個人事業主は確定申告の義務があり、節税と並行して投資が行いやすいことから資産運用をするメリットが大きいです。
しかし、節税メリットが大きくてもリスクのある投資を選ぶことや、時間が取られて本業に支障をきたすのは本末転倒になります。
個人事業主が投資を選ぶならリスクやリターン、節税メリットを総合的に判断して優秀な投資を選択することが重要です。
この記事では、個人事業主におすすめの投資を紹介し、本業に集中したいと考えている方が投資を選ぶポイントについても解説していきます。
個人事業主におすすめの投資一覧
個人事業主におすすめの投資はリスクが少なく本業の妨げにならない投資になります。
毎日その価値をチェックする必要がなく、放置していても問題がない資産運用が理想です。
個人事業主におすすめの投資は下記の通りです。
- 投資信託(つみたてNISA)
- 個人型確定拠出年金iDeCo
- アンティークコイン投資
それぞれ詳しく解説します。
投資信託(つみたてNISA)
投資信託はプロの投資家に運用を委託できる投資で初心者でも実践しやすく、つみたてNISAで投資することで投資の利益を非課税にできます。
つみたてNISAでは、毎年40万円の投資額にかかる利益を最大20年間非課税にできる制度です。
個人事業主が将来を見据えて長期を目途に節税をしながら資産形成をするなら適した制度といえます。
ただし、つみたてNISAで対象となる投資信託は株式が投資対象になっているため、金融市場の暴落などに連動して一時的に損失が拡大する可能性があります。
利益を確定するタイミングによっては損失が発生することもあるので注意が必要です。
個人型確定拠出年金iDeCo
個人型確定拠出年金iDeCoは、老後の年金を資産運用によって自分で作ることを目的にした制度です。
対象となる商品は口座を開設した銀行・証券会社によって異なりますが、投資信託・保険・定期預金に毎月5,000円から積み立てることが可能であり、投資にかかる利益を非課税にした上で年金として受け取れます。
個人事業主のメリットとしては、積み立てられる最大の金額が6.8万円となっており、会社員と比較して積み立てられる金額の上限が高いことが挙げられます。
また、積立金は申告することで、小規模企業共済等掛金控除が受けられるため税金の節約につながり、受け取る際には退職所得控除または、公的年金等控除の対象になるため、節税メリットが大きいことが特徴です。
一方で、デメリットを挙げるなら加入期間が10年以上で60歳になるまで引き出しが不可能であるため、老後の資産形成以外を目的に資産運用ができない点が挙げられます。
アンティークコイン投資
アンティークコイン投資は、世界の富裕層の間で注目されている投資であり、日本では投資対象としてあまり認知されていません。
アンティークコイン投資が個人事業主におすすめである理由は、手間がかかりにくく、長期的にリターンが期待できる性質が挙げられます。
アンティークコインは一度成長が期待できるコインを保有すれば、保有している間に特別になにかをする必要がないため、資産運用に時間が取られません。
長期的に保有するほど税制が優遇される仕組みであり、つみたてNISAやiDeCoに加えて大きな額を運用すれば節税メリットが大きいといえるでしょう。
また、アンティークコインは減ることはあっても増えることはない性質から、長期的な価値の上昇が期待しやすいのも特徴です。
アンティークコイン投資について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
アンティークコイン投資とは? 3つのメリット・デメリットを解説
節税メリットが大きいがリスクのある投資
ここまで個人事業主におすすめしやすい投資を紹介しましたが、個人事業主におすすめされやすい投資のなかには節税メリットが大きくてもリスクが大きく手間のかかる投資も存在します。
リスクを許容し、時間を割くことを覚悟して行うのであれば問題ありませんが、下記の投資に関しては節税メリットを期待して実践する場合は注意が必要です。
- 株式投資
- 不動産投資
それぞれ詳しく解説します。
株式投資
株式投資は、企業が発行する株券を購入することでさまざまなメリットが得られる投資ですが、節税に関するメリットもあります。
一般NISAは年間120万円、最大5年間の投資の利益を非課税にする制度であり、つみたてNISAと併用できませんが投資信託を含めて株式にも投資できます。
株式の利益は申告分離課税となり、所得に合わせた課税ではなく20.315%の一定の税率が課される仕組みです。
しかし、株式の配当金に関しては総合課税で申告することもできるので、本業で納める税金によっては総合課税で申告するほうがお得になる場合もあります。
不動産投資
