チャールズ3世は、長きに渡ってイギリスの女王であったエリザベス2世の崩御により、73歳で即位した現時点では最高齢即位となったイギリス国王です。
2022年に即位し、2023年に戴冠式が行われたことで、70年に渡って発行されてきたイギリスコインはエリザベス2世からチャールズ3世へと移り変わっています。
生まれて初めてイギリスコインの君主の肖像が変化することを経験するアンティークコインコレクターも多い中で、チャールズ3世のコインが気になっている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、チャールズ3世のおすすめコインについて、 戴冠式記念金貨を含めて最新の種類をご紹介します。
チャールズ3世の歴史
画像引用:イギリス王室 公式サイト
母親 | エリザベス2世 |
父親 | エディンバラ公爵フィリップ |
王朝 | ウィンザー朝 |
家名 | ウィンザー家 |
配偶者 | ダイアナ・フランセス(1981-1996) |
カミラ・シャンド(2005-) | |
子息 | ウィリアム |
ヘンリー |
チャールズ3世は、1948年に母エリザベス2世の長男として誕生し、長らく皇太子として公務を務めてきました。
即位したのは2022年9月8日であり、73歳という年齢はイギリス王室における最高齢即位となります。
40 年以上にわたり、プリンス トラスト、 プリンス財団 、 プリンス オブ ウェールズ慈善基金 (PWCF)など、20 を超える慈善団体の設立に貢献し、イギリスにおける様々な活動を支援してきました。
チャールズ3世の歴史について簡単に解説していきます。
- 70年以上に渡る皇太子時代
- イギリス王室史上最高齢となる73歳での即位
- すい臓がんなど健康上の問題を抱える
それぞれ詳しく見ていきましょう。
70年以上に渡る皇太子時代
1948年、エリザベス王女とフィリップの長男として生を受け、1952年にエリザベス2世が即位すると、将来的に国王になることが確実の状況となりました。
しかし、エリザベス2世は当時25歳の若さで即位したため、70年にも及ぶ女王の在位が続いたため、チャールズ皇太子もまた長い皇太子時代を歩みました。
あまりにも長く皇太子であったことから、チャールズ3世よりもチャールズ皇太子の呼び方のほうが印象に残っている方も多いことでしょう。
皇太子時代にダイアナ妃と結婚し、ウィリアムとヘンリー、2人の子どもを授かります。
しかし、結婚生活はけっして良好なものではなくダイアナ妃と離婚し、その翌年にダイアナ妃は交通事故に遭い、亡くなりました。
ダイアナの死後、古い友人関係にあったカミラとの交際を再開し、2005年に再婚しました。
皇太子時代は、ダイアナ妃との問題やカミラ夫人との関係を理由に、良い印象を持たれないことも多く、当時は意図的にチャールズ3世とカミラ夫人を悪く報道するメディアもありました。
当時は「チャールズが即位後可及的速やかに退位して、長男のウィリアム王子に譲位すべき」という意見も国民から上がるほど悪感情を持つ人が多かったと言われています。
しかし、2021年頃の世論調査ではチャールズ皇太子に好感を抱く国民の声も増えており、悪評にも負けずに皇太子として公務を熱心に続ける姿が評価されたと考えられます。
イギリス王室史上最高齢となる73歳での即位
チャールズ3世の皇太子時代はけっして順調なものではありませんでしたが、彼の評価に大きな影響を及ぼしたダイアナ妃に関係する悪評が発生してから時間が経ちました。
チャールズ皇太子の公務の様子から正当に評価する声が増えたことから、過激な反対派は存在しているものの、即位は過半数の人にとって歓迎されるものとなりました。
2022年にエリザベス2世が崩御したことにより、チャールズ3世として即位し、2023年には戴冠式が行われました。
ダイアナ妃に対する国民の敬愛から、カミラ夫人が王妃を名乗ることに関しても国民感情への配慮があり、当初は王妃を名乗ることを辞退する方向で話が進んでいました。
しかし、エリザベス女王がプラチナ・ジュビリーのメッセージで、「チャールズの即位後、カミラ夫人がQueen Consort(王妃)と呼ばれることを望む」と発言したことから、カミラ夫人が王妃を名乗ることが認められるようになりました。
チャールズ3世とカミラ王妃の誕生には時間がかかりましたが、結果的にエリザベス女王が長く在位したことで、時間の経過が良い方向に作用し、チャールズ3世が望む形での即位を実現できたと考えられます。
すい臓がんなど健康上の問題を抱える
イギリス王室全体であれば、兄弟であるアンドルー王子のスキャンダルなど、いくつかの問題を抱えてはいるものの、チャールズ3世本人とカミラ夫人に関しては現時点でスキャンダルなどの問題はありません。
しかし、73歳という高齢の即位から、健康上の問題が懸念されています。
2024年1月に前立腺肥大症の治療を受けていたチャールズ3世は、2月にすい臓がんであることが明らかにされました。
また、イギリス王室全体でもウィリアム王子の妻であるキャサリン妃もがんであることが発表されています。
本人だけでなく、イギリス王室全体で健康上の問題を多く抱える結果となり、様々な憶測が立っている状況です。
長らく皇太子を続け、高齢で即位したチャールズ3世ですが、現在では健康上の問題が懸念されています。
