アンティークコイン投資が日本でも注目されるようになってから時が過ぎ、保有していたアンティークコインをそろそろ売りたいと考える方も増えてきました。
しかし、実際にコインを売却しようとしたときに、アンティークコインが売れないというケースも発生しているようです。
アンティークコイン投資における大きな課題は出口戦略であり、せっかくコインを購入した価値が上昇しても買い手が見つからなければ恩恵を得られません。
この記事では、アンティークコインが売れない理由、儲からない人の特徴、値下がりによって損をするケースなど、コイン投資における失敗の条件を踏まえた上で、成功させるためのおすすめの方法を解説します。
この記事のポイント
・アンティークコインの売買を成功させるためにはコイン選びが重要
アンティークコインが売れない理由
せっかく購入して長期的に保有したアンティークコインが売れないという方は、多くの場合は購入したコインに問題があるというケースが多いです。
アンティークコインが売れない主な原因は下記の3つです。
- 偽物を保有している
- 価値が上昇しにくく需要が薄い商品である
- 売却する上で購入者の信頼を得られていない
偽物を保有している
最悪のケースではありますが、アンティークコイン投資は購入した時点で売却できないことが確定してしまうことがあります。
それが、騙されて偽物である贋作のコインを購入してしまうことです。
信頼性の低い取引先からアンティークコインを購入してしまった場合のみ起こり得ることであり、毎年複数のケースが報告され、アンティークコインは単価が高いことから偽物を販売する悪質な取引先も年々増えているという話もあります。
偽物を販売してしまうケースは2つに分けられ、管理がずさんな取引先が偽物を仕入れて知らずに販売してしまう場合と、販売元が自ら贋作を用意し販売する場合です。
前者の騙す意思がない場合は、双方が了承して契約が成立していることから訴訟が難しく、後者の偽物であることを理解して販売したケースでは訴えが認められる可能性があります。
反対にいえば、購入したアンティークコインが偽物であることを知りながらオークションサイトなどで売却しようとすれば訴訟に発展するケースもあるので、絶対に偽物のコインを市場に流さないようにしてください。
すでに偽物を購入してしまった場合は売ることはできませんが、まだ購入をしていない方は贋作には気をつけてコインを購入しましょう。
アンティークコイン投資の詐欺について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
価値が上昇しにくく需要が薄い商品である
アンティークコインの種類は豊富であるため、すべてのアンティークコインの価値が年々上昇するわけではありません。
なかには価値が上昇しにくいコインもあれば、デザイン性や、テーマから人気が低く需要の薄い商品も存在します。
このようなコインは売りに出しても買い手が見つからないことも多いです。
もちろん、偽物を購入しているわけではないため、売却すること自体は可能であり、アンティークコインは世界中にコレクターがいるため、まったく需要のないコインはほとんど存在しません。
しかし、コインの売り方によっては、いつまでもそのコインを欲しがっているコレクターとマッチングしないことも考えられるので、このようなコインを売却する場合は売り方を考える必要があるといえるでしょう。
アンティークコインが売れない原因は購入の時点で決まってしまうことが大半です。
アンティークコイン投資におすすめの銘柄について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
アンティークコイン投資のおすすめ銘柄と高額コインの値上がり事例
売却する上で購入者の信頼を得られていない
アンティークコインを個人で買い手を見つけて売却したいと考えたとき、多くの人はオークションサイトなどを利用するかと思います。
このようなサイトを利用した場合、需要が高く人気のコインを出品してもいつまでも買い手が見つからないことも考えられます。
売却したいコインを購入する立場になって考えれば分かりますが、ここまでの内容を踏まえた上であなたがコインを購入するとき、個人が簡単に出品できるオークションサイトで経歴の分からない相手からコインを購入したいと思うでしょうか?
