43g |
発行枚数 | 300枚 |
品位 | 900/1000金 |
元々は1930年~1931年にペルーで発行された50ソル金貨になりますが、1967年~1969年にかけてリストライク品が発行されました。
1930年・1931年と各年5,000枚程度発行されてきましたが、1967年にリストライクで10,000枚発行されています。
しかし、1968年・1969年に関しては、1968年が300枚、1969年には403枚しか発行されておらず、リストライクの経緯も謎に包まれています。
デザインされているのはインカの王の肖像であり、裏面のデザインを含めて個性的で魅力に溢れていることから、リストライクが要望された理由もデザインの秀逸さにあるのかもしれません。
ペルーのおすすめ銀貨
ペルーのおすすめ銀貨を紹介します。
- ペルー 女神立像 8レアル銀貨 1826年
- ペルー フェルディナンド7世 8レアル銀貨 1824年
- ペルー 太陽と城 8レアル銀貨 1838年
それぞれ詳しく見ていきましょう
ペルー 女神立像 8レアル銀貨 1826年
概要 | 内容 |
発行 | ペルー |
発行年 | 1826年 |
額面 | 8レアル |
直径 | 38mm |
重量 | 27.07g |
品位 | 903/1000銀 |
1826年に発行されたペルーの8レアル銀貨であり、女神立像が描かれた希少性のある銀貨です。
描かれている女神はパラスアテネであり、リベルタードと刻まれた盾を持ち、フリギアの帽子を被った槍を持っています。
コインによってテキストやデザインが異なる場合があり、フィリピンではカウンターマーク付きのコインが流通していました。
価値は状態や発行年などでも大きく異なるところではありますが、ペルーの銀貨でもオークションに出品される数は多いようです。
ペルー フェルディナンド7世 8レアル銀貨 1824年
概要 | 内容 |
発行 | ペルー |
発行年 | 1824年 |
額面 | 8レアル |
直径 | 39mm |
重量 | 27.06g |
品位 | 896/1000銀 |
ペルーがスペインの植民地であった時代に発行されたフェルディナンド7世の8レアル銀貨です。
スペイン国王のフェルディナンド7世は、ナポレオンに退位を余儀なくされており、スペインでも波乱の時代を生きました。
植民地時代に発行された銀貨もペルーのアンティークコインでは広く取引されています。
アンティークコインの人気テーマであるナポレオンについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
ナポレオン一族の金貨を含めたおすすめアンティークコイン8選!
南ペルー 太陽と城 8レアル銀貨 1838年
概要 | 内容 |
発行 | 南ペルー |
発行年 | 1838年 |
額面 | 8レアル |
重量 | 27.07g |
品位 | 903/1000銀 |
南ペルーで発行された8レアル銀貨であり、4レアル、2レアル、1/2 レアルの4種類の銀貨が発行されました。
8エスクードと同様に太陽と城が描かれた銀貨となっていますが、太陽のデザインなどが多少異なっています。
金貨ではありませんが、同様に発行年と発行枚数が限られていることから一定の希少性を持ちます。
ペルーの金貨・銀貨に関するよくある質問
ペルーの金貨・銀貨に関するよくある質問をまとめました。
- ペルーの金貨・銀貨を購入する方法は?
- ペルーのアンティークコインはどこで売却できる?
それぞれ詳しく解説します。
ペルーの金貨・銀貨を購入する方法は?
ペルーの金貨・銀貨は、アンティークコインを専門に取り扱うコイン専門店で取り扱われています。
オークションに出品されている金貨・銀貨を落札する場合は、出品者の信頼性や真贋を見きわめて慎重に取引するようにしてください。
アンティークコインの取引に慣れていない場合は、当サイトでは信頼できるコイン専門店で金貨・銀貨を購入することを推奨しています。
ペルーのアンティークコインはどこで売却できる?
ペルーのアンティークコインは、当サイト「コインライブラリー・プリンシパル」を通して売却可能です。
南ペルーの太陽と城の金貨などの希少性のある金貨や、ペルーに限らず世界中のアンティークコインの買取を受け付けています。
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まとめ
ペルーは、歴史の中でごく短い期間のみ分断されていた歴史があることから、発行されていたアンティークコインに希少性が生まれています。
希少性の高さだけでなく、ユニークな魅力にも溢れているため、コレクションにも最適なコインが揃っています。
アンティークコインの購入方法についてはこちらの記事をチェックしてください。