チャールズ3世の皇太子時代のコインや歴史についてはこちらの記事にまとめています。
チャールズ皇太子のおすすめ金貨3選!ダイアナとの結婚を含めた歴史
チャールズ3世のおすすめコイン
チャールズ3世のおすすめコインを紹介します。
- イギリス チャールズ3世 エリザベス女王追悼記念 100ポンドプラチナ貨 2022年
- イギリス チャールズ3世 戴冠式記念 100ポンド金貨 2023年
- イギリス チャールズ3世 生誕75周年 5ポンドプルーフ金貨 2023年
それぞれ詳しく見ていきましょう。
イギリス チャールズ3世 エリザベス女王追悼記念 100ポンドプラチナ貨 2022年
概要 | 内容 |
発行 | イギリス |
発行年 | 2022年 |
額面 | 100ポンド |
直径 | 32mm |
品位 | 999/1000プラチナ |
グレード | PF69UCAM |
状態 | Proof FDC |
新国王チャールズ3世の肖像と、ジョン・バーグダールが描いたエリザベス2世の肖像が描かれたプラチナ貨です。
チャールズという名を持つ歴代3番目の国王となったチャールズ3世ですが、1世と2世の治世の下に制作されたコインに付されていた碑文にはラテン語の王名「Carolus=チャールズ」が刻まれていました。
それらの数百年後に誕生した今回の作品の王名部分はより親しみやすい英語名で「Charles」と刻まれており、それ以外はラテン語で記されていることからも、現代に即した配慮を感じさせます。
チャールズ3世の治世初のリリースを記念するこの公式コインポートレートは、ロイヤルミントに所属する実力派デザイナーで英国を代表する彫刻家の一人として知られるマーティン・ジェニングスの手による21世紀ならではの秀作です。
コイン裏面は前国王エリザベス2世の追憶に捧げられています。在りし日のエリザベス2世の右向きの横顔を刻むその格調高い裏面は、イギリス連合王国と連邦に捧げられた女王の生涯に対する歴史的なオマージュでもあります。
新国王の治世下初のリリースとなる当コインですが、そこには今日まで1100年以上もの長大なる年月をひたすらコイン制作に捧げてきたロイヤルミントのみが到達し得た卓越の技と美意識を感じ取ることができます。
イギリス チャールズ3世 戴冠式記念 100ポンド金貨 2023年
概要 | 内容 |
発行 | イギリス |
発行年 | 2023年 |
額面 | 100ポンド |
直径 | 32.69 mm |
重量 | 31.21 g |
品位 | 999/1000金 |
チャールズ3世の戴冠式を記念して製造された100ポンド金貨であり、王冠を被るチャールズ3世の肖像が描かれています。
肖像のデザインはマーティン・ジェニングスによって製作されており、国王自身によって個人的に承認されたことが公表されています。
裏面はジョン・バーグダールによる伝統的なロイヤルアームズであり、チャールズ1世の時代を意識した装飾スタイルを採用しています。
発行枚数は最大685枚と少なく、非常に希少性の高い金貨です。
イギリス チャールズ3世 生誕75周年 5ポンドプルーフ金貨 2023年
概要 | 内容 |
発行 | イギリス |
発行年 | 2023年 |
額面 | 5ポンド |
直径 | 38.61mm |
重量 | 39.94g |
品位 | 999/1000金 |
2023年11月14日、チャールズ3世は75歳の誕生日を迎え、特別な節目を記念して生誕75周年記念コインが発行されました。
ダン・ソーンによってデザインされた裏面は、オークの葉とデルフィニウムで包み込むように記念となる75の数字を描いています。
デルフィニウムはチャールズ3世のお気に入りの花であり、自然や工芸品の愛に基づくデザインです。
チャールズ3世のコインに関するよくある質問
チャールズ3世のコインに関するよくある質問をまとめました。
- チャールズ3世のコインはどこで購入できる?
- チャールズ3世の金貨・銀貨を売却する方法は?
それぞれ詳しく見ていきましょう。
チャールズ3世のコインはどこで購入できる?
チャールズ3世のコインは発行されて間もない状況ではありますが、日本でもアンティークコインを取り扱うコイン専門店で購入できます。
しかし、人気の高さから品切れとなっているお店も多く、入荷情報のこまめなチェックが必要です。
当サイト「コインライブラリー・プリンシパル」でも今後入荷する可能性が高く、入荷してすぐに品切れになることが予測されるため、定期的にチェックしてください。
チャールズ3世の金貨・銀貨を売却する方法は?
チャールズ3世の金貨・銀貨の売却も当サイト「コインライブラリー・プリンシパル」で受け付けています。
時代にかかわらず、幅広いイギリス王室の金貨・銀貨を仕入れ、買取を行っているため、現金化したいコインがあればご相談ください。
詳しくは、売却・買取査定申し込みのページからお気軽にご相談ください。
まとめ
チャールズ3世の歴史とコインについて紹介しましたが、生きている中で初めてイギリス君主の肖像が変わることを経験する人も多いことから、注目度が高く発行枚数の少なさから希少性もあります。
アンティークコインのコレクターはもちろん、アンティークコイン投資家からも注目されており、将来的には価値の高騰も期待されます。
10年後は今以上に入手困難になることが予想されるため、チャールズ3世の即位後に発行された新しいコインの入手を検討してみましょう。