ホーム コラム アメリカ金貨の種類を一覧形式で紹介 コインの価値についても解説

公開日 2022.12.13更新日 2024.4.9

アメリカ金貨の種類を一覧形式で紹介 コインの価値についても解説

アメリカで発行されている金貨は、大きく分けて投資用の地金型金貨と、アンティークコインの収集型金貨の2種類があります。

デザインの人気が高く、彫りが深くレリーフとなっている立体感のある金貨もあり、アメリカ金貨はコレクターの間でも評価の高い金貨が多いです。

2022年時点で、アンティークコインの最高落札価格を記録しているセントゴーデンス金貨もアメリカ金貨になります。

この記事では、アメリカ金貨の種類を一覧形式で紹介し、コインの価値や特徴についても詳しく解説します。

アメリカの銀貨についてはこちらの記事をチェックしてください。

アメリカ銀貨の種類を一覧形式で紹介! 3つの特徴についても解説

アメリカ金貨の特徴と価値について

アメリカ金貨の特徴と価値について

アメリカ金貨の特徴と価値について解説します。

  • 地金型金貨と収集型金貨
  • 立体的なデザインが多い
  • アンティークコイン史上最高の落札価格事例

それぞれ詳しく見ていきましょう。

地金型金貨と収集型金貨

アメリカ金貨の種類は大きく分けて、地金型金貨と収集型金貨に分けることができます。

地金型金貨は、アメリカ合衆国が価値と品位を保証し、投資用に発行されている金貨のことであり、金と連動した価値を持つことから金投資に利用されています。

イーグル金貨や、バッファロー金貨は、金そのものの価値で取引されることが多いので、地金型金貨に該当するコインです。

収集型金貨は、アンティークコインを中心に一定の希少価値が認められる金貨のことを指します。

特に価値が高いのは、パナマパシフィック金貨や、特定の発行年のセントゴーデンス金貨が該当します。

アンティークコイン投資や、金投資を目的にアメリカ金貨を入手する場合は、金貨の種類を正しく理解することが重要です

金貨の種類による価値について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

金貨の投資価値とは?価格の推移と種類を一覧形式で紹介

立体的なデザインが多い

アメリカ金貨は、ウルトラハイリリーフ金貨のように、彫りが深く立体感のあるコインがあるのが特徴になります。

立体的なコインは、多くのコイン収集家から評価を集めており人気があります

彫刻家のオーガスタス・セント=ゴーデンズ氏など、金貨のデザイナーが多く評価されているのもアメリカ金貨の特徴です。

アンティークコイン史上最高の落札価格事例

アメリカ金貨の価値を語るうえで、セントゴーデンス金貨の話は外せません。

セントゴーデンス金貨は、2021年に1933年製のダブルイーグル金貨とも呼ばれるセントゴーデンス金貨が約20億円サザビーズオークションで落札されました。

当時のアンティークコインの落札価格において最高値を更新しました。

つまり、アメリカはアンティークコイン市場において最も価値の高い金貨を生み出しています。

さらに、銀貨における最高値もフローイング・ヘア・ダラー銀貨の約12億円となっているので、金貨・銀貨ともにアメリカのコインが最高値を記録しているのです。

アメリカ金貨はデザインの完成度が高く、種類にもよりますが、高い希少価値を有しているので、コレクター・投資家ともに選びたい金貨となっています

アンティークコインの高額落札ランキングについてはこちらの記事で紹介しています。

アンティークコインの高額落札ランキング 高価な価値を持つコインを紹介

アメリカ金貨の種類を一覧形式で紹介

それでは、アメリカ金貨の種類を一覧形式で紹介します。

  • イーグル  50ドル金貨
  • セントゴーデンス(ダブルイーグル)ウルトラハイリリーフ 20ドル金貨
  • バッファロー(インディアンヘッド)50ドル金貨
  • インディアン(リバティ)10ドル金貨
  • コロネットヘッド 10ドル金貨
  • パナマパシフィック 50ドル金貨(八角形)

それぞれ詳しく見ていきましょう。

イーグル  50ドル金貨

イーグル 自由の女神  50ドル金貨 1987年 イーグル 自由の女神  50ドル金貨 1987年

概要 内容
発行国 アメリカ
発行年 1987年
額面 50ドル
グレード PR70 Deep Cameo
直径 32.7mm
重量 33.93g
品位 0.9167
発行枚数 147,498枚
状態 Proof FDC(完全未使用)