不動産投資は、個人事業主が始める上で節税メリットが大きくなりやすい代表的な投資です。
不動産への投資で赤字が出た場合、確定申告をすることで他の黒字所得から差し引くことが可能であり、税金の節約が期待できます。
投資を開始した初年度は不動産の購入費などで赤字になりやすく、不動産の購入費は減価償却により分けて申告できるので、始めて数年は実際には利益を得ていても不動産の購入費により赤字になりやすいため節税メリットがあるといわれます。
ただし、不動産投資は賃料収入を安定して得るためには、定期的な修繕などで費用や手間がかかりやすく、ローンの借り入れが前提の投資であるため時間が取られやすくリスクも大きいです。
軌道に乗ればなにもしなくても家賃収入が安定して得られるわけではないので、期待できる節税メリットと比較してリスクや手間がかかるため人を選びます。
個人事業主に投資が適している理由
個人事業主は、会社員と比較して厚生年金などの社会保障が充実していないため、自ら資産を形成する姿勢が必要であることは間違いありません。
しかし、それ以外にも個人事業主に投資が適している理由が存在するため解説していきます。
- 節税と並行して行いやすい
- 確定申告の義務があるため投資のハードルが低い
- 法人化すれば経費にできる費用が増える
それぞれ詳しく見ていきましょう。
節税と並行して行いやすい
個人事業主に投資が適している理由は、投資を節税と並行して行いやすい点が挙げられます。
特に個人型確定拠出年金iDeCoではさまざまな節税メリットがあるため、会社員よりも利用しやすいといえるでしょう。
また確定申告を行う際は投資の利益にかかる税金の区分を理解して、利益確定のタイミングも考えることで税金が節約できる場合もあります。
投資の利益は含み益が発生している状態ではかからず、利益を確定したタイミングでかかることも覚えておきましょう。
確定申告の義務があるため投資のハードルが低い
サラリーマンの場合は本業以外にまとまった利益得ている場合や、医療費控除などの各種控除を受ける場合など申告の義務が発生するケースを除いて確定申告が必須ではありません。
よって、サラリーマンのなかには確定申告を行っていない方もいるので、投資のために確定申告を行うのはハードルが高いと感じる方もいます。
個人事業主は確定申告の義務が最初からあるため、会社員とは異なり投資のために確定申告をしなければならないというハードルがありません。
そのため、確定申告を避けるために投資信託や株式投資など分離課税で源泉徴収を受けられる投資を選ぶということはなくなり選択肢が広がります。
法人化すれば経費にできる費用が増える
個人事業主のなかでは、将来的に法人化を検討している場合もあるかと思います。
投資活動が起業した会社の業務として正当性があり、税務判断においても妥当であるという条件がありますが、法人化して投資を行なうと経費にできる費用が増えます。
具体的に経費にできる費用は投資によっても異なり、税理士などの専門家に判断を任せる必要もありますが、個人事業主と比較して経費にできる費用が増えて節税が期待可能です。
個人事業主の税金対策についてはこちらの記事をチェックしてください。
個人事業主の税金対策とは? 節税を中心としたお金の残し方をご紹介
本業に集中したい個人事業主が投資を選ぶポイント
個人事業主のなかには、投資で節税を積極的に行いたいわけではなく、できる限り手間のかからない方法で資産運用を行いたいと考えている方もいることでしょう。
投資に興味を持っていても本業に集中したい方が投資を選ぶポイントを3つ紹介します。
- 投資初心者でも実践しやすい
- 放置しても問題のない方法である
- 長期保有を前提としている
それぞれ詳しく見ていきましょう。
投資初心者でも実践しやすい
投資初心者の個人事業主の方で新しく投資を始めるなら、初心者でも実践しやすい方法を選びましょう。
具体的には、特別な知識がなくても誰でも実践しやすい投資です。
反対に経済状況や金融ニュースなどを毎日収集して勉強しなければ利益があげられない投資方法は初心者向けではありません。
また、投資信託を通して株式に投資する場合でも、金融市場に対する一定の理解は必要であるため、一般的には投資対象として知られていないものも初めての方が投資しやすい対象の特徴です。
放置しても問題のない方法である
個人事業主が投資を選ぶなら放置しても問題のない方法を選ぶのがおすすめです。
本業に集中したい方は、保有期間中に時間をできる限り手間が取られることがない投資を選ぶほうがよいでしょう。
常に価格を見続ける必要がある投資や、本業とは別に手続きなどの手間が常に発生する可能性がある投資は本業の妨げになるため、放置でも問題のない投資を選ぶことが重要です。
長期保有を前提としている
上記のような特徴を持つ投資は、長期保有を前提にしています。
