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公開日 2022.1.6更新日 2022.5.18

エドワード8世のコインを3つ紹介! 王冠を賭けた恋を含む歴史を紹介

エドワード8世はわずか325日の在位期間を持って退位した国王であり、戴冠まで在位しなかったため発行されたコインの種類と枚数は非常に少ないです。

王室と恋愛を天秤にかけ、恋愛を選び取った「王冠を賭けた恋」は有名なエピソードの一つでもあります。

この記事では希少性が高いエドワード8世の代表的なコインを3つ紹介し、その歴史についても解説します。

エドワード8世の生い立ちと歴史

エドワード8世

画像引用:https://www.royal.uk/edward-viii

まずは、エドワード8世の家族構成について見ていきましょう。

父親 ジョージ5世
王朝 ウィンザー朝
家名 ウィンザー家
王弟 ジョージ6世
配偶者 ウォリス・シンプソン

エドワード8世は、ジョージ5世とメアリー王妃との間に生まれます。

エドワード8世の歴史を5つの章に分けて解説します。

  • エドワード8世の誕生
  • 海軍士官としての教育を受ける
  • 王太子として第一次世界大戦に関わる
  • 325日の在位期間とシンプソン夫人との駆け落ち
  • 隠居生活とエリザベス2世の訪問

エドワード8世の誕生

1894年にエドワード8世はジョージ5世とメアリー・オブ・テックの間に長男として生を受けます。

兄妹には弟のジョージ6世、ヘンリ―王子、ジョージ王子、ジョン王子、妹にはメアリー王女がいます

幼少期にはアルバート(ジョージ6世)と共に乳母から厳しい教育を受けますが、虐待に発展していたことが発覚し、ジョージ5世夫妻が乳母を追い出したこともありました。

幼少期の厳しい教育から弟のジョージ5世は吃音症を引き起こしたといわれています。

海軍士官としての教育を受ける

少年期にはオズボーン海軍兵学校に入学しますが、過酷なトレーニングや勉強についていけなかったといわれています。

エドワード8世も自分には海軍士官としての素質がないと考えていたようです。

1910年に祖父であるエドワード7世が死去すると国王の勉強を始めなくてはいけない立場となり、軍人としての教育を終えることとなります

王太子として第一次世界大戦に関わる

プリンス・オブ・ウェールズとなったエドワードは、すぐに第一次世界大戦を経験することとなります。

軍に志願できる年齢に達していたエドワード8世は、王太子でありながら兵士として最前線に立つことを望みます。

しかし、当時の陸軍大臣はエドワード8世の訴えを却下、理由は捕虜にされることによるイギリスへの大きな被害を懸念したためです。

エドワード8世はそれでも可能な限り最前線に立ち、慰問という形で王太子としての役割を果たすこととなります。

この姿勢は国民と最前線に立つ軍人から大きな評価を受けることになりますが、エドワード8世自身は戦わない立場で賞賛されることに恥ずかしさを感じていたといわれています

325日の在位期間とシンプソン夫人との駆け落ち

エドワード8世の代表的なエピソードは、やはり国王としての立場を賭けたシンプソン夫人との恋愛といえるでしょう。

1936年にエドワード8世は即位しますが、アメリカ人の既婚女性であるウォリス・シンプソンとの恋愛を続けていました。

ジョージ5世は生前、既婚女性との恋愛を続けるエドワード8世と言い争いをしており、国王となっても1年以内に破滅するだろうと言い残していたようです。

シンプソン夫人は離婚手続きを済ませており、いつでもエドワード8世と結婚し、王妃になる準備を整えていましたが、快く思わない国民も多く、憶測が憶測を呼び、保守党内における抗争の原因にもなりました。

ボールドウィン首相は、シンプソン夫人との恋愛を続けるなら王室からの退位を選択すべきであるとエドワード8世に迫ります。

同年12月8日にエドワード8世は、退位することを宣言し国内は大混乱に陥りました。

わずか325日の在位期間であったエドワード8世の退位騒動は「王冠を賭けた恋」と呼ばれ、同年中にイギリスを去りました

隠居生活とエリザベス2世の訪問

エドワード8世が退位すると弟のジョージ6世が即位し、エドワード8世はウィンザー公の称号が与えられ、ウォリス・シンプソンとも正式に結婚します。

王室とは絶縁状態にあるため、イギリスに帰国して生活することはかないませんでした。

ウォリス・シンプソンもウィンザー公夫人として王室から正式に認められることはありませんでしたが、1965年にはウィンザー公夫妻が正式にエリザベス2世から招待を受けます。