アメリカを代表する地金型金貨がイーグル金貨であり、金相場の上昇とともに価値の上昇が期待できる地金型金貨です。

自由の女神の肖像と国鳥であるハクトウワシが描かれたアメリカを象徴する金貨となっています。

イーグル金貨はこれまでデザインに大きな変更はありませんが、発行年によって年度の表記が異なる特徴を持ちます。

こちらの金貨は、1987年製であるため、年度がローマ字表記です。

アメリカ金貨の代表的なコインをひとつ挙げるなら多くの人がこの金貨を選ぶと予想される知名度も流通枚数も多い金貨となっています。

イーグル金貨の価格を決めるポイントは? 種類を含めて詳しく解説

セントゴーデンス(ダブルイーグル)ウルトラハイリリーフ 20ドル金貨

セントゴーデンス(ダブルイーグル)ウルトラハイリリーフ 20ドル金貨 セントゴーデンス(ダブルイーグル)ウルトラハイリリーフ 20ドル金貨

概要 内容
発行国 アメリカ
発行年 2009年
額面 20ドル
グレード PCGS MS70
直径 27.7mm
重量 31.1g
品位 0.999
発行枚数 114,427枚
状態 FDC

セントゴーデンス金貨は、世界で一番美しい金貨を製造するという指示のもとオーガスタス・セント=ゴーデンズがデザインした金貨です。

金貨自体の人気が高いことと歴史的な背景から20億の落札価格を生んだアメリカトップクラスの金貨になります。

こちらのセントゴーデンス金貨は、2009年に一年だけ復刻して発行されただけでなく、当時の技術によってより立体的な金貨に仕上がった希少性のあるコインです。

落札事例により注目を集めているだけでなく、デザイナーの名前がコインの名称にもなっているほどコレクター人気が高く、完成度の高いコインとして知られています。

バッファロー(インディアンヘッド) 50ドル金貨

バッファロー インディアンヘッド 50ドル金貨 2006年 バッファロー インディアンヘッド 50ドル金貨 2006年

概要 内容
発行国 アメリカ
発行年 2006年
額面 50ドル
グレード Proof FDC
直径 32mm
重量 31.1g
品位 0.999
発行枚数 246,267枚
状態 完全未使用

アメリカバイソンことバッファローと、アメリカ先住民の肖像が描かれていることからインディアンヘッドと呼ばれる架空の人物の肖像が描かれた2006年~2011年に発行された地金型金貨になります。

彫刻家のジェームズ・アール・フレイザーによって描かれたこちらのデザインは、アメリカでもトップクラスに優れているデザインであるといわれているコインです。

アメリカ先住民の肖像は架空の人物ですが、モデルは、スー族の酋長アイアン・テイルとシャイアン族の酋長ツー・ムーンズです。

イーグル金貨と並ぶアメリカを代表する地金型金貨になります。

インディアン(リバティ)10ドル金貨

インディアン(リバティ)10ドル金貨

概要 内容
発行国 アメリカ
発行年 1910年
額面 10ドル
直径 27mm
重量 16.71g
品位 0.900

アメリカの開拓民と先住民の融和を願って作られたインディアン金貨(リバティ金貨)は、アメリカを代表する金貨の1つです。

自由の女神がインディアンの被り物を被ることで融和の願いが込められています。

アメリカ金貨のなかでもコレクター人気の高いコインとして広く知られています。

インディアンコイン(インディアン金貨)の価値とプレミアについて

コロネットヘッド 10ドル金貨

コロネットヘッド 10ドル金貨

概要 内容
発行国 アメリカ
発行年 1893年
額面 10ドル
直径 27mm
重量 16.71g
品位 0.900

女神の頭像が描かれるコロネットヘッド金貨は、1838年~1907年に発行された金貨のデザインに採用されていました。

発行年数が長いことから初期(1838年〜1839年)、中期(1839年〜1866年)、後期(1866年以降)の3タイプに分けられます。

紹介した金貨は後期のものであり、中期と後期の金貨に関しては現在での入手しやすいですが、初期の1838年〜1839年に発行された金貨は希少価値が非常に高いです。

アメリカのアンティークコインについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

アメリカ アンティークコインの歴史と価値【8種類の金貨・銀貨】

パナマパシフィック 50ドル金貨(八角形)

