インフレ対策やリスクの低い安全資産に投資を検討してる方にとって金は魅力的な投資先ではないかと思います。
しかし、一般的な金投資は上記のような目的で保有するにはいくつかの落とし穴があるため、投資初心者の方が知らずに投資してしまうと知らず知らずのうちにリスクを抱えてしまうかもしれません。
金への投資にはおすすめの方法があり、それはアンティークコインとも呼ばれる希少性の高い金貨に投資することです。
このような希少性の高い金貨は普通の金とは異なり、どのような状況であっても価値が安定しやすく、インフレ対策としても効果を発揮します。
この記事では、金投資に対する基礎知識を解説した上で、金に投資するおすすめの方法を紹介し、メリットや注意点についても詳しく紹介していきます。
投資対象にもなる金の価値について
投資の知識がまったくない方でも金は安全で価値がなくなることがないという認識を持っていることでしょう。
まずは、投資対象にもなる金に価値がある理由について詳しく解説します。
- 埋蔵量が決まっており希少性がある
- 宝飾・産業に一定の需要が存在する
- インフレや経済不安が懸念されると価格が高騰する
埋蔵量が決まっており希少性がある
これまで人類が採掘してきた金は約18万トンにもおよび、今後、採掘が可能とされている金は約5万トンであるといわれています。
すでに人類が採掘した金が埋蔵されている金を上回っており、いずれは枯渇するでしょう。
ただし、5万トンという数字はコストパフォーマンスなども考えた上で無理なく採掘できる金の量であるため、地球の埋蔵量とイコールではありません。
例えば、海中にも金は存在していますが、現在の技術では困難であるため、採掘できないこととなっています。
よって、採掘が可能とされる金が変動することは十分に考えられますが、地球上に埋蔵されている金の量が決まっていることは事実であるため、希少性があるとされています。
宝飾・産業に一定の需要が存在する
金は埋蔵量が限られている上で、宝飾・産業に一定の需要が存在します。
埋蔵されている金の量が限られていても、需要がなくなれば価値を持たなくなってしまいますが、この需要が完全に失われることは考えにくいです。
無限に供給できるわけではなく、宝飾・産業を中心に需要も広いことが金の価値がなくならない根拠となっています。
インフレや経済不安が懸念されると価格が高騰する
ここまでの話で金の価値が決まっているのであれば、長期的に安全資産であると考えられましたが、投資用の金がその価値を複雑化させています。
金は宝飾・産業と比較して上回るほどの投資・金融関係の金が市場に流通しており、投資用の金の売買は金価格に大きな影響を与えるようになりました。
インフレや経済不安が懸念されると投資家が安全資産として金を購入するようになり、価格が本来の金の価値と乖離するほど高騰するようになったのです。
金の価値の変動を理解するためには、金そのものの価値だけでなく、経済や金融の話を無視することはできません。
金投資の代表的な種類
金への投資は実際に金を自宅で保管するだけではなく、金の管理は運営会社が行う方法もあり、投資方法は多様化しています。
- 現物投資
- 純金積立
- 投資信託
上記で挙げた方法以外にもいくつかの投資方法が存在しますが、後に紹介する方法以外では、金価格に連動しており、金価格が上昇すれば利益が発生し、反対に金価格が下落すると損失が発生する性質は変わりません。
代表的な金投資に絞ってそれぞれ詳しく見ていきましょう。
現物投資
現物投資はインゴット・延べ棒などの現物の金を自分で所有して管理する方法になります。
一般的には金庫などに保管して管理しますが、管理の徹底と盗難の防止を考えると金庫での管理が最適といえるかもしれません。
ただし、金庫の購入やスペースの確保、インゴットの重量は重いため、災害などが発生した際には持ち運ぶことが困難です。
よって、手元に金を置いておきたいと考える方以外は、他の投資方法のほうが現在では一般化しています。
純金積立
純金積立は毎月1,000円から一定額を積み立てて金を購入する方法です。
こちらの方法では実際に金を管理して所有することはなく、運営会社が管理してくれるので、金に気軽に投資が可能な方法として人気を集めています。
また、純金積立によって購入した金を現物に換えることも純金積立の運営会社によっては可能です。
投資信託
投資信託とは、ファンドマネージャーと呼ばれる資産運用のプロが運用する投資商品で、株式や債券が投資対象としてメジャーですが、金を投資対象にした投資信託も存在します。
こちらも現物の金を保有することはなく、購入時と売却時の投資信託の基準価額に基づいて損益が発生します。