短期的に利益が期待できる投資は、手間がかかりやすく放置することでリスクもあるので避けるようにしましょう。
積極的に利益を得たいと考えているのであれば、投資のためにある程度の時間をかける必要があります。
10年以上の長期保有を前提にして投資を選ぶと本業に集中しやすい投資が選びやすいです。
個人事業主におすすめのアンティークコイン投資のメリット
個人事業主が本業に集中しやすい投資方法にはアンティークコイン投資があります。
節税を含めて始める利点が多いので、メリットを1つずつ確認していきましょう。
- 高い希少性と長期保有で価値の上昇が期待できる性質
- 購入から売却まで実践しやすい環境が整っている
- 売却タイミングを意識して節税を考えられる
それぞれ詳しく解説します。
高い希少性と長期保有で価値の上昇が期待できる性質
アンティークコインは高い希少性を持ち、減ることはあっても増えることはない性質が長期の資産運用において相性のいい性質をしているのが特徴です。
そのため、右肩上がりの価値の成長が期待可能であり、アンティークコインの成長率は下記の通りとなっています。
投資信託の投資対象のもなる代表的な株価指数であるS&P500と日経平均の成長率と比較して、ITバブル崩壊やリーマンショックなどの金融市場の暴落にも強く、長期投資であれば株式よりも高い成長率が期待できることが分かります。
購入から売却まで実践しやすい環境が整っている
アンティークコインはコイン専門店を利用すればコインの購入から売却まで実践しやすい環境が整っています。
アンティークコイン投資に特化したコイン専門店であればコインの購入・預かり・買取のサービスを実施しているため、信頼できるコイン専門店を見つければ簡単に実践できます。
コイン専門店には「コインライブラリー・プリンシパル」があり、アンティークコイン投資に特化しており、一般的な資産形成に関する相談も可能です。
売却タイミングを意識して節税を考えられる
アンティークコイン投資には税金がかかり、譲渡所得として「売却価額–(購入代金–譲渡費用)–50万円」の売却価格から購入代金と手数料を差し引いた利益に対して所得と合わせて課税されます。
ただし、5年以上の長期保有を行うと算出した価格の2分の1が課税対象になるので、5年以上の保有は前提にしたいところです。
また本業の所得と合算して税率が決定するので、売却のタイミングを課税所得が減少する年にすれば節税につながります。
老後の資産形成を前提にするなら、所得が減少することが予測されるためタイミングとして適しているといえるでしょう。
個人事業主で投資を検討している人が知っておきたいよくある質問
個人事業主で投資を検討している人が知っておきたいよくある質問をまとめました。
- 投資の費用が経費として認められる範囲は?
- アンティークコイン投資を始める具体的な方法を教えてください
それぞれ詳しく解説します。
投資の費用が経費として認められる範囲は?
個人事業主、法人によっても投資の費用が経費として認められる範囲は異なります。
投資に関わるサービスを利用した手数料は経費として認められやすいですが、それ以外の費用は投資にもよりますが経費として認められないケースも多いです。
一方で法人は、投資セミナーへの参加費用や書籍の購入代金など投資で利益を得るために必要になったさまざまな費用を経費として申告しやすくなります。
投資ごとの具体的なケースに関しては、税理士などの専門家に判断を任せる必要がある場合もありますが、基本的に個人事業主が経費にできるコストは手数料です。
アンティークコイン投資を始める具体的な方法を教えてください
本業に集中したい個人事業主におすすめのアンティークコイン投資を始めるなら「コインライブラリー・プリンシパル」が適しています。
当サイトではコインの真贋に関して贋作であった場合は永久買戻し保証を付けることによって安心して購入できる体制が整っており、カタログやオークションログなどのコインの価格を付けるにあたって公的な記録を参考に適性価格での販売を行っているのが特徴です。
コインの販売だけでなく、保有しているコインの預かりサービスや、コインの買取も実施しているのでアンティークコイン投資が当サイトの利用で完結します。
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まとめ
個人事業主におすすめの投資を紹介しましたが、必ずしも1つの投資に絞って始めるのではなく、複数の投資を始めるのよいでしょう。
なぜならつみたてNISAや個人型確定拠出年金iDeCoは非課税にできる投資額に制限があるため、まとまった額を運用するのには向いていないからです。
メリットは大きいですが制限もあるので、本業の時間を割かないアンティークコイン投資を並行して始めるのもおすすめになります。