コインが高額であればあるほど購入者も偽物を警戒するため、買い手が見つかることは少なくなるでしょう。
つまり、アンティークコインを個人で売却するということは、コイン投資家自身がコインの真贋と価値を保証し、信頼できる販売元になるということです。
買い手を信頼を得られなければどのようなコインを保有していてもコインを売却することはできません。
しかし、保有しているコインの価値が本物であればコイン業者に依頼して買取を依頼する方法が考えられます。
当サイト「コインライブラリー・プリンシパル」は、コインの鑑定から現金化まで対応しているコイン業者であるため、自分が販売元になってコインを売却するよりも確実にコインを現金化できます。
アンティークコイン投資で儲からない人の特徴
保有しているコインが売れなければ、アンティークコイン投資で儲けを得ることはできません。
つまり、アンティークコインを売却が適切にできなければ、投資で儲かることもできないということです。
アンティークコイン投資で儲からない人の特徴を3つ挙げました。
- 短期で利益を出そうとしている
- 適切な方法でコインを購入していない
- 買う前に売ることを考えていない
短期で利益を出そうとしている
アンティークコイン投資は、長期間の保有を前提におこなう投資方法です。
仮想通貨やFXのように短期的な利益に期待している人には向いていません。
近年、ウナとライオンにおいて短期的な価格の上昇が発生したこともありますが、それはごく一部のケースです。
基本的にアンティークコイン投資で短期的に売買をしようと考えても失敗に終わります。
美しいコインを手元に長く置きながら価値の上昇を楽しみたい方や、インフレ対策など安全資産として長期的の保有したい方におすすめです。
インフレ対策におすすめの資産を知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
インフレ対策となる資産の3つの特徴とは? 資産を守る投資対象も紹介
適切な方法でコインを購入していない
アンティークコインを購入するときに恐れるリスクは、偽物を購入するだけではありません。
個人が簡単に出品できるオークションサイトなどでコインを購入するリスクは、必ずしも相場に沿った価格でコインを販売していないことが挙げられます。
相場よりも割高な状態でコインを購入すれば、保有を続けても本来の価値が購入価格に追いつかず損をしてしまうケースもあります。
コインを購入するならカタログや、オークションログを参考に相場に沿った価格でコインを提供するコイン業者から購入するのがおすすめです。
アンティークコインの正確な相場が分からない初心者の方が適切な方法でコインを購入しない場合は、投資で儲かりにくくなります。
アンティークコインを購入する方法についてはこちらの記事をチェックしてください。
買う前に売ることを考えていない
保有しているアンティークコインが売れるかどうかは、購入した時点でほとんどの場合、確定してしまいます。
つまり、アンティークコイン投資は、購入した時点で出口戦略も考えておかなければ儲かることは難しいです。
買い手が見つかりやすいように人気が高く需要のあるコインを購入することや、「コインライブラリー・プリンシパル」のようにコインの購入と買取ができるアンティークコイン投資に特化した業者を利用するのも選択肢になります。
投資を目的にコインを買うなら、売ることまで考えてコインを購入しましょう。
また、アンティークコインを売って利益を確定させたときにかかる税金について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
アンティークコイン投資の税金とは? 購入・売却・相続にかかる税金
アンティークコインが値下がりして大損することはあるのか?
アンティークコインは世界的に需要があるため値崩れしにくく、金融危機などでも基本的には大きく値下がりすることがない安全資産であることが投資対象として注目されている理由です。
しかし、以下の3つのケースは例外であるため、アンティークコインを保有し売却する上で気をつけましょう。
- コインを割高で購入している
- 金価格の大幅な下落
- コインの状態が損なわれたとき
ケース1:コインを割高で購入している
アンティークコインで大損したというケースの多くは、信頼性の低い取引先からコインを割高で購入してしまったことで発生します。
例えば、相場では400万円の価値があり、毎年8%の成長が見込めるコインを550万円で購入したと仮定します。
初年度 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | 5年目 | |
コインの価値 | 400万円 | 432万円 | 466万円 | 503万円 | 544万円 |
損益 | -150万円 | -128万円 | -84万円 | -47万円 | 6万円 |
本来の利益 | 0円 | 32万円 | 66万円 | 103万円 | 144万円 |
コインを購入した時点では150万円の損になり、コインの価値が売却価格に追いつくまで5年の期間を要します。
よって、コインを購入した価格や、売却する時期によっては大損してしまう可能性があるということです。
ケース2:金価格の大幅な下落
コイン投資には大きく分けて、希少価値が高く収集需要がある収集型コインへの投資と、金価格に連動する地金型コインへの投資があります。
どちらも安全資産への投資といわれますが、近年に発行された地金型コインのほとんどにプレミア価値はなく、価値を担保しているの含有している金(ゴールド)です。
それでは、金価格が大幅に下落することがあればどうなるでしょうか?
