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公開日 2023.2.17更新日 2023.2.17

南アフリカのアンティークコイン特集 おすすめの金貨・銀貨を紹介

南アフリカ共和国はイギリス連邦の加盟国の一つであり、かつてトランスヴァール共和国であった頃の初代大統領であるポール・クリューガーのコインが有名です。

ポール・クリューガーの肖像は、最初の地金型金貨といわれているクルーガーランド金貨にも刻まれています。

イギリスの植民地であったことから、イギリス王室シリーズのコインもいくつか発行されているのも特徴です。

この記事では、南アフリカのアンティークコイン特集として、おすすめの金貨・銀貨を紹介します。

南アフリカのアンティークコインについて

南アフリカのアンティークコインについて

南アフリカが国として成立したのは、ナタール共和国や、トランスヴァール共和国オレンジ自由国などのボーア諸共和国が建国された後です。

後にイギリスの手によって統一され、1961年に南アフリカ共和国が成立しました。

これにより、通貨は南アフリカポンドから現在の南アフリカランドに変化しています。

1892年~1900年にかけて発行された1ポンド金貨をもとに、南アフリカ共和国で1967年から金の価値に連動する金貨である地金型金貨のクルーガーランド金貨が発行されます。

1980年代には地金型金貨のブームを起こす原因となり、日本でも大量に流通することとなりましたが、人種問題の影響により世界各国で輸入が規制されることとなりました。

そのため、現在ではカナダのメイプルリーフ金貨が地金型金貨として広く流通しています。

国として成立した時期が歴史としては近年になるため、歴史が浅いコインも多いですが、南アフリカは地金型金貨の成立など、現在のコイン市場の基礎を作った重要な国と言えます

南アフリカのおすすめ金貨

南アフリカのおすすめ金貨を紹介します。

  • 南アフリカ クルーガーランド金貨  1967年
  • 南アフリカ ポール・クリューガー 1/2ポンド金貨 1892年
  • 南アフリカ エリザベス2世 1ポンド金貨 1955年

南アフリカ クルーガーランド金貨  1967年

概要 内容
発行国 南アフリカ
発行年 1967年
直径 32.7mm
重量 33.93g(1oz)
品位 金917/1000

クルーガーランド金貨は、1892年から1900年の8年間発行されていた1ポンド金貨をもとに作られた南アフリカ共和国造幣局が発行する地金型金貨です。

1980年代には日本でも流通し、ブームになったこともあるため、バブル経済を生きた両親や祖父母の所有物としてこのコイン発見されることも珍しくありません。

現在ではさまざまな理由により、流通することが少なくなりましたが、年配の男性と鹿のような動物が描かれたこちらの金貨は他の金貨と比較しても知名度の高いものとなっています。

こちらに描かれている人物は、トランスヴァール共和国初代大統領のポール・クリューガーです。

描かれている動物はスプリングボックであり、ガゼルに似ていますが異なる分類の動物になります。

ポール・クリューガーの左向き肖像とスプリングボックが描かれたこちらの金貨は、初めて作られた地金型金貨であり、南アフリカを代表するコインといえます

金貨の代表的な種類について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

金貨の種類とは? 地金型金貨・収集型金貨に分けて代表的なコインを紹介

南アフリカ ポール・クリューガー 1ポンド金貨 1892年

 

概要 内容
発行国 南アフリカ
発行年 1900年
額面 1ポンド
直径 22mm
重量 7.99g
品位 金917/1000

クルーガーランド金貨の元になった1ポンド金貨がこちらの1ポンド金貨であり、1892年~1900年まで発行されてきました。

表面のデザインはクルーガーランド金貨と共通してポール・クリューガーの肖像となっていますが、裏面のデザインが大きく異なります。

ワシ、ライオン、兵士と国章が描かれた非常に複雑なデザインとなっています。

こちらの金貨は地金型金貨として広く発行されたクルーガーランド金貨とは異なり、コイン自体にも大きなプレミアがあり、一定の希少価値を持つコインです

南アフリカ エリザベス2世 1ポンド金貨 1955年

南アフリカ エリザベス2世 1ポンド金貨 1955年 南アフリカ エリザベス2世 1ポンド金貨 1955年

概要 内容
発行国 南アフリカ
発行年 1955年
額面 1ポンド
直径 22mm
重量 7.99g
品位 金917/1000

1953年から発行されたエリザベス2世の最初の肖像が描かれた金貨であり、南アフリカ共和国が成立し、通貨が南アフリカランドになる1961年まで発行が続けられました。

1900年代から流通したイギリス王室の南アフリカポンドはジョージ5世、ジョージ6世、エリザベス2世の肖像が描かれた金貨が発行されており、ジョージ6世から裏面が聖ジョージの竜退治ではなく、スプリングボックへと変化しました