また、純金積立の場合は金を運営会社が管理しており、実際に自分で管理することはなくても金を保有していることに間違いありませんが、投資信託では厳密には金を保有していない点が大きな違いになります。
よって、金を保有していないため、投資信託の場合は投資した資金を金に換えることができません。
金投資を始めるならインフレにも強い希少性の高い金貨がおすすめの理由
金投資の代表的な種類について解説しましたが、上記の投資方法はすべて金価格に基づいて価値が決まる性質を持っています。
金価格は必ずしも安定しないため、金に投資をするならそれ以外の付加価値があるものに投資をするほうが価値が安定しやすいです。
よって、おすすめの投資方法はアンティークコインと呼ばれる希少性の高い金貨を購入して保有を続ける投資方法になります。
その理由について下記にまとめました。
- 金価格に加えてプレミア価値がつくから
- 経済状況が不安定でも安定しやすいから
- 減ることはあっても増えることはない性質があるから
金価格に加えてプレミア価値がつくから
100年以上前に発行され現存数の少ない希少性の高い金貨は、金価格に加えてプレミア価値がつきます。
このプレミア価値は金貨1枚で100万円から1,000万円を超える場合もあり、場合によっては億単位になることも考えられます。
このとき金貨1枚の金の含有量から算出される金価格は、数万円から大型の金貨で数十万円になりますが、プレミア価値が大きいほど金価格の影響が小さいことが分かるでしょう。
1枚50万円の金貨の金価格が10万円であれば影響は5分の1であり、500万円や1,000万円であればプレミア価値が占める割合のほうが圧倒的に大きくなります。
つまり、アンティークコインと呼ばれる希少性の高い金貨は、金価格の影響を受けにくい性質があるのです。
アンティークコインの価値について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
インフレ時代における資産運用の新常識【アンティークコインの価値を知る】
経済状況が不安定でも安定しやすいから
金価格は経済状況が不安定になると高騰するため、購入タイミングによっては割高で購入してしまう危険性があります。
しかし、金貨のプレミア価値は経済状況には連動せず、ほとんど影響されないため、安定した価値を持ちやすいです。
希少性の高い金貨のアンティークコインの市場規模の成長は下記の通りとなっています。
ITバブル崩壊や、リーマンショックなどで株式は値を下げていますが、アンティークコインはこのような状況でも右肩上がりの成長を実現してきました。
また、長期的に見れば株式の成長よりも高い成長率を誇っています。
よって、金貨を含めたアンティークコインへの投資が長期的に考えても安定しやすいといえるでしょう。
減ることはあっても増えることはない性質があるから
金そのものは地球における埋蔵量は決まっていますが、採掘が可能とされる金の量は今後の技術革新によって変動するかもしれません。
しかし、希少性が高く古くに発行された金貨は、災害などで失われることはあっても過去の金貨が新しく作られることはないので、増えることはない性質を持っています。
仮に現代に過去の人気金貨がリメイクされて新しく作られたとしても、アンティークコインの世界では過去の金貨と現在の金貨は分けて取り扱われるため、大量に発行したことで現在の金貨の希少性は低くなっても、過去の金貨の希少性が損なわれることはありません。
また、アンティークコインには古くから世界中にコレクターが存在し、広い需要を持っていることから無価値になることが考えにくいです。
希少性の高い金貨は状態なども加味すれば唯一無二の存在になることもあり、高い希少価値と需要を持ちながら、これ以上増えることがない投資対象に適した性質を持っています。
一般的な金投資で想定されるデメリット
希少性の高い金貨の購入は他の金投資とは価値基準において異なる性質を持っているため、おすすめといわれます。
一方で、安全資産や安定しているといわれる一般的な金投資には、想定されるデメリットが2つあります。
- インフレ対策に有効な購入タイミングが限定される
- 景気が極端によくなっても売られることがある
インフレ対策に有効な購入タイミングが限定される
金価格は経済不安やインフレが懸念されるタイミングで高騰しますが、このような背景で高騰した金は金本来の価値と乖離するほど価格が上昇することが懸念されます。
このような状況で金価格が上昇しているから金を購入してしまうと、経済不安が解決したタイミングで金の売却が始まり、価格が暴落する危険性があります。
よって、金の購入は長期投資を前提にするなら、金価格が高騰しているタイミングで購入するのではなく、金価格が落ち着いている状態で購入するのが有効です。