イギリスを離れて暮らすことには変わりありませんが、エドワード8世と王室の距離が縮まった瞬間であったといえるでしょう。

エリザベス2世は1972年にフランスのウィンザー公邸に訪問しており、末期の食道がんであったエドワード8世の見舞いをしています。

その10日後にエドワード8世は死去し、遺体はイギリスに送られ他の王族と共に埋葬されています。

王冠を賭けた恋はイギリス王室の信頼を落とす事態につながったので賛否はありますが、自身の立場を失うことになっても恋に殉じたその姿は後世において魅力を感じる人も多い国王です

希少性が高いエドワード8世のコイン

エドワード8世は在位期間が1年未満ということもあり、発行されたコインや金貨の種類は非常に少ないです。

希少性が高いエドワード8世のコインを3つ紹介します。

  • エドワード8世 聖ジョージの竜退治 5ポンド金貨 復刻金メダル 1937年
  • エドワード8世 聖ジョージの竜退治 ソブリン金貨 復刻金メダル 1937年
  • エドワード8世 ファンタジー クラウン銀貨 復刻銀メダル 1937年

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エドワード8世 聖ジョージの竜退治 5ポンド金貨 復刻金メダル 1937年

エドワード8世 聖ジョージの竜退治 5ポンド金貨 復刻金メダル 1937年

発行国 イギリス
発行年 1937年(2021年)
額面 5ポンド
グレード PR 70 DCAM
直径 36.02mm
重量 39.94g
品位 約91.67%Au(K22)
発行枚数 不明
状態 完全未使用

戴冠式まで在位しなかったエドワード8世の正式な金貨は発行されていません。

しかし、贈答用ソブリン金貨セットを5組限定で発行されていたことが知られており、すべての保管場所がはっきりしています。

1セットのみ市場に流通しましたが3億1千万円で落札されているため、希少性が非常に高く幻の金貨としてコレクターの中で話題となっていました。

こちらの金貨は上記のセットの5ポンド金貨のリマスター版であり、表面にはエドワード7世、裏面には聖ジョージの竜退治が彫られています。

エドワード8世 聖ジョージの竜退治 ソブリン金貨 復刻金メダル 1937年

エドワード8世 聖ジョージの竜退治 ソブリン金貨 復刻金メダル 1937年

発行国 イギリス
発行年 1937年(2021年)
額面 1ポンド
グレード PR 70 DCAM
直径 22mm
重量 7.98g
品位 約91.67%Au(K22)
発行枚数 不明
状態 完全未使用

こちらも上記の5ポンド金貨と同時にリマスターされたソブリン金貨になります。

一般には入手できなかった金貨セットは、5ポンド金貨、ソブリン金貨、ハーフソブリン金貨の3種類がリマスターされました。

このリマスターはコレクターの間でも大きな話題となっているので、時が経つほど入手難易度は高くなると考えられます。

エドワード8世 ファンタジー クラウン銀貨 復刻銀メダル 1937年

エドワード8世 ファンタジー クラウン銀貨 復刻銀メダル 1937年

発行国 イギリス
発行年 1937年(1955年)
額面 5シリング
グレード PF 66 CAMEO
直径 不明
重量 不明
品位 不明
発行枚数 不明
状態 不明

後年1955年に発行されたファンタジークラウン銀貨です。

エドワード8世のコイン自体が希少であるため、後年に発行された銀貨であっても価値を持ちます。

エドワード8世のアンティークコインでよくある質問

最後に、エドワード8世のアンティークコインでよくある質問についてまとめました。

  • エドワード8世のコインを購入する方法は?
  • エドワード8世のコインはどこで買取できる?

それぞれ詳しく解説します。

エドワード8世のコインを購入する方法は?

エドワード8世のコインは種類が少ないため、オークションでは出品されていないことや、出品されていても価格設定が相場とは大きくかけ離れている可能性があります。

エドワード8世に限らずアンティークコインを購入するなら、古物商許可証を取得した信頼できる取引業者で購入するのが一番です

エドワード8世のコインはどこで買取できる?

一方で、エドワード8世のコインを保有しており、適正な価格で売却を検討している方も信頼できる取引業者を利用するのがよいでしょう

当店「コインライブラリー・プリンシパル」では、他の業者やオークションなどで購入したコインの鑑定と買取もおこなっています。

古物商許可証を取得しており、適正な価格での迅速なコインの現金化を進めます。

まとめ

エドワード8世は国王という立場を捨てて一人の女性を選んだその生き方に感銘を受けた人も多く存在します。

発行されたコインの種類は少ないですが、エドワード8世の生き方に魅力を感じた方は保有してみてはいかがでしょうか。

エドワード8世のコインを購入・売却する

この記事の著者

アンティークコイン ジャーナル編集部

英国王室シリーズから古代コインまで、幅広い年代のコインの紹介だけではなく、試鋳貨、造幣局による違い、彫刻家、リストライク、などアンティークコインの魅力や楽しめる知識をフラットに情報提供している。編集長は、英国王室コインと、動物コインシリーズが好き。

アンティークコイン ジャーナル編集部

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