地金型コインに関しては、金価格に連動して大幅に下落し値下がりします。
一方で、収集型の金貨も金を含有していますが、その価値は希少性や収集需要にあるため、大きな影響を受けにくいです。
コインの種類によっては、貴金属の価格変動が影響する可能性があるので、売却のタイミングにより値下がりして大損する可能性はあります。
ケース3:コインの状態が損なわれたとき
アンティークコインの価値を大きく変動させる要素にはコインの状態があります。
同じコインであっても状態のいいものと悪いものでは、希少性が異なり、価格が大きく変動する商品も多いです。
そのため、保管が乱雑で状態が購入したときよりも悪くなれば、大きく値下がりし、場合によっては無価値になることもあります。
鑑定済みのアンティークコインはスラブに保管されるため、スラブからコインを取り出さず適切に保管すればコインの状態が悪くなることはありません。
しかし、スラブからコインを取り出して不必要にコインを触ったり、洗剤などでコインを洗浄するなどの行為はコインの状態を悪くする原因になります。
アンティークコインを保有する上で気をつけることは、コインの状態を損なうことですが、アンティークコインはスラブ込みでも緊急時にポケットなどに入れて持ち出せるため、災害などで状態が損なわれるリスクは低い資産です。
それでも、自身で保管することが心配な方は、「コインライブラリー・プリンシパル」などのコインを購入した業者に保管を依頼するサービスを提供している取引先を利用することをおすすめします。
アンティークコイン投資で失敗する人の特徴や共通点について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
アンティークコイン投資で失敗する人の共通点は? 成功するためのポイントも紹介
アンティークコインの転売に注意が必要
アンティークコインは個人が利用できるオークションサイトを中心に転売業者の存在が問題視されています。
事業としてアンティークコインを売買する転売業者は、割安で放置されていると考えられるコインや需要が増加したコインを買い占めてから販売し、コイン価格を意図的に急騰させることがあります。
また、需要の高まり高騰したコインは偽物も流通しやすくなるため、個人でオークションサイトを利用してアンティークコインを購入する場合は注意が必要です。
転売や転売業者の存在はアンティークコインに限った話ではありませんが、転売業者による相場の吊り上げは多くのアンティークコインコレクターが忌避しています。
そのため、多くのコレクターは適正価格で取引するために信頼できるコイン専門店を利用してアンティークコインを購入しています。
また、アンティークコインの短期的な売買による転売は個人でもできますが初心者にはリスクの高い売買方法です。
転売のリスクとアンティークコイン投資など初心者にでもできる取引方法はこちらの記事で紹介しています。
アンティークコイン転売にリスクはある? 初心者もできる売買方法を紹介
アンティークコイン投資を成功させるおすすめの方法は?
コインが売れないことも含めたアンティークコイン投資におけるリスクや、気をつけるべきポイントなどを解説しました。
ここまでの話を聞いてアンティークコイン投資が難しいと感じた方もいるかもしれませんが、適切な方法でリスクなどを理解して始めるなら資産運用のなかでも実践しやすい方法といえます。
最後に、アンティークコイン投資を成功させるためのおすすめの方法を購入から売却までの流れを通して解説します。
- 購入先を選定する
- 希少性・人気・状態の3つを考えてコインを選ぶ
- コイン業者で売却する
購入先を選定する
アンティークコインが売れない理由を考えたとき、基本的には購入するコインが間違っているケースが大半を占めるということをここまで解説してきました。
偽物を販売する取引先や、相場よりも割高な価格でコインを売りつける取引先を避けて購入先を選定することが重要です。
贋作を避ける方法は、コインを購入する際に永久買戻し保証を付けている業者を選択するのがおすすめになります。
万が一のことがあっても買い手からすれば安心であり、なによりこの保証を付けること自体が偽物を絶対に販売しないという意思表示になるからです。
信頼できる業者でコインを購入すれば、偽物を購入してコインが絶対に売れなくなるリスクや、割高で購入して利益が得られないリスクは回避できます。
希少性・人気・状態の3つを考えてコインを選ぶ
購入するコインを選ぶときは、希少性・状態・人気の3つの基準を考えるとよいでしょう。
発行年数が古く、発行枚数が少ない希少性の高いコインは年々価値が上昇しやすいため、アンティークコイン投資に向いています。