タイミングによっては、インフレ対策には適さない場合が多く、購入の機会が限定されるデメリットがあるといえるでしょう。
また、純金積立の場合は毎月一定額を投資することから購入価格が平均化するため、どのタイミングでも始めやすいといえますが、価格が高騰してから始める場合は、金価格が割高の状態で購入価格が平均化される恐れもあるため、どちらにしてもタイミングが限られてしまいます。
景気が極端によくなっても売られることがある
投資家の資金は現在の時点で魅力的な投資先に流れていきます。
経済不安やインフレ対策が懸念される状態であれば、金は魅力的な投資先ですが、反対に景気がよくなって株価が好調に上昇している状態であれば、投資家の資金は株式などのリスク資産に流れていきます。
このような状況が続くと金価格は長期的に停滞、または値下がりするかもしれません。
もちろん、将来の経済不安を考えればこのような状況で金を購入するべきですが、前の経済不安で購入した購入価格が高い金を保有している場合は、長期的に含み損を抱える可能性があります。
20年、30年と保有していればどのタイミングで購入しても含み損もなくなるかもしれませんが、最悪の場合は10年以上損失を抱えたままになる場合もあるので、このようなリスクがある金を安全資産と呼ぶことに疑問を覚える方もいるでしょう。
一方で、希少性の高い金貨はどのタイミングで購入しても右肩上がりで安定した成長が期待できるため、一般的な金投資で考えられるリスクを解消しながら、長期保有で着実に価値を成長させることが可能です。
希少性の高い金貨に投資するアンティークコイン投資を始める方法
現物の金に投資するなら貴金属業者、純金積立や投資信託に投資するなら証券会社を利用する必要がありますが、希少性の高い金貨であるアンティークコイン投資はどのように始めればいいのか分からない方もいることでしょう。
投資を始める方法は主に2つありますが、どちらのほうがおすすめであるかも含めて解説します。
- オークションサイトで購入する
- コイン専門店を利用する
総合的な金貨の購入先について詳しく知りたい方はこちらの記事もチェックしてください。
オークションサイトで購入する
オークションサイトでは、金貨を含む希少性の高いコインが多数出品されています。
選択肢が広く予算に合わせて選びやすいですが、アンティークコインに知識がない方では正確な相場を把握しにくく、コインを割高で購入させられる危険性があります。
また、出品者の素性が不明の場合は、贋作を販売される可能性もあるので注意が必要です。
コインに知識がある人以外は、オークションサイトは利用しないほうがよいでしょう。
コイン専門店を利用する
アンティークコインの購入はコイン専門店を利用する方法もあります。
オークションとは異なり素性がはっきりしており、コインについて知識がない方でもスタッフの意見を聞きながらコインを選べるメリットがあります。
贋作に関しても万が一コインが偽物であった場合に永久買戻し保証を付ける店もあるので、贋作を売るつもりが最初からなく、安心してコインを購入できるといえるでしょう。
また、コインの購入だけでなく買取も受け付けている専門店もあるので、投資における売却手段を店を通じて作っておくことができます。
希少性の高い高額の金貨を購入するなら、コイン専門店から購入することをおすすめします。
希少性の高い金貨を選ぶ際の注意点
金投資においてアンティークコインと呼ばれる希少性の高い金貨を選ぶ際は、以下の注意点にも気を付けましょう。
- 投資用金貨(地金型金貨)を選ばない
- 贋作や相場以上の価格での購入は必ず避ける
- 金貨の希少性・状態・需要に着目する
それぞれ詳しく解説します。
投資用金貨(地金型金貨)を選ばない
投資対象となる金貨には大きく分けて2種類あり、希少性の高さから高い価値を持つアンティークコインと投資用の金貨として発行される地金型金貨があります。
地金型金貨は、イーグル金貨、メイプルリーフ金貨などが有名ですが、デザインが美麗であるためプレミア価値があると考えてしまう方もいるかもしれません。
しかし、上記のような地金型金貨はコレクションの対象になることがないわけではありませんが、希少性に関してはほとんどなく、金価格に基づいて取引されています。
よって、地金型金貨への投資は金への現物投資と性質は変わりません。
投資用金貨とアンティークコインを勘違いして購入することがないように金貨の種類について理解しておきましょう。
ただし、地金型金貨であっても、希少性があるならプレミア価値が付くものもあるので、投資目的で金貨を購入するならデザインが美麗であるからという理由ではなく、金貨の価値がどこにあるのかを考えて購入することが重要です。
投資用金貨(地金型金貨)についてはこちらの記事で紹介しています。
