カナダのオタワ造幣局は、メイプルリーフ金貨を発行する造幣局として有名ではありますが、エリザベス2世などイギリスの君主の肖像が描かれる希少性の高い銀貨を発行していることでも知られています。
アンティークコインとして価値の高い金貨は金を含有していることから買取価格で金相場の影響を受けやすいです。
そのため、金属としての価値は低く、アンティークコインとして希少性が認められている銀貨のほうが安定した資産であると考えられています。
この記事では、銀貨として希少性の高さが認められているアンティークコインであるカナダのオタワ鋳の1ドル銀貨について詳しく紹介していきます。
カナダの1ドル銀貨とは?
概要 | 内容 |
発行 | カナダ |
発行年 | 1948年 |
額面 | 1ドル |
直径 | 36mm |
発行枚数 | 18,780枚 |
グレード | MS63 |
状態 | UNC |
こちらはジョージ6世の肖像が描かれたカナダのオタワ造幣局で発行された1ドル銀貨です。
1763年にイギリス領となったカナダで通貨が発行されるようになったのは1908年のことになります。
その後も1931年に事実上の独立を果たした後もコインにはイギリス王室の君主の肖像が描かれてきました。
こちらの銀貨は冒険航海者シリーズと言われており、裏面には冒険者がカヌーを漕ぐ様子が描かれています。
「Voyageur Dollar(旅のドル)」とも呼ばれ、カヌーにはフランス人商人と先住民が乗り、毛皮の束を輸送しています。
カナダで発行されていた1ドル銀貨は、アンティークコインの代表的な収集テーマであるイギリス王室の君主の肖像が描かれていることから人気が高いです。
さらに一部の銀貨は、さまざまな理由で希少性が高くなっており、コインとして高い価値を持っています。
カナダのアンティークコインについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
カナダの1ドル銀貨の種類
希少性の高いカナダの1ドル銀貨の種類を紹介します。
- カナダ ジョージ5世 1ドル銀貨 1936年
- カナダ ジョージ6世 1ドル銀貨 1948年
- カナダ エリザベス2世 1ドル銀貨 1966年
カナダ ジョージ5世 1ドル銀貨 1936年
概要 | 内容 |
発行 | カナダ |
発行年 | 1936年 |
額面 | 1ドル |
直径 | 36mm |
発行枚数 | 339,600枚 |
ジョージ5世の時代に発行された初代の1ドル銀貨であり、流通用銀貨であることから、発行枚数も非常に多いです。
そのため、カナダの1ドル銀貨の中でもこちらの銀貨は高い希少性は持っておらず、日本では数千円程度で取引されています。
次に紹介する2枚の銀貨にはそれぞれ希少性が認められる理由があり、基本的にカナダの1ドル銀貨は発行されてから新しく発行枚数が多いことから、高い価値が認められることが少ないことを理解しておきましょう。
カナダの冒険航海者シリーズのすべての図柄を揃えるコレクションを目的に収集するなら、ジョージ5世の銀貨も含めて集めておきたいところです。
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カナダ ジョージ6世 1ドル銀貨 1948年
概要 | 内容 |
発行 | カナダ |
発行年 | 1948年 |
額面 | 1ドル |
直径 | 36mm |
発行枚数 | 18,780枚 |
グレード | MS63 |
状態 | UNC |
次は、ジョージ6世の在位中に発行された1ドル銀貨であり、こちらの銀貨は高い希少性を持っています。
注目するべきは発行年度であり、1948年は他の年と比較して特に発行枚数が非常に少ないことから、価値が高まっています。
銀貨でありながら数十万円程度の価値を持っており、今後も希少性が高まることが期待されるコインです。
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カナダ エリザベス2世 1ドル銀貨 1966年
概要 | 内容 |
発行 | カナダ |
発行年 | 1966年 |
額面 | 1ドル |
直径 | 36mm |
発行枚数 | 485枚 |
人気が高いヤングタイプのエリザベス2世の肖像を描いたカナダの1ドル銀貨です。
1935年からカナダで発行されてきた冒険航海者シリーズの1ドル銀貨は、この1966年を持って発行が終了しています。
こちらの銀貨が希少である理由はデザインの差異であり、全体では1966年に9,912,178枚発行されたものの、コインの縁を飾るビーズの大きさが通常とは異なり小さくなっています。
このタイプの銀貨は、485枚しか発行されていないことから非常に少なく、状態の良い銀貨であれば高い希少性を持つといえるでしょう。
発行年以外にもデザインの差異によってもアンティークコインは発行枚数の少なさから希少性が認められことがあります。
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カナダの1ドル銀貨に関するよくある質問
カナダの1ドル銀貨に関するよくある質問をまとめました。
- アンティークコイン投資において金貨よりも銀貨がおすすめの理由は?
- 希少性の高いカナダの1ドル銀貨はどこで購入できる?
それぞれ詳しく見ていきましょう。
アンティークコイン投資において金貨よりも銀貨がおすすめの理由は?
金貨は金自体に価値があり、金価格の変動によって買取価格も変動しやすいため、アンティークコインであっても金価格の暴落があれば影響を受けやすいです。
一方で、銀貨は金属そのものの価値が低いことから、銀貨の銀そのものの価値は微々たるものであり、アンティークコインの希少性の高さが価格として評価されます。
そのため、高い価値を持つ銀貨はアンティークコインとして希少性の高さのみが評価されており、金価格に影響されないことからリスクの低いコインであるといえます。
リスク回避を考えるなら、アンティークコイン投資では金貨よりも銀貨のほうがおすすめです。
金貨・銀貨・銅貨、それぞれの特徴についてはこちらの記事で紹介しています。
希少性の高いカナダの1ドル銀貨はどこで購入できる?
カナダの1ドル銀貨は日本でも広く流通しており、数千円程度で購入できるものから、様々な理由で希少価値が高まっているものもあります。
希少性の高いカナダの1ドル銀貨を購入するなら、当サイト「コインライブラリー・プリンシパル」では、数十万円以上の価値が認められるコインを取り扱っています。
アンティークコイン投資において、金貨よりも銀貨への投資を検討しているならカナダの希少性の高い1ドル銀貨は有力な候補です。
まとめ
カナダの1ドル銀貨は、オタワ鋳造の冒険航海者シリーズとして、イギリスの3人の君主の肖像が描かれる人気の銀貨です。
発行枚数の多さから基本的には高い価値がつきにくいですが、特定の年度やデザインの違いを理由に希少性の高さが認められることがあります。
アンティークコイン投資では金価格を含めて希少性が高まりやすい金貨に目を向けられることも多いですが、銀貨にもリスクが低く、価値の上昇を期待できるコインがあるため探してみましょう。