発行年数が短く、発行枚数が年代によって大きく異なることから、状態は発行年数によっては希少性が生まれている金貨です。

エリザベス2世のアンティークコインについて知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

エリザベス2世の記念コインを5つ紹介! 誕生から60年以上に渡る治世について

南アフリカのおすすめ銀貨

南アフリカのおすすめ銀貨を紹介します。

  • 南アフリカ ポール・クリューガー 5シリング銀貨 1892年
  • 南アフリカ ジョージ6世 5シリング銀貨 ケープタウン記念日 1952年
  • 南アフリカ グリクアタウン 5ペンス銀貨 1814~1816年

南アフリカ ポール・クリューガー 5シリング銀貨 1892年

南アフリカ ポール・クリューガー 5シリング銀貨 1892年

南アフリカ ポール・クリューガー 5シリング銀貨 1892年

概要 内容
発行国 南アフリカ
発行年 1892年
額面 5シリング
直径 38mm
重量 28.28g
品位 銀925/1000

1ポンド金貨と同じデザインとなっているポール・クリューガーの5シリング銀貨です。

直径38mmと金貨と比較しても大型となっていることから、コレクションとして見栄えが良く、金貨よりも銀貨で収集したい方におすすめのコインになります。

南アフリカ ジョージ6世 5シリング銀貨 ケープタウン記念日 1952年

南アフリカ ジョージ6世 5シリング銀貨 ケープタウン記念日 1952年 南アフリカ ジョージ6世 5シリング銀貨 ケープタウン記念日 1952年

概要 内容
発行国 南アフリカ
発行年 1952年
額面 5シリング
直径 38mm
重量 28.28g
品位 銀500/1000

ケープタウン建国 300 周年を記念して作られたジョージ6世の肖像が描かれた記念銀貨です。

ヤン・ファン・リーベックが1652年4月6日に南アフリカに到着し、植民地を設立することになりますが、ケープタウンは恐るべき速度で成長した町として知られています。

ケープタウンの建国にちなんで裏面にドロメダリス号とテーブルマウンテンを裏面に描いています。

記念銀貨ではありますが、発行されてからの歴史が浅く、枚数も非常に多いため、コレクター用に一部プルーフで発行された銀貨を除いて一定の価値を望むのは難しいかもしれません。

ジョージ6世のアンティークコインについて詳しく知りたい方はこちらの記事で紹介しています。

ジョージ6世のおすすめコイン4選! その歴史を5つの章に分けて解説

南アフリカ グリクアタウン 5ペンス銀貨 1814~1816年

概要 内容
発行国 南アフリカ
発行年 1814~1816年
額面 5ペンス
直径 20.96mm
重量 2.37g

こちらの銀貨は、キンバリー近くのクラーウォーター地区のグリクアの人々が作った銀貨とされており、南アフリカで鋳造された初めての銀貨と推測されています

表面のハトはロンドン宣教協会の紋章であり、くちばしにオリーブの枝をくわえて飛んでいます。

材質は銀となっていますが、鈴を少し加えているのが特徴です。

南アフリカのアンティークコインに関するよくある質問

コインライブラリー・プリンシパル

南アフリカのアンティークコインに関するよくある質問をまとめました。

  • 南アフリカのアンティークコインはどこで購入できる?
  • 南アフリカのアンティークコインを売却する方法は?

それぞれ詳しく見ていきましょう。

南アフリカのアンティークコインはどこで購入できる?

南アフリカのアンティークコインは、コイン専門店を利用して購入できます。

素性の分からない個人が出品できるオークションサイトではコインの真贋や相場が保証されないため、利用する場合は注意が必要です

安全にコインを購入するならコイン専門店を利用しましょう。

南アフリカのアンティークコインを売却する方法は?

南アフリカのアンティークコインは、当サイト「コインライブラリー・プリンシパル」で買取を受け付けています。

当サイトでは南アフリカに限らず、イギリス王室の金貨・銀貨を含めて幅広い種類のコインの買取を行なっています

売却を検討している金貨があればこちらのページからお問い合わせお願いします。

まとめ

南アフリカのアンティークコインを紹介しましたが、一部の金貨を除いて現在の時点では発行年数が新しいことから価格として高く評価されない傾向にあります。

ただし、まだ評価されていない国のコインは将来的に価格を伸ばす可能性もあるので、イギリスやフランスなどメジャーな国だけでなく、さまざまな国のアンティークコインからお気に入りのコインを探すのもおすすめです。

アンティークコインを購入する方法について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

アンティークコインの購入方法は?人気のおすすめコインも紹介

南アフリカのアンティークコインを購入する

この記事の著者

アンティークコイン ジャーナル編集部

英国王室シリーズから古代コインまで、幅広い年代のコインの紹介だけではなく、試鋳貨、造幣局による違い、彫刻家、リストライク、などアンティークコインの魅力や楽しめる知識をフラットに情報提供している。編集長は、英国王室コインと、動物コインシリーズが好き。

アンティークコイン ジャーナル編集部

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