人気があるだけで希少性がなければ価格は高騰しませんが、人気のあるコインは買い手が見つかりやすいため、アンティークコインが売れなくなりリスクが大きく軽減されます。
コインの状態は、人気を左右する美麗さにも大きく影響し、他のコインと比較して状態が特別にいいコインは高い希少価値を持つため非常に重要な要素です。
コインを選ぶ際はこの3点を意識して選ぶことが重要です。
アンティークコイン投資におけるコインの選び方について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
アンティークコイン投資入門 グレード・希少性・人気などの選び方を解説
コイン業者で売却する
最後に、コインを売却するなら自身でコインをオークションに出品するのではなく、コイン業者に買取を依頼しましょう。
コインを自身で鑑定機関に依頼し、スラブ付きで出品すれば誰が出品しても安心と考える方もいるかもしれません。
しかし、近年ではスラブを偽造するだけでなく、基本的に破壊しなければ取り出し不可能であるスラブからコインを取り出し、贋作とすり替えるような高度な詐欺も存在するようです。
鑑定機関での鑑定が確実に安心とはいえないのが現在のアンティークコイン投資の現状となっているため、自身でコインの真贋や価値を保証するのではなく、1からサポートしてくれるコイン業者に買取を依頼するほうがよいでしょう。
もちろん、コインの出品にはコインの相場を知る必要がありますが、コインの相場を知るためにカタログやオークションログを調べるのは買取を依頼する際にも参考になりますので、売却する前にチェックすることをおすすめします。
アンティークコインを売れない人が知っておきたいよくある質問
最後に、アンティークコインが売れないという悩みを抱えている人が知っておきたい質問を2つまとめました。
- コインを鑑定するだけでも売値の期待値が上がるって本当?
- コインの売却ができるおすすめのコイン業者は?
それぞれ詳しく解説します。
コインを鑑定するだけでも売値の期待値が上がるって本当?
コインの代表的な鑑定会社は、NGC(Numismatic Guaranty Corporation)とPCGS(Professional Coin Grading Service)の2種類が挙げられます。
このような鑑定会社にコインの鑑定を依頼し、よいグレードを付けてもらうことで買取の際にコインの価値が上昇することがあります。
特に上記の鑑定会社はアンティークコイン業界のなかでも権威を持っており、グレードの基準が細かく厳しいことで知られているため、高いグレードが付けられることでプレミア価値が出てくるのです。
NGCとPCGSでは、PCGSのほうがコレクターからもグレード基準が厳しいことで有名であるため、PCGSでの鑑定のほうが高い価値がつきやすいという話もあります。
一方で、PCGSは16世紀までのコインの鑑定にしか対応しておらず、NGCでは古代コインの鑑定にも対応しているので、必ずしもPCGSに鑑定を依頼すればいいという話ではありません。
コインを売却するなら鑑定会社への鑑定が必須であり、買取価格を高めるなら鑑定会社も選定する必要があります。
コインの売却ができるおすすめのコイン業者は?
コインの買取に対応しているコイン業者には「コインライブラリー・プリンシパル」があります。
購入しているコインが売れないという悩みを抱えている方は、ぜひ一度保有しているコインをお持ちください。
未鑑定の場合は鑑定から対応いたしますので、買取を依頼したいコインをお持ちで売却の方法に悩んでいる方は検討することをおすすめします。
当サイトはアンティークコイン投資に特化しており、投資に適格なコインの購入から保有しているコインの保管、購入したコインの売却にも対応しています。
アンティークコイン投資初心者の方でも購入から売却までサポートするので、コイン投資の入門におすすめです。
当サイトへのコインの売却方法について知りたい方はこちらのページをチェックしてください。
まとめ
アンティークコインが売れない理由と投資に成功するための方法を解説しました。
コインが売れるかどうかは購入した段階で決まってしまうことも多いので、アンティークコイン投資を始めるならコインが売れない状況にならないために、コインを購入する時点で売却することも考えておくことが重要です。
保有しているコインをオークションサイトに出品して売れない場合は、当サイトを含めたコイン業者に買取を依頼することも検討しましょう。
アンティークコイン投資について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。