パナマパシフィック博覧会 八角形タイプ 50ドル金貨 1915年

パナマパシフィック博覧会 八角形タイプ 50ドル金貨 1915年

概要 内容
発行国 アメリカ
発行年 1915年
額面 50ドル
デザイナー Robert Aitken
表面 女神ミネルヴァの左向き肖像
刻印(表面) IN GOD WE TRUST(我々は神を信じる)
裏面 松の枝に止まったフクロウ
刻印(裏面) E PLURIBUS UNUM(多州から成る統一国家)
グレード MS63
直径 45mm
重量 83.59g
品位 金90% 銅10%
発行枚数 645枚
状態 UNC+(未使用)

アメリカのアンティークコインで知名度と人気を持つ金貨には、パナマパシフィック金貨があります。

女神ミネルヴァの肖像と知恵の象徴とされるフクロウが描かれており、パナマ・太平洋万国博覧会の開催記念に合わせたデザインであり、八角形という特殊なコインの形状からも一目を置かれている金貨です。

希少性があるといわれているのは発行枚数であり、わずか645枚しか流通しておらず、流通しなかった金貨はすべて焼却処分されています。

そのため、少し前までオークションでも高額落札の常連となる金貨として知られていましたが、近年では出品されること自体も珍しい金貨となりました。

パナマパシフィック金貨について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

パナマパシフィック金貨特集! 特徴とその価値の変動について

アメリカ金貨に関するよくある質問

コインライブラリー・プリンシパル

アメリカ金貨に関するよくある質問をまとめました。

  • アメリカ金貨を購入するおすすめの方法は?
  • アメリカ金貨を購入できる場所は?

それぞれ詳しく見ていきましょう。

アメリカ金貨を購入するおすすめの方法は?

アメリカ金貨は、近年に発行されているイーグル金貨などを購入するなら貴金属店がおすすめですが、過去に発行されている金貨を購入するならコイン専門店がおすすめになります。

一方で、素性の分からない個人が出品できるオークションサイトでの購入は推奨しません。

アメリカ金貨は知名度と人気が高いことから、贋作が作られることも多いからです。

作りが粗い偽物であれば見分けられるかもしれませんが、精巧な偽物は判別するのが困難になります。

そのため、信頼できる取引先からアメリカ金貨を購入することをおすすめします。

アメリカ金貨を購入できる場所は?

アメリカ金貨を購入できる場所には、当サイトの「コインライブラリー・プリンシパル」があります。

希少性が高く、長期的に価値の上昇が期待できるアメリカ金貨を取り扱っているのが特長です。

コインの真贋が心配である方に、万が一にも偽物であった場合には永久買戻し保証を付けているので、安心してアメリカ金貨を購入できる仕組みが整っています

また、アメリカ金貨の購入だけでなく買取もできるので、すでに金貨をお持ちで売却したい方や、購入した金貨の売却先にも困りません。

購入できる金貨(記事執筆時点)はページの下部にまとめており、買取を検討している方はこちらのページからお問い合わせお願いします。

まとめ

アメリカ金貨の種類を一覧形式で紹介しましたが、気になる金貨は見つかりましたか?

知名度が高く、高く評価されているコインも多いのがアメリカ金貨であるため、アンティークコインの収集を最近始めた初心者の方も要注目の良いデザインのコインがたくさんあります。

さらに、オークションでも最高価格を更新するほどの高額落札事例を持つ希少性の高い金貨もあるので、アンティークコイン投資の対象となる金貨を探すにもおすすめです。

アンティークコイン投資について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

アンティークコイン投資とは? 3つのメリット・デメリットを解説

アメリカ金貨を購入・売却する

紹介したコイン

  • アメリカ

    アメリカ 20ドル金貨 2009 セントゴーデンス・ウルトラハイレリーフ FR223 KM464 PCGS MS70(FDC)

    SOLD OUT

    ー 円

  • その他

    アメリカ 50ドル金貨 1915S パナマパシフィック博覧会 八角形タイプ Fr189 KM139 PCGS MS63 (UNC+)

    SOLD OUT
    パナマパシフィック金貨

    ー 円

この記事の著者

アンティークコイン ジャーナル編集部

英国王室シリーズから古代コインまで、幅広い年代のコインの紹介だけではなく、試鋳貨、造幣局による違い、彫刻家、リストライク、などアンティークコインの魅力や楽しめる知識をフラットに情報提供している。編集長は、英国王室コインと、動物コインシリーズが好き。

アンティークコイン ジャーナル編集部

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