贋作や相場以上の価格での購入は必ず避ける
アンティークコインは適切にコインを購入して保有をすればリスクも少なく、長期を前提とした保有で高い成長が見込める投資方法です。
しかし、贋作はもちろん、相場よりも割高で金貨を購入してしまうと投資効果が薄れてしまいます。
例えば、100万円の価値があるコインを200万円で買ってしまえば、売却する際にはコインの価値が200万円以上に成長しなければ利益がでないため、適切な価格で購入することが重要です。
素性の分からない個人も出品できるインターネットオークションサイトでは適切な相場が形成されていないため、コインを割高で出品する出品者も多いことから、価値の分かる人でなければ購入は難しいでしょう。
一方で、金貨を割安で出品されることもあることから、オークションサイトは上級者向けの購入方法となっています。
しかし、初心者であれば割安で購入するよりも相場に沿った価格で購入することが重要であるため、このようなリスクを避けるためにもコイン専門店を利用するのが確実です。
オークションを利用することで被害に遭う可能性が考えられるアンティークコイン投資詐欺について詳しく知りたい方はこちらの記事もチェックしてください。
金貨の希少性・状態・需要に着目する
金貨を選ぶ上で注目すべき3つのポイントには、希少性・状態・需要があります。
希少性は発行枚数や、想定される現存数から計ることが可能です。
一方で、同じ種類の金貨であっても金貨の状態がよいほど高い価値を持ちます。
最後の需要は、猫や動物が描かれた金貨や、ナポレオンなどの誰もが知る英雄が描かれた金貨は人気があり、需要があります。
このようなコインは仕入れてもすぐに売り切れることが多いため、コインの売却のしやすさにもつながるので、売却のスピードを考えるなら人気を考えるとよいでしょう。
金貨の選び方について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
アンティークコイン投資入門 グレード・希少性・人気などの選び方を解説
おすすめの金投資を知りたい人が読みたいよくある質問
安全資産やインフレ対策として金に投資したいと考えている人が読みたいよくある質問をまとめました。
- 金投資において希少性の高い金貨の購入が他の投資方法と異なる点は?
- 希少性の高い金貨はどこで購入するのがおすすめですか?
それぞれ詳しく見ていきましょう。
金投資において希少性の高い金貨の購入が他の投資方法と異なる点は?
金投資は、純金積立、投資信託などさまざまな方法で投資することができますが、希少性の高い金貨を購入するアンティークコイン投資は他の金投資と決定的に違う点があります。
他の方法は金価格に基づいて取引するため、金価格が暴落すればどのような方法で投資をしても損をしてしまいます。
しかし、希少性の高い金貨は金価格に加えてプレミア価値があるため、経済の状況により金の価値が目減りすることはあってもコレクター需要における価値は減少しません。
コレクション資産を保有すると聞くと一般的な金投資よりもリスクが高いと勘違いするかもしれませんが、2つの価値基準で守られており、プレミア価値に関しては経済の状況に関係なく右肩上がりの成長が期待できます。
金価格に基づいて取引する一般的な金投資は初心者にはおすすめできません。その理由については下記の記事をチェックしてください。
金投資をおすすめしない3つの理由とは? 初心者に適した投資方法を紹介
希少性の高い金貨はどこで購入するのがおすすめですか?
希少性の高い金貨はコイン専門店で購入するのがおすすめであり、投資に特化した店を選ぶと話がスムーズに進みやすく、資産運用について相談することもできます。
当サイト「コインライブラリー・プリンシパル」はアンティークコイン投資に特化したコイン専門店です。
金貨の販売だけでなく、買取も受け付けているので、当サイトだけで投資における売買が完結します。
また、金貨は売却するまで金庫で預かることもできるので、災害や盗難など保管におけるトラブルを防ぐことも可能です。
希少性の高い金貨を購入して保有するアンティークコイン投資に興味を持ち始めたいと思った方はこちらのページからお気軽にご相談ください。
まとめ
一般的な金への投資は初心者にはおすすめしませんが、付加価値が付く希少性の高い金貨を購入して投資する方法に関しては投資が初めての方にもおすすめになります。
ただし、アンティークコインには特有のリスクがありますので、注意点にも気をつけながら適切な方法で購入するようにしましょう。
希少性の高い金貨を購入して保有し、長期的に保有してその成長を見守る投資方法のアンティークコイン投資について詳しく知りたい方はこちらの記事もチェックしてください。